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<BIDU・TME・VIPSなどの株が乱高下したことについて>


<じっちゃまセミナー<要旨>>
<中国株ADRで大きなブロックトレードが有った>

1 . 3月26日(金)の朝、中国ADRのバイドゥ(BIDU)テンセント・ミュージック(TME)ビップショップ(VIPS)他、などの複数銘柄の合計で、66億ドルくらいのブロックトレード有ったらしく、それをバンドルしたのはゴールドマン・サックスです。

<今、中国株ADRが少しギクシャクしている背景で、今回の大きなブロックトレードが有った訳だが、中国ADRがギクシャクしていた理由とは?>

1 . テンセント・ミュージックの3月22日の決算発表でEPSが予想を下回った結果、某証券会社やゴールドマン・サックスがダウングレード、つまり評価を下げたこと。
2 . 更に、25日木曜日に米国証券取引委員会SECが、トランプ大統領の時代に出来たHFCA法、すなわち、“中国をはじめとする外国企業がニューヨークでADR出す時基準となる法律” これに基づいて ”必要提出書類修正しなさい!“ と、通達出した事が、ギクシャクしていた理由です。

<これは ”非常におかしいな?“ と異変を感じたこと>

それは、その後のザラ場中に、別銘柄でバイアコムCBS(VIAC)ディスカバリー(DISCA)ファーフェッチ(FTCH)ジーエスエックス(GSX)、これらにも大きなブロックトレードが出てきて、バイアコムで言うと金曜日は1日でマイナス27%、デスカバリーもマイナス27%、ジーエスエックスがマイナス41%と、株価が結構むちゃくちゃになって踏んだり蹴ったりの結果でしたが、ザラ場でのブロックトレードの集中、これは異変ですよね。

<大きなブロックトレードが一斉に出てきたのは、なぜ?>

IPOAGというサイトが伝えたところによると、アヘゴスキャピタルというヘッジファンドが、マージンコールに応えられなくなって、券面を預かっていたプライムブローカーが、“アヘゴスの立てていたポジションを、強制決済したんじゃないか?” という風に説明されていますが、僕はそれを信じる根拠もないし、逆に否定する理由もない。分からないと言う事です。

<バイアコムCBSの、非常に特殊なケースとは?>

1 . バイアコムCBSは3月23日に公募増資をしており、3月23日の引け値は91ドルだったと思う。それに対して翌日の24日の寄り付き前に85ドル、つまり大きなディスカウントで2000万株? 株数はうろ覚えだが、かなり沢山の普通株を売り出している(ブロックトレード)。それに加えて、1000万株くらいの転換優先株、利回りは5.75%/100ドルの公募も行っている。合計で30億ドル近い資金を調達していた。
2 . そしてその日、普通株は70ドルで引けているから、寄り付き前に85ドルで公募のはめ込み(ブロックトレード)を受けた投資家は、1日で15ドルやられてしまった。大きな公募が有った直後なのに、2日後にザラ場で大きなブロックが、自分が買った値段よりも遥かに低いところでマーケティングされていると言うのは、機関投資家からすれば、“俺達を舐めているのか!“ と、投資会社に激怒して玉を突き返している筈ですよね。業界で言う ”やっちゃいけない事をやってしまった“ レアなケースだと思う、

<大きな公募が有った直後の銘柄が何故? ザラ場で大きな売りが出てきたの?>

証券会社がヘッジファンドのファンドマネージーに対して信用を供与して取引を立てさせてあげていた場合、株価下がって含み損になっているケースに関して、この信用取引証拠金もっと入れてください“ と言う形で証券会社がヘッジファンドマネージャーに追加キャッシュ要求するケースが出てくる訳ですが、もし、その時にヘッジファンドマネージーが、”いや、キャッシュがない、だから追加証拠金入れられない“ と言う事になったら、”じゃあ、現物処分するしかないですね と言う形でバーゲンセールでその株売る、そう言う形にならざるを得ない訳です。だから、最初のところに話は戻ってくる訳だけれども、金曜日のニューヨークの寄り付きの前に、いくつかブロックトレードが出てきて、バイドゥ(BIDU)、テンセント・ミュージック(TME)、ビップショップ・ホールディングズ(VIPS)、辺りの株が売り物になったんだけれども、それは強制処分だったんじゃないか? と言う説明が一応は有ると言う事です。(20:33)


