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心理的安全性が物凄くわかりやすく書かれている本 Part1

今週は1泊2日で出張があり、一人の時間が取れたため読みたかった本をゆっくり読みました。

特に「恐れのない組織」〜「心理的安全性」が学習・イノベーション・成長をもたらす

が圧倒的に面白く、勉強になりました。ボリューミーなので、2回に分けて投稿します。来週の幹部会議でみんなに読むように薦めるのと幹部育成トレーニングで、この本を題材に読み会をしようと思います。

以下、参考になった部分抜き出しました。

【心理的安全性とは】
心理的安全性とは大まかに言えば、皆が気兼ねなく意見を述べることができ、自分らしくいられる文化のことである。より具体的にいうならば、職場に心理的安全性があれば、皆恥ずかしい思いをするんじゃないか、仕返しされるんじゃないか、といった不安なしに、懸念や間違いを話すことができる。考えを率直に述べても、恥をかくことも無視されることも非難されることもないと確信している。わからないことがあれば質問ができるし、チームを尊敬、信頼している。
【心理的安全性の重要性】
チームのパフォーマンスに影響すること
1.明確な目標
2.頼れる仲間
3.個人的に意味のある仕事
4.その仕事に影響力があるという信念
が、チームのパフォーマンスに影響することをプロジェクト・アリストテレスは見出したが、心理的安全性の重要性は群を抜いている。それは他の四つの土台なのだ。
【典型的な心理的安全性がないアプローチ】
大きな不正を犯したフォルクスワーゲンの元エグゼクティブのボブラップの典型的な、心理的安全でない環境下で社員をやる気にさせようとしていた事例。嘘のような本当の話らしい。
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コツを教えよう。私はあらゆる担当者全員を会議室に集めた。そしてこう言った。
「このボディはどこもかしこもみっともなくて、うんざりだ。6週間で世界トップレベルのボディを完成させろ。誰がなんの担当かは全てわかっている。完成できなかったら全員クビだ。以上。」
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これは達成不可能なターゲットゴール、不安によって意欲を高めようとする指揮統制型ヒエラルキー、ミスをしたらクビになるのではと不安を煽るアプローチ。こういったシナリオが何度も繰り返されてきた。過去には有効だった時もあるが今ではうまくいかない時代に。

フォルクスワーゲン、ウェルズファーゴ、ノキアにはチームのパフォーマンスに影響する上記の4つが全て存在していたが心理的安全性のみ欠けていた。欠けていたのはリーダーシップである。心理的安全性が確実に職場に広がり、人々が社内の有力者に本当のことを話せるようにするリーダーシップである。

耳を傾け学ぶべき立場にいる上層部の人は、自分の存在が周りの人々を「発言できない、意見を言えない」立場であることに気づけない。

福島原発事故は明確に人災であり、自己の直接原因は全て予測可能だったと結論づけられた。根本の原因は、日本文化に深く染み付いた慣習…すなわち、盲目的服従、権威に異を唱えたがらないこと、計画を何が何でも実行しようとする姿勢、集団主義、閉鎖性の中にあるのだ。

・顧客や従業員が懸念や疑問を率直に言えない場合、彼らの身体的安全がリスクに晒され、ときには大事故につながることもある
・権威を過信することは心理的・身体的安全におけるリスク要因である
・沈黙の文化は、すなわち危険な文化である

ここまでは心理的安全性が低いことが、どのようなリスクを生じさせるのかを書いてきましたが、次回はいかに心理的安全性を生み出すのかについて書きたいと思います。

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