これがつらかったよ乙女ゲーム ときメモGS編


みなさんこんにちは。日に日に寒さも厳しくなる今日この頃、乙女ゲーマーの皆さんは日々積みゲー消化を楽しんでおられることと思います。ひめひびAWB楽しみですね。


ところで皆さんは、『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』という作品をご存知でしょうか?

簡単なあらすじ説明をすると、「とある乙女ゲームの中の登場人物、カタリナに異世界転生してしまった主人公。なんとこのカタリナ、どうあがいてもエンディングではやべえ未来が待っているスーパー悪役キャラだったのです!」ていう感じの作品です。よく小説家になろうさんで連載されている、『悪役令嬢もの』を世に知らしめた作品ですね。あ、乙女ゲームとは、主人公がイケメンを攻略して恋愛エンドに持ち込むタイプの恋愛シミュレーションゲームのことです。


今日はそんな『乙女ゲームの…(ry』通称はめふらの魅力をお話しする…


のではなくて


乙女ゲーム史において燦然と輝く名作パラメータ調整ゲーム、『ときめきメモリアル Girl`s side』の話をしたいと思います。


なんで?と画面の向こうで首を傾げるほどこの記事に興味を持ってらっしゃる方はそんなにいらっしゃらないと思いますが、説明します。はめふらは悪役令嬢に転生してしまった主人公が来るバッドエンドを回避すべく奮闘するお話だそうです。伝聞系なのは、未だにタイミングがつかめず読んだことが無いからです。

そんな主人公ほか、はめふらの登場人物にはパラメータが存在します。

Power gauge:知力1 体力3 カリスマ5(一部にのみ) 魔力1 パワー3

こんな感じですね。

これは高くなればなるほど、技の威力に影響し強敵を倒しやすくなる…


のではなく


魅力がアップし、攻略対象をたらし込みやすくなるわけです。聞いたところによると、はめふらの舞台である架空の乙女ゲーム、『FORTUNE・LOVER』には全パラメータを上げることで到達できるハーレムエンドもあるとのこと。

そうです。かつて、乙女ゲームの主流がこういったパラメータ調整を必要とするゲームであった時代がありました。

これらのゲームには、恋愛シミュレーションゲームで定番の好感度以外の様々なパラメータが存在しています。その内容はゲームによって様々ですが、定番なのが知力、体力、魅力、芸術、といった具合ですね。例えば秀才メガネキャラと仲良くなりたければ勉強コマンドを使って知力を上げる、といったように、攻略したいキャラに合わせて攻略方法を調整する必要がありました。その中でもパラメータ調整ゲーとしてかのコーエーの名作『金色のコルダ』と双肩を並べるのが、

『ときめきメモリアル Girl`s side』

というわけであります。

勘のいい方はお気づきかもしれませんが、このときめきメモリアルガールズサイド、通称ときメモGSはかの有名なセリフ

一緒に帰って、友達に噂されると恥ずかしいし……

でおなじみ、『ときめきメモリアル』の女の子バージョンです。主人公が美少女を攻略するのではなく、イケメンを落としにいくわけですね。あ、女の子も落としに(友情的な意味で)行けます。やったね。

まだまだ今ほど乙女ゲームの数が少ない時代、2002年に美麗なグラフィックとB`zの主題歌を引っ提げて登場した本作は、瞬く間に乙女たちをとりこにしたのでした。


さて時は変わって現代、なろうでぼーっと悪役令嬢物を読んでいた私は、ふと考えました。…悪役令嬢は大変そうだけど、乙女ゲームを攻略するのも、それはそれで大変な場合、多々あるよなあ。

選択肢次第でバッドエンドまっしぐらだったり、何回やっても隠しキャラが出せなかったり。パラメータがあと少しで足りなかったり。足りなかったり。足りなかったり……(走馬灯のように流れゆく過去の男たち)

そこでTwitterで聞いてみることにしたのでした。皆さんが乙女ゲームを攻略する際、大変だったのはどんなことですか?


すると来るわ来るわ、皆さんの苦労話。特に、

「ときメモGSの初代が難しかったです」
「ときメモGS。攻略本なしで頑張るのは諦めた」
「教会の扉が開かない」


などなどなどなど、「ときメモGS・涙と愛のメモリーズ」みたいな本を作れるレベルでときメモGSの思い出話が集まりました。ありがとうございました。

というわけで、先人の苦労を後世に伝えて遺産とすべく、寄せられたコメントを紹介しようと思った次第であります。このコメント募集したの二か月くらい前なのですが、まとめるまとめる言っておいて遅くなってすみません。それでは行ってみよう!


