見出し画像

雑すぎる多動力を発揮した幼稚園ママがたどり着いた場所ー「ろくろ回し撮影会」という名の熱暴走ー(前編)

こんにちは、ゆっかです。

突然ですが、先日、新宿で「ろくろ回し撮影会」を行いました。

「ろくろ回し」とは、IT社長のインタビューにありがちな、ろくろを回しているように見える動きが「なんかすごそう感」を醸し出す現象のこと。

2014年ごろに一度ネットで話題になったネタで、実際にろくろを回す訳ではありません 笑

最近ネット界隈では、「動きながら考えろ!」とか「まずやれ!」とか、子どもとじっくり向き合いたい主婦にまで届く勢いで多動力の熱風が吹き荒れていますが、この企画はそんな嵐の中起きた、先日の豪雨被害をきっかけに生まれました。

100万寄付できなくても豪雨被害に対して大きな支援をしたい、やるなら保育コストが安く済む夏休み前にしたい、最近名乗り始めたおっさん愛玩家として、一つ形にしたいなど、もろもろの欲望が湧き上がり、

まあ、最近雑でいいからとりあえずやってみろ、という風の中であれば、コケても社会的に死なずに済む可能性も高いので、思いついてほぼ即日実行の企画を初めて立ち上げました。

カメラマンだけが知る、「ろくろ回し」の真実

ろくろ撮影会の原型である、ろくろを回す姿への関心は、かなり前からありました。

本業のカメラマンとしては、IT企業へのインタビュー撮影の同行が多く、「なんかすごそう感」生成の片棒を担いでいるのですが、自然にろくろが生成され、写真として完成するまでの過程を、当事者としていつも面白く見ていました。

一流の仕事人の話は実際に淀みなくてジェスチャーも熱っぽいです。
ろくろにヤラセはありません。熱量から生まれる自然現象です。

ただ、「ろくろを回す」という表現にはちょっと語弊があります。

「ろくろを回す」ようなちょうどいいサイズの動きが多いのは、画面構成上都合の良い動きを選んだの結果であり、実際は画面に入りきらないような巨大なろくろや、もっとパントマイムみたいな個性的なアクションも多々存在します。

ただ、どんなにいい話をしているすごい人でも、顔に重なったり、面白芸人みたいに見えてしまう動きは、当然ボツになるわけです。

(↑「ろくろ回し撮影会」で観測されたIT社長だったらボツにされる例)

つまり、ろくろを回す動きは、IT社長が「しがち」なのではなく、

すごい人をちゃんとすごく見せるために、撮影後のセレクト段階で、厳選した結果採用されがちなポーズ、それが「ろくろ回し」なのです。

「ろくろ回し」をすれば、誰でも「なんかすごそう」になる

写真は残酷なもので、写すのは見た目だけ。

よほどの美男美女でない限り、すごい人をそのまんま撮っても、全然すごそうに見せることはできません。

そこで、このポーズをさらに際立たせるために光やレンズ選びで演出するのですが、このポーズと演出の合わせ技で、どんな見た目の人でも「なんかすごそう」感を醸し出すことができるのです。

「ろくろ回し撮影会」の密かな狙い

そんな、残酷だけど平等なのがカメラの真実は、特にモデルではない、一般人を被写体に仕事にして来た人にとっては、日々直面する課題です。

だから同業の人なら知っているはずだけど、一般にはあまり知られていない秘密になっています。

ミンカの写真教室も、「あなたの写真がイケてないのは、あなたのセンスのせいじゃない」を伝えたくて、この手の撮る側の秘密を公開実践する場にしていますが、

「ろくろ撮影会」では、「すごい人がすごそうに見えるのはすごそうに撮られているからにすぎない」ことを公開実践することにより、「すごい人」の比較としての「すごくない自分」という自意識をぶっこわすことを狙いとしていました。

しかし、撮影者が「すごくなさすぎた」問題に直面

ところが、平日みんな真面目に働いているのでしょうか、面白そう!という好意的な反応はあったものの、参加希望者はゼロ。

(フォロワー数500以下という影響力なさすぎな存在であるというのがいちばんの問題だったのかもしれません。)

そこで、そもそも聞き手に目線を向けてもらう必要があるところをどうしよう、と思っていたところ、プロ奢ラレヤーさんのVoicyで、交通費と食事代だけで、なんもしなくて良ければどこへでも来てくれる、レンタルなんもしない人@morimotoshojiさんの存在を知り…

(ただ、座って目線を受けるだけには、まさに最高の人材!!!