<個人的に気になった質疑>
Q1、EURN、目先としては12ドルあたりが目安でしょうか?(ライブ時間32:34)

A、ユーロナブ(EURN)1 . この銘柄はタンカーの需給関係から、面白いなあと思っている。
2 . 例えば今回のように、スエズ運河が通行できなくなって船がスエズ運河を避けて遠回りしなきゃいけなくなる時には、貨物船もバラ積み船もコンテナ船も遠回りしなきゃいけないし、当然タンカーも遠回りしなきゃいけない。
3 . タンカーの遠回りの時に恩恵を被るのはユーロナブだと思う。とりわけユーロナブの場合VLCCと呼ばれる大型タンカーの保有船籍数が多い、どうせ遠回りするんだったら大きいタンカーをチャーターしようかと言う形で、そのスポットレートが上昇する可能性が有る。そしてユーロナブはかなりの部分をスポットで保有タンカーを運用しているので、その分メリットが多いと思います。

<ユーロナブ(EURN):じっちゃまYouTube語録>

2021年3月17日YouTube
1 . もし相場の一階部分から乗りたいと言うので有れば、ユーロナブにいった方が良い。
2 . スターバルクやコンテナ船のダナオス(DAC)を勧めたのは、今から半年以上前で、今、株価は2倍くらいになっているが、現在、ファンダメンタルズ的に、当時のコンテナ船やバラ積み船と似たような局面に置かれているセクターは「オイルタンカー」だと思う。
3 . タンカー運輸会社で、貸借対照表が一番強い会社はユーロナブで、この会社は潰れないと思う。

2021年3月20日YouTube
1 . 現在、タンカーの用船料はすごく安く、ユーロナブの売上高もパコーンと落ち込んでいる。このような市況株というのは業績が良い時に買うのではなく、業績がボトムを打ち始めた時に買うのが習わしです。
2 . 丹念に需給関係を見て、いつ用船料がボトムアウトするのかを手がかりに買うべきだと思う。タイミングは今だと思います。
3 . ユーロナブにスターバルクのような上昇を期待しても良いと思う。船のアナリストは少数だが全員が殆ど同じ事を言っている・・“スターバルクで起きたことはユーロナブでも起こる”
4 . ユーロナブは商売が非常に上手い人達が経営している企業。非常にそろばんの立つ経営者がやっている会社で、タンカー市況が低迷している時でも、それを利用して所有タンカーの数をどんどん増やしてきた。つまりグロース的な経営をされているにも関わらず、バランスシートもしっかりしている。

Q2、ROKUのコンテンツ制作はじっちゃまはどの様にお考えでしょうか?(ライブ時間38:09)

