生活保護者にペットを飼わせると人生が豊かになるのではないか?

 ここ数年、街角で恵まれない犬や猫への寄付を募っている場を見掛けることが多くなった。何やら狂信的な人達が「ワンちゃん!ネコちゃん!」と叫んでいるのを目の当たりにすると、思わず「そんなことより、人間様を何とかしてくれよ!」と叫びたくなるのだが、彼女達にとってはヒトよりも犬猫の命の方が重要なのだろう。まあ、どちらが優れているのかを討論するのはナンセンスだし、授けられた生命に大小を付けるのも良くないので、今ではすっかりそのような光景をスルーできるようになって行った。
 しかし、中には金を稼ぐ能力のない人間を差別する人も少なからずいる。数年前には、メンタリストのDaiGoが路上生活者や生活保護受給者に対する発言が話題になったものの、その中に「猫の命の方が大事」という旨の言葉があったのが非常に気になった。こうなると、完全に前述の命の大小を付けていることに繋がり、フェアな考えを基にしていないと言えるだろう。そして、彼の言葉を支持する層も少なからずいるのが問題なのである。
 ただ、少しだけノーサイドに物事を捉えると、これまでの問題を解決することができるきっかけが生じる。生活保護受給者や路上生活者に動物の世話をさせることを推進するというやり方である。
 そもそも、生活保護受給者はペットを飼うことを禁止されていない。それが贅沢かどうかはまた別の話になるけれども、環境が整っていれば、飼い主がいない犬や猫を引き取ることも可能である。まあ、中には動物が苦手な方もいるだろうから強制はできないが、それによって人生に救いが生じる可能性も非常に高くなる。別に金持ちの道楽ではないのだから、最低限の生活でペットにも同様の愛を贈ることもアリだと感じるのだ。
 また、基本的に、私が目にした生活保護受給者や路上生活者は動物に優しいという傾向があることも述べたい。恐らく、彼等は人間に対する不信感を強く持っており、その愛情を他の生き物に注ぐのではないだろうか。まあ、こうなってしまうと、更に人間不信になってしまうという悪影響が出る可能性もあるものの、それによってダブルで救われる命があることを頭に入れるべきだとも言える。
 と、色々と書かせて頂いたけれど、これはあくまでも命の優位性を置いといた上での発言であり、個人的には働けない人間が生きることを重要視すべきというのが頭の中にある。だが、『犬猫優位思想』も多くあることは無視できない。そういった双方の意見を上手くまとめる案として、生活保護受給者にペットを飼わせたら良いのではないかと提案しているだけなのだ。そして、これによって、DaiGoのしたような『ナマポやホームレス叩き』が緩和されるような気がしてならない。
 以上、私としては、生活保護受給者や路上生活者に対する偏見を減らすための提案をしたつもりであるが、そんなに悪くない意見であると思っていたりもする。「ワンちゃん!ネコちゃん!」と叫ぶ輩も減るだろうから、個人的にはこういうのを『平和的解決』と呼びたいのだけれども・・・・・・

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