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ともだち①

今朝、年明けから連絡が取れなくなっていた
親友に連絡がついた。

その子との出会いは、
大学入学直後に始めたSNSだった。

はじめて顔を合わせることになった
新入生向けのオリエンテーション

コロナ禍で、
学部の新入生に対しても
感染対策から人数制限がかけられ、
偶然にも学校から指定された
オリエンテーションの時間帯が被っていた。

お恥ずかしながら、私の遅刻グセはその頃から変わらない。
約束していた集合時間に遅刻して
恥ずかしい思いをしたけれど、
学部棟の前で私を待っていた彼は
何事もなかったように
男の子らしく低い声で挨拶してくれた。

色黒の肌に似合わない茶髪
風に吹き飛ばされそうな痩せた体が
昨日のことのように思い出される。

彼と私は県外出身者ということもあり、
慣れない土地で支え合う仲間として
すぐに意気投合した。

一年の冬を迎える頃には自然と
友人から恋人となり、
しばらくしてお別れしてからは
お互い何でも話し合える親友になった。

それぞれ恋人ができた時期もあったけど、
その度相談役になってくれたのは彼だったし、
鬱がつらく何も手につかない日に
外へと連れ出してくれたのも彼だった。

この関係はこれから先も続くはず
確証もないけれど
そう信じていた。


Part 2 に続く⇨







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