A、ロク(ROKU)1 . 一言でいうと良くない。このところ株価下がっているけれども “コンテンツ戦略に乗り出すよ!” と言った辺りから “ズルズルズル” と株価が下がり始めた。
2 . コンテンツ制作に各社が力を入れ過ぎだと思う。例えば成功しているのはネットフリックスやディズニープラスくらいしかない。
3 . 例えばバイアコムCBSの株価は、公募直後の大型ブロックトレーディングで急落、それでぶっ殺されている投資家はメチャクチャ多い。そんな犠牲者を伴いながら大きな資金調達をした理由は、もっとコンテンツ投資を増やさなきゃいけないから。だからコンテンツ投資と言うのは勝者なき過当競争、軍拡競争になり始めている。
4 . それは何を意味するかと言うと、投資リターンとしては、“ぺんぺん草も生えない、無駄な投資になっている” という疑いを持つべきだと思う。
5 . ロクがコンテンツ投資すると発表して、最初に買った番組は “ディスオールドハウス” と言う番組。それは “この古い家” って意味だけれども、それは、“中古住宅を買って日曜大工リノベーションしてきれいにする” そう言うリアリティーショーと言うか、ノウハウ番組って言うか、そう言う番組を買収したんですね。これ非常にファンが多い。しかも、ホームデポとかローズとか日曜大工系の広告主との相性も良い、コンテンツとしては非常に差別化されている良いコンテンツで、お宝コンテンツだと思う。
6 . この例を見るとロクは、丁寧にコンテンツ戦略を切り開いていこうとしている事が良く分かる。しかし周りを、ぐるっと見回してみると、早くもバイアコムCBSみたいにハチャメチャになりながら、メチャクチャ資金調達して、それをでたらめにコンテンツに投資しようとしている企業もいるわけで、それはあまり気持ちの良いものではない・・と言う風に思っています。

Q3、OLO買いたいのですが、今はまだ割高でしょうか?出来高少ないのも気になります。(ライブ時間1:30:21)

A、オロ(OLO):1 . 良い会社だと思いますよ。まあこの位の水準で買ってもいいと思うけれどね。もし保守的に投資を進めたいんだったら、IPO後初の決算をクリアしてから買っても遅くはないと思います。
2 . オロと言う会社で特に立派だなあと思うのは、オロを導入する事によって、ぺイバックつまり先行投資を回収するのに必要とする月数が確か3ヶ月とかで非常に短い、そのくらいで元が取れちゃうんです。もの凄くアールオーアイ(return on investment リターン オン インバスティメント)の高い、使い手の有る、役に立つソフトウェア、それを提供しているのがオロです。
3 . 具体的には何をやっているかと言えば、例えば、シェイク・シャックとか、そう言うレストランチェーン、中規模から大規模のレストランチェーンが、例えばネットで店頭持ち帰り注文を事前に受注するとか、あるいは、デリバリーの注文を受注するとか、要するにあらゆる形態で消費してもらう、そう言う注文を受注して、実際に調理を始める指示出しとかの一切合財、経理とか、材料の調達とか、そう言うのを一切合財をやっているソフトウェアがオロです。
4 . 非常にレストランの人にはメチャクチャ受けが良いソフトウェア、オロを見ていて感じるのは、“あっ、これってスクウェアが最初に出てきた時に、スモールビジネス、お店の主人とかに、”いや~スクウェアって良いね!“ って言う風に、非常に人気したんだけれども、それと同じような熱烈な愛を感じますね。レストランチェーンからね。
( At 2021/03/28配信 )

<あとがき>

1 . ロク(ROKU):高くて手が出なかった銘柄、480ドルから445ドルまで下げてきた時に飛びついたら、翌日にまた400ドルまで下げてきた。また飛びついたら3日後に370ドルまで下げ来て、2日後に340ドルまで下げてきた。また買ったがここで資金切れ。“良い株なんで持っていたら上がってくる!” だけど、待っていても上がってこない! 上がってこない! その頃、じっちゃまの “落ちてくるナイフを、素手で掴もうとするような、バカな真似はやめろ!” の記事に出会った訳だけれどもね。これか!俺がやってたのは・・・その日に317ドルで全部売って、35,000円くらいの損失だったね。元々資金が少ないから負けも少ないけど・・・苦笑いだね。
2 . ユーロナブ(EURN): じっちゃま紹介銘柄なんで、8.80ドルで30株買いました。この株は遊びだよね。
以上




サポート有り難う。個人的に関心の有る事柄しか文書化しません。ランダム発行です。私の資金はポケットマネーの70~80万円なので小額過ぎて、優良大型株には手が出ません。1銘柄で10株くらい持たないと、貧乏臭く気分がしみったれるので、いつも手頃な30~50ドル/株の銘柄に目がいきます。