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米国CFTC、ビットコイン詐欺事件で過去最高の民事罰金命令

米国商品先物取引委員会(CFTC)は、27日に暗号通貨ビットコイン(BTC)を巡る詐欺事件に対し、裁判所が総額約4,600億円(34億ドル)の支払い命令を下したと発表しました。これは、CFTCがこれまでに関与した事件の中で最高額の民事罰金です。

テキサス州裁判所は、詐欺の被害者への返還金として約2,300億円(17億ドル)を、民事罰金として同額の支払いを求めました。また、被告であるコーネリアス・ヨハネス・スタインバーグ氏は、CFTCへの事業登録やCFTCが規制する市場での取引が永久に禁じられました。

事件の概要としては、スタインバーグ氏が2018年5月から2021年3月まで、消費者から運用資金としてビットコインを集める詐欺を行っていたことが明らかになりました。彼は、AI取引ボットによって1日あたり0.5%から1.5%増えると虚偽の主張をして、世界中から少なくとも29,421 BTC(当時のレートで約2,000億円以上)を受け取っていたとされています。

米国内では、少なくとも23,000人の消費者が資金プールに投資していましたが、実際には受け取ったビットコインを全て不正に流用していたことが判明しました。被害者への資金返還が命じられているものの、CFTCは完全な回収が困難な可能性があると警告しています。

スタインバーグ氏は南アフリカから逃亡し、インターポールの逮捕状により2021年12月にブラジルで拘束されました。この事件には南アフリカ金融セクター行為監督機構(FSCA)も協力しており、南アフリカでは仮想通貨の法的地位を明確化し、金融商品として規制を開始する動きがあります。

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