宝くじを買う

 先日、宝くじを購入した。10枚で3,000円。当たるかどうかは分からないが、少し精神を安定させる効果がある感じがした。一等になった場合にどうしようかを考えると、何となく気分が良くなる気がするのである。
 勿論、その確率は非常に低いことは理解している。しかし、当たらなければ、私の生活は破綻してしまうだろう。そのような現実逃避をしない限り、とてもこれからを生きる活力は生じないのである。
 因みに、宝くじが当たったら、その半分は両親にあげようと思っている。これまでもこれからも世話になり続ける以上、それは当たり前のようなイメージだ。流石に少額だったら当たりを還元することはできないものの、私の頭の中では既に億単位の収入があると信じ込んでいる。そのような楽しみがあるのが宝くじの良い点だろう。
 ただ、くじが外れた場合のショックは大きいものだという危険性もある。ギャンブルに依存してしまう入口になるかも知れない。色々と問題は抱えているのは充分に理解している。それでも、生活を一変させる為には僅かな希望を捨てる訳には行かないのだ。そして、それが私にとっては宝くじなのである。
 以上を頭に入れると、ギャンブル依存症の父の気持ちが何となく分かる。彼も同様に賭け事に対して人生の逆転を願っているに違いない。楽しみと言うよりは命を懸けているといった表現の方が合っているかも知れない。
 尚、私は今回の宝くじが外れたら、現実逃避は終わりにしたい。そして、まともに働くことのできない我が身を反省し、やりたくないことにも挑戦すべきだとも考えている。けれども、どうしても体調の優れない現状は受け止めなければいけない。色々と思いはあるが、今の状態で宝くじを持っていることは大きな意味を持つのである。

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