弱耐性・強耐性のダメージ軽減の話
*この記事はSFC版DQ5のネタバレを含みます。
閲覧の際はご注意ください。
ピエールってイオナズンで29出ないよね?という話…かな?
○きっかけ
ある程度の調査は過去にもしたことがあり、
(手元の記録を見る限り少なくとも5年以上前だけど多分もっと前)
大体この辺りの軽減率かなというのは判明していた。
今どのくらいのサイトが生き残っているかわからないが、
サイトごとに若干所説あるところもあったので
実地調査しようと思って挑んだのが最初。
よく覚えてないけどフローラでベギラマとかギラとかのダメージを
確認したような記憶がある。
今回は最近ミルド強の話を追記していた時に、
(ピエのイオナズンがのダメージはずっと気になっていたので)
不意に軽減されたダメージ乱数の決まり方が思っているものと違うんじゃないかと思い至ったところから、確認したくなって調査を始めた。
(*結局この時思いついたものは実測値とは合わなかった。)
○軽減された値の決まり方の仮説
まず、過去調査からおよその軽減率は判明していたのは先述した通り。
具体的には強耐性は呪文であれば33%、息であれば50%程度、
弱耐性は呪文であれば80%、息であれば85%程度。
これまでずっと、この割合を元の乱数の最大、最小値に対してかけたものを
最大、最小値になるものとしてきた。(①)
しかし、ナズン29がどうにも出てない気がするのが気になって
計算方法自体が違う可能性を考えた。
(*しばらく結論を遠回りした話が続きます。)
具体的にはそれぞれの呪文にダメージのベースになる基準値のようなものが
あり、それとは別に計算したブレ幅(まあ乱数)を足したり引いたりして
決定するのではないか?
例えばイオナズンは72~88が無耐性のキャラに対するダメージ幅であるが、
72に対して+0~+16(②)、あるいは80に対して±8(③)を出すような
イメージだ。そして、元の値とブレ幅のそれぞれに軽減率をかけて、
最終的な値を出す。
この時、③はかなり値が小さくなってしまい、
例えばイオナズンなら25~27とかなり違和感のある数値となったので
違うなあと思ったが、
②はイオナズンの幅が23~28となって違和感なしというか、
計算上期待される値にぴったり当てはまった。
ただ、イオナズンの値がきれいにハマるからと言って計算方法が
必ずあっているとは限らない。
そこで、他にもたくさんの呪文や息攻撃がせっかくあるので、
実地調査で確認することにした。
○この調査のためにいるようなキャラ
要するに、各呪文属性に対して弱耐性のキャラと強耐性のキャラを
仲間にして、各攻撃を受けまくればいい。
そのために都合にいいキャラがバッチリいたのはありがたかった。
今回の調査でひたすら頑張ってくれたのは左右の2匹。
メガーザはダメージ系統全属性強耐性、
アンクルはダメージ系統全属性弱耐性、
この調査のために生み出されたんじゃないかと。
後はこの2匹を連れてとにかく目的の呪文や息攻撃をもつ
相手のところにいくだけ。
幸い青年期後半にもメラギラヒャド…炎吹雪と全種の攻撃を受けられる
ことは思い起こせばすぐにあたりがついたので楽だった。
ゲマを撃破後のデータだったのはちょっとめんどかったかな。
(メラゾーマの調査相手がミルドになっちゃったので。)
調査中はひたすら祝福や賢者石で回復しながらずーーーーーっと待つだけ。
MP∞のボス系や、息攻撃はそれでもまだ楽なのだけど、
その他の呪文攻撃は相手のMP切れも起こるので中々手間であった。
○実測値一覧
あくまでも観測できた範囲での話なので、ホントはもう1低い、
あるいはもう1高いダメージが出る!なんてこともあるかもしれないけど
計算上の値と合致するのを確認しながら実測値を得られたし、
1ボス30分以上粘った場合もそこそこあったが
これより外の値は確認されなかった。
*メラゾーマ強耐性の最大乱数だけ赤字にしてあるのは
結構重要なのだけどまた後で。
○調査中に改められた認識と次の仮説
調査で実測値を取っていく間に、どうやら新しく考えた計算方法では
