国債の債務償還費ってどれぐらい払ってきたの?

国債の債務償還費が気になったのでまとめておきます。

国債の債務償還費などまとめ

調べ方

「予算書・決算書データベース」で検索すると「予算書・決算書 ホームページ」が出てくるのでそこで年度を選択し、毎年度ごとのPDFをダウンロードして、その中にある「公債金」「国債費」などを調べました。Ctrl+FでPDF内単語検索すると早いです。

利払い費率についてはきちんと記載されたものがなかったので、以下のリンク先のPDFの中にある「(参考)利払費と金利の推移」から取りました。

Ⅰ.我が国財政の現状 第1部 我が国財政について - 財務省

平成から令和までを表に記載

平成から令和2年までをエクセルに書き出しました。
公債金は、「特例公債金」「建設公債金」に分かれているのですが、決算書には「特例公債金」の記載しかないためそちらだけ載せました。公債金から引けば「建設公債」額が出て来るはずです。
また、「臨時特別公債」「年金特例公債」「復興公債」については載せていません。

平成から令和2年までで約332兆円も返済していることがわかります。

平成元年までに157兆円の公債があるようなのでそれを含めて計算すると単純計算(公債費合計ー国債償還費)で約872兆円となり、財務省が出している赤字国債額と100兆円ぐらいの違いが出てきます。
復興公債を公債金の中に含まないのであればだいたい合ってるのですが、そっちって復興用に増税したはずで赤字国債の方には入らないっぽいのですが、謎ですね。

年度ごとにグラフにするとこんな感じです。コロナの関係で歳出と公債金の額が上がってます。その他は横ばいですね。

日銀からの国債に発生する利払い費は次年度予算に計上されるみたいなのですがよくわからないので放置してます。

国債の償還費を歳出に入れている国は日本だけっぽい

国債の償還費を歳出に入れているのは日本だけのようです。

「アメリカ 歳出」とかで検索すると「Ⅰ.米国 - 財務省」とかが出てくるので見てみると確かに「償還費」という項目はないです。ただ、「利払い費」はどこの国も入ってました。

そもそも国債は国の借金ではなくて、「国の供給力に伴う流通貨幣の増加なので返済する必要はない」のが国際認識だと思います。そのための自国通貨ですしね。

日本だけしばりプレイで国家運営をしている感じになってます。

歳出と歳入を合わせているのも日本だけ

歳出と歳入の額を合わせているのも日本だけです。当初から緊縮財政をこっそり広めようとしているわけですね。

そもそも税金で100%歳出を賄うのは無理です。道路を作ることもできなければ災害対策の堤防を作ることもできなくなります。

「30年後に地震がくるけど対策用のお金を貯めようとすると300年ぐらいかかるから無理やん」となります。緊縮財政派の人は、まじめに対策をする気がないし、まじめに保証する気もないわけですね。津波が来たって未だに復興できてないのはそういうことです。

緊縮財政派のどうしようもない動画

財務省のホームページにリンクが貼られている動画には、どうしようもない動画が載せられています。

なかなかコメント欄が荒れているので、動画とセットで見るといいかもしれません。

動画はこちら。

赤字国債額が多いのは日本だけではない

赤字国債額の増加がやばいというのはよく聞きますが、他国も赤字国債額は多いです。

アメリカは約3000兆円で、日本の3倍になってるみたいですね。

あとがき

償還費を計上する必要がないことを知っていれば毎年消費税額以上のお金をドブに捨てる必要もなく、消費税を導入する必要もなかったのにという感じです。

どうでもいいところは外国に合わせて、どうでもよくないところは外国に合わせないようにするのはどういう理屈なのかさっぱりです。他国で似たようなことをやれば国が消滅していてもおかしくないと思います。なろう系の小説であれば真っ先に滅ぼされていそうですね。

また、高齢化率が上がっている(日本はダントツ1位)国はどうしても社会保障費がかかってくるため、債務残高(対GDP比)が上がるのは仕方がないです。高齢化の最先端を行く日本の対策のいいところだけを外国が真似していくので、日本はますます国際的に貧しくなりそうです。他国の対策を逆輸入するようになるので、いったい何年後になるのか。その頃には団塊世代もいなくなっているでしょう。


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