シェア
一人暮らしを始めてから、 タイミングが合わずお正月に実家に帰らない時があると年越し蕎麦やおせちは自分で用意する必要がある。 実家は田舎なので兄妹全員が実家に住んでいた頃は、親戚も集合して蟹やお肉やお酒を持ち寄ってプチパーティーが必ず行われていた。 おばさんが持ってきてくれるかずのこや大きな蟹。 おばあちゃんが作るいかと里芋の煮っ転がし。 母が買ってくる美味しそうな牛肉。 父が作ってくれるすき焼き。 私にはおいしい思い出がお正月にはたくさんある。
先日、土曜日で街中が賑わっていた日。 必要なものを買いに出かけたとあるお店の中で4歳くらいの小さな女の子がうるうる涙目で歩いていた。 周りに何人か大人がいたものの、親らしき人が見当たらなかった。 目を合わせて微笑んでみるとじっとこちらを見ている。
大きなガラスのチャペル。 外には海の青と少し雲のある空。 家族や友人に囲まれて、幸せそうに笑う2人がいた。 その日は前日から家族とホテルに泊まり、久しぶりに家族旅行のような雰囲気だった。 夜中に私がネイルを始めたらそれをみた姉が私にもやってと言い、更にそれをみた母が私も、と言った。 姉にも母にもネイルをすることになった。 時間をかけてゆっくり2人の爪に色を乗せた。 2人の手をしっかり握るのは久しぶりで、少し緊張した。