最大乱数がより小さく計算されてしまうものが散見された。
つまり、実測値よりも小さい計算結果となってしまうものだ。
具体的に見つかったのは、(もちろん調査の順によるが)
ベギラマや弱耐性のイオナズン、強耐性のベギラゴンやヒャダルコの値が
少しずつ小さく出ていることが分かり、
その時点でイオナズンの計算がうまく収まったのは偶然だったんだなあ
ということが明らかになった。
同時に、やはり33%とか、80%とかという値がやっぱり雑なんだろうな
という方向に改めて考えが向いた。
直近に書いていた先制率の記事を書き始める前に、
実は昔つくった先制率表をつくり直した経緯があったのだが
(この話書いたっけ?)、
もう一度先制率のお勉強をした記事を読み直したりしながら、
75%とか76%とかいう雑な補正値の計算を
192/256(=75%)とか、193/256(≒75.39%)というような
計算パターンとして改めてきちんと扱うようにした
影響を受けていると思う。
同じように、○/256という補正のかかり方だと考えた時に、
50%はともかく、他の33%とか80%とか85%などという値は
まずきっちり出ないはずなので、それで計算し直せば変わるのではないか?という考えに至った。
○補正乱数の見定めがついた
実測値をひたすら取っていくという調査を続けていく中で
○/256として扱うことが正しいのであろうという確信は
自分の中では得られた。
特にはっきりと決定的に感じたのは強耐性のメラゾーマの最大乱数
(さっきの表の赤字)で、過去調査では33%程度と思われていた
強耐性の補正値は今回の調査で得られたところによると約32.81%なのだが、
この小数第2位までの数値を計算するセルに入力しても、
メラゾーマの最大乱数は計算上実は41になってしまう。
なので、メラゾーマでメガーザが42ダメージを受けた時は目を疑った。
しかし、それよりも下の値を反映できる84/256(≒32.81…%)として
再計算すると最大乱数は42という計算結果になった。
その他、そこまで下の位の値が影響するわけではないが、
弱耐性の呪文軽減率は205/256(≒80.08%)で、204/256や206/256では
実測値と計算の合わないものがあるという結果になり、
弱耐性の息軽減率は218/256(≒85.16%)で、217/256や219/256では
同様に実測値と合わないものがあるという結果になった。
先ほどの強体制の呪文軽減率も84/256(≒32.81%)だが、83/256や85/256
では同様に実測値と合わないものがあるという結果になった。
強耐性の息軽減については50%ぴったり(128/256)でいい気はするけど、
一応129/256でも計算上は一致したので一応不明。
このような経緯から、おそらくダメージ乱数の補正でも
ざっくりとした割合ではなく○/256というような計算パターンで
扱うことが正当であると感じられた。
○調査を終えて
ナズンの乱数の話に自分の中で決着がつけられた気がしたので
何となく安心しつつ、これまで書いた記事の中に計算結果が間違ってる
やつあるんじゃないかなあというのを確認しないとなあ、
でもめんどいなあと思ったりしています。
(まあマイナーモンスターズ辺りが中心だろうけど。)
まあ自分は解析勢じゃないので中身の話はようわからんというのが
正直なところではあるので、ホントはもしかしたら違うのかもしれないけど
自分なりにもう一歩迫れたかなあと思えています。
中々手間はかかりましたが有意義な調査でした。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
○参考サイト
Sword and Magic - ドラゴンクエストデータサイト
ドラゴンクエスト大辞典を作ろうぜ!!第三版 Wiki*
DQ5(SFC版)戦闘中の素早さ補正、および行動順関連のバグについて
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