2年ぶりのライブで泣いた話

昨日、4月10日。マカロニえんぴつのライブに行ってきた。
『マカロックツアーvol.11 〜いま会いに行くをする篇〜』の、スタートの公演。

八王子の市民ホール、最大キャパ2200人の小さい会場で、かつ一席間隔をあけての開催だったから多分入っていたのは1100人くらい。

小・中学生の頃にピアノの発表会をしたところに似てた。開演前ずっとクラシックかかってたから多分バンドのみんなも「いやこれピアノの発表会やるとこやん!」ってなったんじゃないのかな〜と思ってちょっと面白かった。(4人とも音大だから、そもそもクラシック好きなのかもしれないけど)

去年、行く筈で持っていた3枚のライブチケットはうち2枚がオンラインライブのチケットにかわって、もう1枚はまだ開催時期未定のまま、払い戻さずにとっくに過ぎた日付が表示されたままで私の携帯に眠ってる。

去年はみんなそうだよね。演者も応援してる人も、もちろんそれ以外のいろんな分野のみんな、そうやって諦めて折り合いをつけたり、未来を信じたりしながら、大事大事に準備してきたものや生きがいみたいに大切にしてきたものが消えてく日々だったよね。まだ終わってはないけど。少しずつでも光が見えてくるといいなあと思う。

まあ、そんな日々だったので、私はライブに行くのは2年以上ぶりで。

始まる前のスモークがかった空気も、お腹に響く生の音も、眩しいくらいのステージも、何もかもがあまりにも久しぶりで胸が詰まった。

もちろんマスク着用で声出し厳禁、数曲は座席に座って聞いたし、(バンドのライブで椅子に座ったの人生初で新鮮だった)ジャンプもしない、できることは拍手と、手を挙げて届いてるよ、楽しいよって意思表示することだけ。前みたいに大きな声でみんなで歌ったり、掛け声をかけたり、跳んだり跳ねたりできるようになるのは何年後なんだろうってライブ中に少しだけ悲しくなったりした。

物足りないし、不完全燃焼。でも、それ以上にやっぱり楽しかった。はっとりさんが歌詞飛ばしてたのも、そのあとグダッて歌いながらちょっと笑っちゃってたのも、ロックバンドらしからぬ全然ポエムちっくなことを語らない緩いMCも、何より彼らの音と声に、音楽に、力をもらってきた。
なんかいまのライブの形式、声も出せないし身振り手振りもどうしても制限があるので、もらってばかりで何も返せていないのではないかと感じて、それだけ少し不安だけど。

それでね、MCでいろんな話をしてて、終始グダグダで面白かったんだけど。

最後の曲の前のはっとりさんのMCで泣いてしまったの。
細かいところはちゃんと覚えてないから違うと思うんだけど、ニュアンスというか覚えている範囲で。
多分だけどこんなことを話してた。

「今日ここには、いろんな順番で知ってくれた人がいると思います。3年前から応援してるよって人も、先週知ったよって人も。先週知った人はいないか、チケット発券終わってるか。まあ先月知ったよって人も。みんなまとめて愛してるんです。順番は関係ない。本当に。3年前は俺たち、全然こんなんじゃなかった。素通りされてた。でも、今はこういうバンドになれた。トイズファクトリーからメジャーデビューして、テレビにもじゃんじゃん出してもらって、ラジオでもガンガンかかってて。知ってもらえるバンドになった。それでもね、逆にそれで素通りされちゃうこともあるんだよ。あーはいはい、って。またかよ、もういいよ飽きたよって。……もったいない、もったいないよ。そんなバンドじゃない。…知ってるでしょ?ここにいる人たちには、それが届いてるから嬉しいんです。知ってくれているから。いろんなマカロニえんぴつがいる、みんなはいろんなマカロニえんぴつを知ってると思う。周りの人に、教えてあげてください。恋人ごっこだけじゃないよ、ブルーベリーだけじゃないよって。あなたたちにかかってるから。あなたたちを信じているから。頼ってますから。あなたたちのセンスに、頼ってるから。広告をね、任せてるから。だからどうかこれからも、マカロニをよろしくお願いします。」

知ってるでしょ?って言われた時、じわあって視界が滲んだ。

順番なんて関係ないって、それは嘘だと思っていた。
私はマカロニえんぴつ好きになって2年?とかだから多分まだ全然日が浅い。やっぱり昔から好きな人の方が、昨日好きになった人よりも愛は深いと思っていた。思ってる。
私はRADのことをかれこれ12年くらい好きだけど、もし仮に昨日からRADにハマったんだよねって人と同列に並べられたらやっぱりちょっと悲しいから。

でも、はっとりさんの言葉が全てだと思った。
流行ってしまった(あえてしまった、っていうけど、流行ることは素晴らしいことです)彼らの、流行っていない名曲を、ここに来ている私たちは知っている。彼らの言葉や音楽を知っている。信じている。私たちがどういう風に彼らを好きでいるのか、この人は知ってるんだと思った。それが無性に嬉しかったし、幸せだと思ったし、なんとなくだけど、救われた気がした。
そして、好きな人たちにこんな風に信じてもらえていることってすごいことだなと思った。
両思いじゃん。ね。

「たまにマカロニのところに帰ってきてください」

そういって日常に送り出してくれる彼らを、私はこれからもきっと、ずっとずっと好きだと思いました。
そんなことを感じた、2年ぶりのライブでした。
ありがとうマカロニえんぴつ、また絶対会いに行くね〜〜〜〜

勢いのまま書いたからしっちゃかめっちゃかだけど、おしまい。

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