親友こそが一番の敵

ときメモGSのCV石田彰クリアするのに苦労しました。パラ上げ頑張っているうちに女友達に取られていました

ときメモGSの特徴が、女友達システムです。各攻略キャラに対応する女友達キャラが設定されており、彼女たちと落としたいキャラが被った場合、普段の友好関係が一変、ライバルとしてバチバチの争いを繰り広げるVS状態、なかなかの曲者です。CV石田彰の守村桜弥くんは秀才キャラ、最終要求パラメータが学力200と最大レベルであり、せっせと放課後勉強しているうちにお目当ての彼は同じく秀才の女友達、有沢さんといい感じに…という事態はあるあるの一つでした。有沢さんはCVゆかなで仲良くなると優しいお姉さんのように頼れる存在になるだけに、ダメージがでかいやつ。

ライバル要素も加わると、本当に恋は戦いです。戦略が必要。



親友こそが一番の敵 Ver2

「親友告白ED」が面倒でした!一度恋愛フラグを折って「私達親友だよね!」と意思確認をしたうえで、他のキャラとの恋愛相談なんかをしつつ、「やっぱ友達じゃ満足できない」と言わせるという二度手間さ……(恋と友情の間で揺れる描写がサイコーなんですけどね)EDを狙ってた親友じゃなくて当て馬にしてたキャラが教会に……なんてことがよくありました。

ライバルとはいえ親友同士、恋ではなく友情を貫くのもまた尊い道。ちゃんと「友情ED」も存在しています。ただしこの友情ED、

VS状態でない+いい仲の男がいない+一定回数遊ぶ+一定以上のパラメータ

という基本の条件で到達できるEDに加えて、

VS状態を発生させる+フラグを折る

という「友情に亀裂が→雨降って地固まる」というひと手間加えないと到達できないEDの二種類がありました。乙女ゲーマーたるもの、すべてのEDを網羅したいと思うもの。せっせとイケメンと美少女の好感度を上げに勤しんだものです。ただしそこは乙女ゲーム、恋>友情という見えない序列が存在するらしく、ED条件を達成している攻略対象と友達キャラでは攻略対象が優先されるため、ED条件達成のために無心に好感度を上げたキャラがうっかり教会に現れてしまう……というのはお約束。

※教会……ときメモGS1における告白場所。元祖ときメモでいうところの伝説の樹。ED条件を満たしたキャラが一人現れる。誰も来なかった場合、ED条件を達成できなかったということ。諦めよう。ちなみに2は灯台。

この時ばかりは何回か前に愛を誓った元恋人でも、思いっきり罵倒したくなるというものでした。こっちがアプローチしたのに…

私達、爆弾処理班

際立って大変ということはないですが、やはり爆弾処理は気を使いましたね~!!うっかり他キャラを構うのを忘れてパラメータ上げとデートに没頭して、爆発してロード、は数知れず…(笑)氷室先生が爆発の影響を受けるのも地味に痛かったです…

ときメモシリーズにおいてもっとも重要な隠しパラメータ、それが「傷心度」です。攻略キャラの誘いを断り続けるなどしてずっと放置しているとどんどん上がっていくこのパラメータは、一定の数値まで上がると「爆発」と言われる現象を起こす厄介なシロモノ。具体的に何が起こるかというと、攻略キャラ全員の好感度がガクッと下がってしまうのです。加えて情報キャラから「あの子は男に冷たいらしい」と噂されている、という話を聞くというおまけつきです。知りとうなかった、そんな情報…

回避するためにはタイミングを見計らってデートをするなり電話をするなりして傷心度を下げる必要があり、これを俗に『爆弾処理』といいます。GSシリーズでは独自のシステムとして月が替わるたびに傷心度が自動的に上がるというありがたくない仕様があり、何もしなくても攻略キャラがいるだけで爆弾の点火が進んでしまうというハードモードでした。そのために一番推奨される爆発回避方法が『そもそも攻略キャラを登場させない』だったのは、今のノベル形式で全員強制的に登場する乙女ゲームの状況を考えると隔世の感がありますね。前世で恋人になった私達、今世ではすれ違いもしない。

