流れるように滑らかに

流れるように滑らかに
この言葉は、朝のラジオ体操のある体操中のシーンで流れてきたもの。で、何?という事だけど、ラジオ体操の番組の進化に感嘆したのです。流れるように滑らかに?まるで米津玄師のLoserではないか。

小学校から今まで、何度もラジオ体操を習う機会があった気がします、いつも、前、前、後ろとか、斜め右、左とか、howto系で習っていた気がします。毎回忘れている私にとれば、とてもわかりやすい説明でした。ただ、同時につまらないなともインプットされていきました。

だから、ラジオは好きだけど、ラジオ体操は点々、みたいな感じでしたが、今日の、

流れるように滑らかに

は、小川のせせらぎ、型に流し入れるゼリー、新体操のリボンや流しそうめんなぞを連想するし、ラジオ体操的には上級者に向けて、ラジオ体操の真髄を伝えてくれている様に聞こえた。

時計がわりに聞き流していたので、アナウンサーの流れるように滑らかに、だけが耳に残っていたし、ある体操場面なんだろうとこじ付けていた。両脚は肩幅、体幹を軸に、両手を床からサイド、バンザイさらに後ろ反りで大きく一周するダイナミックなところだ。ピッタリくる。思い浮かべる。なるほど、ぎこちなくならない!

毎日、ラジオ体操に参加していたなら、その通りに流れるように螺旋を描きながら、ラジオ体操ってダンスの要素あるんだとか、感慨にふけったりせず、アナウンスの流れに滑らかにサーフ出来ているんだろう。

初心者だからと、型だけを教えてくれるより、今日のラジオ体操みたいに、真髄みたいなのを語ってもらえた方が、伸びる気がする。てか、真髄なんて初心者にはまだまだ教えてもわからんじゃろうと言うところなんだろう。

数学では抽象的、公式が簡単になるほど、その公式が秘める意味は難しくなるそうだが、言葉にも言えるだろう。流れる様に滑らかにの様に、形容詞など、状態で表す抽象的な言い方で、動作を表した場合だ。簡単な様で実は難しいが、ワクワクもする。解らなすぎる時、その謎が心を昂らせる。必死でそのニュアンスを掴み取ろう、汲み取る努力をしてしまう。恋やポエムや俳句に心躍る理由もわかる。

しかし、必ずしも物事を形容し、真髄を表現するのがいい訳でもない。例えば、腹式呼吸。文化系、スポーツなど、多くの習い事で必ずコツとして、お腹を使ってと習うが全くわからないから使えない。肺呼吸でなくて、腹式呼吸だよと習い、お腹を凹めて呼吸するがしっくりこなかった。

ある日、丹田だよと習い、丹田なんだと丹田を意識してお腹を凹めて腹式呼吸の真似をしてみるが、しっくりこない。わからないからもうやめたとなるが、それは当然と言えば当然となる。なぜなら、腹式呼吸という名前が余計に腹式呼吸を難しくしており、腹式呼吸こそ、抽象的な言葉だからだ。

ある日気づく。お腹だけ凹めてもダメなんだ、実は背中や首の後も使って初めて、お腹は凹むんだと。

腹式呼吸=息を吐く時は、姿勢をのばし、背中を引き上げ、左右の肩甲骨を少しくっつけながら、腹直筋も引き上げ横隔膜も引き上げたら、下腹も引き上がる、引き上がりきれば凹む。吸う時はその逆でリラックス、お腹を膨らませる。慣れれば意識しなくてもナチュラルに出来るよ、まる。

わかりやすく命名し直すなら、′背中を使い横隔膜とおへそを引き上げてから丹田を引き上げて行う呼吸′とするだろう。長い。短縮するなら、背腹呼吸、そうすれば、お腹だけでは出来ない人に、背中もお腹と繋がってんだよと、わかりやすい。この場合だったりの場合は、howto型の方が伸びる。

こうなったらもう真髄どころではないが、初心者は基礎はhowtoでしっかり、同時に取り組んでいる基礎で辿り着ける最先端、真髄みたいなものも知り得る事で、モチベーションがあがるんだと思う。難しい真髄を簡単に変換出来るのも、今日のラジオ体操みたいに名人技なんだろう。


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