悪魔か天使か？⑦

その時に何故か僕は呼ばれていた。
理由は分からない。

場所は都内のもんじゃ焼きの店。
参加メンバーは僕とアツシとアツシの課の課長とA子さん。
なんだこれは？

アツシはA子さんがセクハラ的な行為を受けていると訴えた。
誤解してはいけないのが、彼は正義感からではない。
私利私欲の為に動いている。

派遣社員ということもあり、他の課に異動が出来ないか？と、
課長にお願いした。

A子さん本人の前で知らないよとは言えない状況。

A子さんは「気にしないでください」と言っているが、
僕には演技なのかも分からない。

それは４０歳過ぎの課長が２０代の美人の女性にお願いされたら、
なんとかするよって言うでしょ。
世の中なんてのは見た目で得するんだから。

その日は序章的な感じで話を聞いてもらうという段階で終わった。

僕にしてみると上司の話だから、クーテダーになっちゃうんだよね。
この会合には出席したくなかった。
だって、最初からどーでもいいんだもん。

その会合の帰りに意味不明なことが発生した。

会社の最寄りの駅から、A子さんは僕らと反対方向。
同じホームの僕らと逆側になるわけだ。

僕らが乗る電車が先に来たので、僕とアツシは電車に乗った。

ドアの前で手を振っているA子さん。
ドアが閉まるギリギリでアツシが手を引っ張って電車に乗せた。
これが何の意味があるのか謎である。