neri 7月のコースのコンセプト

こんにちは！neriのプロデューサーのHarukaです。先日概要をご案内したポップアップレストランおよびスナックの企画ですが、大変ありがたいことに沢山の方々からご連絡をいただき、ただいま満席となっております。ご予約いただいた皆様ありがとうございます。

今回のnoteでは、開催に先駆けまして、ポップアップレストランのテーマをお伝えしたいと思います。シェフ田中庭園の料理の魅力が伝わるテーマは何か。どうやったら彼女の料理の新たな側面を引き出せるか。そして何よりも、どのようなテーマだったらお客様にワクワクした気持ちで当日を迎えてもらえるかを考えました。今回は梅雨の心地とともに、皆様をお迎えしたく思います。

2020.7.4-5 neri  wave 2  “Perception Cruise” （知覚のクルーズ）

雨が長く降り続き、湿度が上がりきると、まるで街ごと水の中に沈められたかのような感覚になる。音は篭り、光は淡く反射し、土とアスファルトのにおいは癒着する。その頃にはもう、備えていた呼吸器官が肺だったのかエラだったのかさえ曖昧になってくる。これ以上含みきれない湿度は薄い膜となって、普段の知覚を覆っていく。春と夏のあわいで、気まぐれに出現するこの特別な時間の感触を、次々にクルーズしていこう。水中を進むタクシーが、夏の入り口を見つけるまで。

今回のテーマは「梅雨の時期に、鈍く曖昧になっていく感覚に対して鋭敏になる」ことにフォーカスしています。

neriはこのテーマを元に、料理とドリンクの内容を組み立てていきます。関東ではすでに梅雨入りが発表されましたが、ご来店予定のお客様には、これからポップアップレストランがオープンするまでの３週間、雨と湿度をたっぷり楽しみつつ、ときにこのテーマを思い出していただきながら、neri wave 2に向けて気分をチューニングしていただけますと幸いです。

例年、梅雨が明けるのは７月の上旬から中旬にかけてのタイミングです。今年もその通りであるならば、7月のneriのコースは、梅雨の最後に滑り込み、この季節を食べ納めにふさわしいものとなるでしょう。

雨の降る吉祥寺で、お会いできるのを楽しみにしております。

text/ Haruka　logo/ 田中庭園