と、電撃DM。

(↑フォロワー7000人越えの超人。私のフォロワー約450人の約15倍。戦ったら即死どころかゲームだったらそもそもエンカウントできないレベル

そこから流れは大きく変わり始めたのでした…。

フツーの幼稚園児ママが、ネットの秒速変容世界線に突入

レンタルなんもしない人さんは、6月に「レンタルなんもしない人」を始める宣言が盛大にバズり、フォロワー数がビットコインもびっくりなレベルで跳ねた時の人です。

なんかネットのテレビにも出るっぽいですね。

そんな、人気者のなんもしない人さんですが、わずか数十分後気がついたら返信が到着しており…

と、普通にオッケーが!

マジで交通費と食事代だけで来てくれるそうなので…

そのわずかな食事代すら浮かすため、こちらも話題のサービスOogleで、奢ってくれる人を探しました(会場費自腹で既にお金がなかった)。

これ、プロ奢ラレヤーさんのつぶやきから有志で生み出された、自動でタグ付けして発信するネタ的サービスなのですが、

なんか現れた。

ソッコー決まった。

なに?このスピード感。分単位なんだけど。

子どもを起こして早々から幼稚園行くのやだってぐずってるのと格闘して時が止まっている間に、ネット界で一体どれだけのことが動いていたのかを想像するだけで胸(と目頭)が熱くなる速度ではないですか。

秒速で1億稼げる世界が少しだけ見えた気がしました。

誰も来ないなら、来て欲しい人を呼べばいいんだ。

このスピード感に頭を打たれて、企画は急遽方向変換をすることに。

当初、この企画は誰も来ないなら、私がずっとリアルタイム配信でひとり喋り続ける、というしょぼいネタ展開を用意していました。

しかし、レンタルなんもしない人さんを呼んでおいて、それはできません。

しょぼいメイクマネー審査員の仲間に相談したりしつつ、来てくれそうな人に直接DMしてみることに。

(あ、ここではじめて「しょぼいメイクマネー」って単語出しましたが、この件について全くnoteに書いていないことに今気がつきました。

一言で言うと、NewsPicksの番組をパロった、弱者向けのビジコンです。

この件はまた別のnoteで!

見知らぬ主婦のDMに即レスする、慶應ボーイズの狂気

すると、早速その「しょぼいメイクマネー」の最終候補者でもあるハッティー@superhattyさんからOKのお返事が!!

(↑「w」「笑」を交えながらも、敬語姿勢を崩さない礼儀正しさが育ちの良さを物語る)

ハッティーさんは50円で交通費すら自腹でどこへでも呼び出されてくれる人。
彼が「おっさん」でないことを心配しているのは、これが「平日ブラブラしているおっさん」を撮影とわたしが最初に言っていたからです。

このサービスをしているのは自分だけじゃないそう(本人談)なのですが、慶應ボーイが50円で雇われるとか言ってるんですけど…、

…知ってましたか、奥さん!!!

(↑若い青年に向かって、若き日の自分が投げつけられた実母の格言を投げつける)

50円で雇われても理解力の高さはさすがの塾生です。

そんな奇跡の若者を容赦なくおっさん認定

そして次にDMを送りつけた相手が、彼が在学中の慶應つながりでCAMPFIREの家入一真さんに「あの村」を売却したことで有名なあそびカタのプロ、堀元見@kenhori2さん。

(↑あそびカタ界のシリアルアントレプレナー。フォロワー戦闘力、こちらも4000超え。エンカウントした瞬間即死レベル)

と、わたしのとっ散らかったメッセージに、無料添削付きで返信が。

(↑やはり「笑」を交えつつも、きっちり敬語のフォーマットを守る。「敬語でも笑いを大切にする」のが塾生の嗜みのようだ)

