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前への意識が高いダービーに必要な適性【2020年日本ダービー】

基本ダービーはポジションをとって2400mを運べることを条件にラスト3Fの脚をどう使えるかというレースだ。

ダービーで好走してくる馬に皐月賞組が多いのは、もちろん世代トップだからなのだが、なんで世代トップでやれていたかといえば道中の脚も終いの脚も速いということが大切。

他の組からだと追走に脚をつかってしまうし、皐月はペースが流れる競馬になりやすいので距離延長でポジションをとりやすいということがある。

ダービーは鞍上が変わると難しいのは、このあたりの鞍上と馬の呼吸が大切だからであろう。

東京競馬場はとにかくこの春G1は前が有利でここ最近はダービーも前への意識が高い。

スローからあがり33秒の脚が使える馬に目が行きがちなのが東京の春G1だが、実際2019年も勝ち馬あがり35.1、2着のダノンキングリーが34.5。

2018年は勝ち馬あがり34.3、2着34.7、3着34.7というレース。

という前提を踏まえて上位人気馬の血統をさらっと見ていく

コントレイル

父ディープインパクトはこのレース特注なのはいいとして、やはり母母のFolkloreが効いている。BCジュヴェナイルフィリーズダート1700mとメイトロンSダート1400mに勝鞍があるように、スピードはこの母方から受け継いでいる印象。去年のダノンキングリーも、この東京春を賑わせているインリアリティ系を考えてもこのディープインパクト×母方インリアリティ系はあきらかにアツい。母母は父がTiznowで母父がStormCat。ディープインパクトをつけるためにロードクロサイトを導入したとしか思えない血統背景。

血統的にはめちゃくちゃ推せる。1番人気で普通に勝つんじゃないかな。

サリオス

なぜマイルを使うんだろうと思っていた血統背景で、スタミナにあふれている。母サロミナが独オークス芝2200m勝ち馬で、その父Lomitasも2400m芝G1勝ち馬。

父ハーツクライでより長いところがよさそうだが、サウジアラビアRCで1.32.7で勝ち、朝日杯FSは前半33.8という激流を先行して突き抜ける。といういままでに見たことがないハーツクライだ。この時点での完成度はハーツクライ産駒でもぬけて高い。

マイルでも距離伸ばしてもというハーツクライ産駒にジャスタウェイがいたが、ジャスタウェイはワイルドアゲインが効いている馬で血統構成的にはマイルによっている。このサリオスは中距離によっている。

堀厩舎なので考えがあってのここまでの道のりだろう。中距離血統なだけにマイルで対応できるスピードがあればダービーでやれるという考えであえて中距離をつかってこなかったのかもしれないね。

距離は伸びてもいいが、ダービー向きの血統かといえば微妙。ポテンシャルでくるだろうが。

サトノフラッグ

父ディープインパクトはいいが、母父のNot For SaleがややG1でパンチ力がかけるところがある。この組み合わせはダノンファンタジーがいるのだが、サトノフラッグの弥生賞と今のところ共通しているのがトライアルは強いけど本番だと人気以上に走らないという感じ。

ダービーにほしいスプリント力が不足している。ポジションがとれてどこまでの競馬ができるか見てみたいが。

血統的におもしろそうなのはアルジャンナ

父ディープインパクトに母方にインリアリティ系Tiznowを持っている。ディープインパクトにStormCatがあうことがわかってからスプリント力が高い血を色々集めたが、Tiznowはいい影響がある。Tiznow自身が名馬で2000m前後のダートを走っていたが、スピードを産駒に伝える。

このアルジャンナはコントレイルと同じでインリアリティをもちながらStormCatが血統表に並んでいる。コンドコマンドがダート1400mG1勝鞍があるように、スピード能力は担保されている。

いかにもダービー向けな血統構成である。

戦績は皐月賞ではないルートで一線級とやったのはコントレイルに子供扱いにされた東京スポーツ杯2歳Sのみ。実際厳しいとは思うが、血統好きはみんな注目しているだろう。ここ2戦は重い馬場、時計のかかる馬場だっただけに高速馬場で見たいでしょ。

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