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「いいかい北村くん、スローはだめだぞ。わかってるね?」グランアレグリアは突き抜ける準備ができてる。【'20マイルCS考察】
エリザベス女王杯ではさすがルメールという感じで、大外枠からインが生きていた阪神競馬場でも焦らずリズム重視。日曜日の馬場状態をより理解し、テン乗りも馬のポテンシャルを信じて乗っていた。
さて、先週の阪神の馬場クッション値9.8とやや硬めから標準の値になったらしいが時計は2歳のデイリー杯2歳S勝ち時計が1分32秒4とこの時期の2歳戦で出る時計ではない時計が出ていた。勝ち馬はディープインパクトにアブライダルズソングに母母にStormCatもちのコントレイルからインリアリティを抜いたようなスピード配合。2着の馬も母ヒカルアマランサスがヴィクトリアマイルで見せたパフォーマンスを思い出させる感じで、両方スピードがある人気馬が順当に走った。
エリザベス女王杯もスロー(時計では流れているような感じだけど、息の入り方みても好走した馬みてもスロー)でクラシックを賑わせた馬、ディープインパクト産駒が1着〜7着。
この馬場が継続ならば「脚が速い」馬が有利になるのは間違いない。
それを踏まえてマイルCSの有力馬を見ていく。
グランアレグリア
昨年の阪神Cから控えて終い勝負という競馬をつづけて結果を出してきている。戦法的に3歳クラシックまでは自身のスピードがありすぎて、まわりが1600mを走るには遅かったという感じと気性面の難しさを見せていた。
安田記念でアーモンドアイとインディチャンプを負かし、スプリンターズSであれだけ道中追走に苦労したにも関わらず突き抜けた競馬を見ると、ここでも負ける気がしないという評価でネット競馬の予想単勝オッズ1.6。妥当だ。
ただちょっと重箱の隅をつつきたくなる要素があるのも事実。
重馬場でも良馬場でもいけるスーパーホースじゃん!
そうかもしれない。
でも昨年暮れの阪神Cからグランアレグリア自身の成長もあるが、得意な方のレースに参戦してきたということも言えるのではないか。
つまり、スローの阪神マイルだと出走メンバーがこれまでと違うのでペースも落ち着く。そのスローの中で折り合ってこれまで通り弾けることができるか?
振り返ってみよう。
阪神C 前半3F33秒9 中盤1F11秒3 後半3F34秒2 1200m通過が1分7秒9。スプリント並のペースをあがり33秒5で差す競馬。
高松宮記念 重馬場で 前半3F34.2 後半3F34秒5 重馬場で34秒2は決して遅くない。それを33秒1で差してきた。走破時計1分8秒7。
安田記念 稍重 前半3F34秒2 1200m通過1分8秒7 後半3F34秒3 のレースを33秒7で突き抜ける。やはり過去2戦よりも遅いのでポジションは前目。
スプリンターズS 前半3F32秒8 後半3F35秒5のレースを追走に苦労しながらあがり3F33秒6。勝ち時計1分8秒3。
こんな感じで1200mを良馬場で言えば1分8秒前半〜中盤のレースをあがり33秒中盤で差して来ているレースが続いているとも言える。
この事実をジョッキーが知っていたとし、ではグランアレグリアを負かすには?と考えた上で最善の策はとにかくスローの競馬を仕掛けることだと私は思う。
今回逃げそうな馬はレシステンシア。この馬は過去マイルでも前半3F33秒後半で入って好走してきており、溜めても良さがでないことは鞍上北村友一は知っているはずだ。
レシステンシアは阪神JFで1200m1分8秒7で通過している。NHKマイルCは中盤息を入れる競馬をしたのもあり、負けたと思っている。
グランアレグリアが負けた2歳暮れの朝日杯は1200m通過1分10秒8。NHKマイルが1分9秒1。レシステンシアが逃げて緩めなければグランアレグリアは今年やっていた競馬で突き抜けるだろう。
グランアレグリアと同じノーザンファーム生産のレシステンシア。クロノジェネシスでお世話になっているサンデーレーシングから「北村くん、わかっておるね」と言われずともそれなりのペースで逃げそうなレシステンシア。この馬のペース、またはこの馬に絡む馬のペースでレースが大きく動く。
ペースが流れスローからのあがり勝負にならないが脚の速さは必要となってくると、やはり強いところで実績を残した馬を評価することになるだろうと週半ばの今は考えている。
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