50円で雇われるとか、無料でDMを要約してくれるとか、塾生のサービス精神の異常さ。

自分が学生の頃は、断然早稲田の方がヤバさを醸し出していたので、面白そうだから受験して落ちたんですけど、慶應もヤバかったんですね。

もう、一万円札(諭吉)から狂気を感じるレベルで世界の見方が変わりました。(よく見るとそういう顔してるよね。あんま見かけないけど。)

おしゃれなボンボン集団だと思っていたことを心よりお詫びいたします。

ある意味「なんかすごそう」なメンツが揃ってしまった

以上、

・レンタルなんもしない人 さん

・見ず知らずの集まりにいきなり奢りに来る人

・50円でどこへでも雇われる現役塾生

・返信をいきなり添削する塾生OB

もはや、IT社長とは別の意味で「なんかすごそう」。


子らと日々いちゃいちゃしている主婦から見て、どう考えてもフツーじゃないメンズです。

近所の一軒家レストランで、界隈の幼稚園ママたちがランチ会している時間帯に、新宿の貸し会議室に最先端すぎるメンズを呼びつけて語らせる。

ヤバイ、幼稚園ママの新しい趣味誕生の瞬間見た。

この夏の異常な暑さによる熱暴走でしょうか?

冒頭で書いた、企画の目的はもはや薄れつつあります。

そもそもはチャリティー企画でした(現在も募集中)

ともあれ、人をこちらから呼ぶ、と切り替えた時点で、撮ってあげるリターンとしての募金は難しくなりました。

ただし、リターンはそんな展開に備えて、別に撮ってもらう以外にも、もらってたのしいリターンを用意してございます。

500円のご支援から、金額にかかわらずリターンをお受け取りいただけます。

現段階では、まだ会議室代をそのまま募金した方がマシだったレベルなので、何卒ご興味のある方は、ご協力ください。

驚くべきことに、本来は1時間六千円だった堀元さんが、上乗せで募金してくれたことを知った時はマジで感動しました。

(↑この記事に「あの村」のリンクつけるためにブログ行って初めて知った。どの記事も離脱不能になるおもしろさなので、先にしたのpolcaへ遷移してください(鬼)。堀元さん、ただで呼びつけて誠にすみません!)

【平成30年7月豪雨支援チャリティー「ろくろ回し」撮影会】 IT社長風の情熱的な「ろくろ回し」フォトを撮影します。ご自分の半生やアイデア、好みのサイズの話など、ダイナミックなジェスチャーを加えながら熱く語る様子を、プロカメラマンでもあるしょぼいメイクマネーの審査員ゆっかが、普段実際の取材撮影で行なっているのと同じ手法で撮影いたします!平日ブラブラしているおっさん(魂を持った方♪)ぜひご参加ください。ただおっさんの話を聞きたい方、来ないけど寄付してくださるリアルIT社長、polcaおっさんも大歓迎です。いただいたpolcaはCAMPFIREの【2018年7月豪雨被害】緊急災害支援金に寄付させていただきます。 - polca(ポルカ)"撮影協力者の方へは撮影データ、それ以外の方へは、希望者に「しょぼいアイコン」を送ります。"を支援のおかえしとして受け取るpolca.jp

noteの更新が止まった原因、「しょぼいメイクマネー」の話も後ほど

長くなってしまいました。

次回は、「主催者遅刻から始まった撮影会の末路」をお届けします。

マジで気づき溢れる予想外の展開です。

次回を含め、しょぼいメイクマネー関連の企画はマガジンにまとめますので、よろしかったらご購読ください♪(無料です)

しょぼいメイクマネーについても、7/28(土)の本放送までには(できたら)アップしたいですが、こっちも幼稚園ママ的には絶対に出会えない人材の宝庫。

ハマりすぎて、紹介が遅れてしまい、おそらくもう全容をまとめられないので、主要な経緯はこちらを見ていただければ。

noteでは、もっと個人的な体験について書いていこうと思います。

(できなかった場合に備え、)しょぼいメイクマネーの紹介↓


では、洗濯干して、幼稚園行って来ます。

みなさまも、よき平成最後の夏の1日を♪

(次回へ続く)

自分の書く文章をきっかけに、あらゆる物や事と交換できる道具が動くのって、なんでこんなに感動するのだろう。その数字より、そのこと自体に、心が震えます。