なお、2,3か月に一回の課外授業でしか好感度が上げられない隠しキャラ、氷室先生は通常では好感度は下がりませんが、他のキャラの爆発には巻き込まれるという思わぬ落とし穴が。氷室先生は要求パラメータも多いので、うっかりパラ上げに勤しみすぎてすべてが水の泡に…なんてこともあるあるでした。


藤崎詩織の系譜、難攻不落の王子様

葉月珪が大変だった。欲求高い上に構わないとすぐに好感度が下がる。いろんな男を落としてきたが、コイツ以上に(落とすのが)面倒な男を知らない

藤崎詩織さんと言えば、初代ときメモにおけるマドンナ、上で引用したセリフに象徴される難攻不落のメインヒロイン。そんな藤崎さんが沢山のパラメータを必要としているのは有名な話ですが、そんな藤崎詩織さんのソウルを継承したときメモGS初代メイン王子、それが葉月珪くんです。

甘い顔立ちにCV緑川光、スポーツ万能成績優秀モデルと、乙女の夢を詰め込んだキャラ造形。最初に攻略しようと挑むプレイヤーは数知れず、そのまま慣れずに玉砕していったプレイヤーも数知れず……

というのは、彼はすべてのパラメータを高いレベルで要求してくる、大いなる初見殺しキャラだからです。ときメモGSで最初にパラメータ上げに挑戦した乙女たちは、慣れないスケジュール調整に戸惑い、あっという間に誰ともくっつかずに3年間を終えるという事態が多々発生しました。

ならば、と2週目にせっせとパラメータ上げに勤しんでいたら、せっかく上げた好感度がいつの間にか下がってる!?!?!?なんで~~~~???なんてことも。なんと葉月珪くん、理想が高いばかりか、デートなどのお相手を少しでも怠れば、好感度がゴリゴリ下がっていくという寂しがり屋さんなのです。

故に葉月珪くんを攻略するには、ある程度スケジュール調整に慣れる必要があるのでした。前述した守村くんなどは上げるパラメータが一つなので慣れてくれば簡単に感じるのですが、葉月くんはなんだかいつまでたっても難しい気がする。必然的に葉月珪くんの攻略は最後の方に…という人も多く、難しさも相まって多くの乙女の印象に残っているようです。

GS1のメイン王子が、パラメータとデート回数をクリアしてるハズなのにED迎えられないで終わることが何度かあって辛かったです。何がダメなのかはいまだに謎です……教会の扉が開くのをワクワクしながら見て、開かなかった瞬間の絶望は中々に心に来ます。

このように恋の迷宮入りしてしまった方もいた模様。恐らく教会の扉が開かなかったキャラランキングでは氷室先生(隠しキャラ)とならんでトップではないでしょうか。彼の攻略では他の王子を出さないことが高く推奨されます。

※王子……ときメモGSシリーズにおける男性攻略対象のこと。単体では葉月珪を指すことも。なぜか対義語はヒロイン。




いかがでしたでしょうか?

今回はときメモGSについてまとめてみました!上のコメントの一覧を見ていると『なんだか難しそう……何が面白いのかな??』と疑問に思われる乙女もいらっしゃるかもしれませんが、

初期の乙女ゲームは難しいけれど、コンプリートした時の喜びは大きいであろうなと思います。

という頂いたコメントのとおり、フルコンプしたときの感慨もひとしお。いろいろな意味で、一生の思い出に残るゲームだったのです。苦労して好感度を上げた彼の思わぬ表情や優しい笑顔を見れたときの喜びと言ったら……!

そんなときメモGSシリーズ、今から全部やるのは難しそう……ハードもないし……という方でも大丈夫!


最新作、4th Heartがswitchで発売されます!!!!(ドンドンパフパフ!!)


最新ハードでお求めやすくなっているだけでなく、キャラも一新されているので初心者さんも安心!見覚えのある苗字がいるので従来ファンも楽しみ!!!さあ買おう!ぜひ買おう!!!


以上、好きな王子は2の佐伯くんでした。はめふらもいつか読みたい。



追記:ちなみに他に寄せられたメッセージは『マイネリーベのお嬢殺す』『アルバレアで聖乙女になれない』『普通に数学苦手なのでVitaminで死んだ』『ファンタスティックフォーチュンとかいうゲームがあってな……』とマジでまだたくさんあるので、これも後日まとめます。

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