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2024JリーグYBCルヴァンカップ決勝戦【名古屋VS新潟】 現地観戦忘備録

2024年11月2日(土)13:05 KICK OFF 国立競技場
私にとってあまりに濃く、インパクトの強い1日であったため、ここに記録します。

国立競技場へ向けて出発

順調な滑り出し

いつもより30分早く起きて、朝食身支度をささっと済ませ、最寄り駅から電車に飛び乗る。
YBCルヴァンカップ決勝戦を見るため、旦那さんと二人で愛知県豊田市から名古屋駅へ、新幹線で品川駅まで行き国立競技場へ向かう。

スポーツ観戦友だちのYちゃんは一足先に東京に行って、現地で落ち合う予定。

この日は大雨が予想されている。折りたたみ傘、ポンチョ、ごみ袋を荷物に追加。
そして雨の日は絶対にティンバーランドのブーツを履くと決めている。
歩き方が下手くそな私は雨の日に出歩くと足元がベッタベタになるが、ティンバーランドのブーツは水が染みてこない。夏場でもティンバーだ。

名古屋駅到着

時間通りに名古屋に到着。三連休の初日。少し早い時間のためか駅はそこまで混雑していない。
新幹線構内のスタバでドリップコーヒーを買い振り向くとベンチ外と思われるグランパスの選手が数名並んでいた。決勝戦を見届けるため試合に出れない選手もできる限り国立競技場へ行く。
声をかけていいのか分からず、選手を生で見れたうれしさもありながら新幹線に乗り込んだ。

新幹線運転見合わせ

AM9:14、新幹線は時間通りに名古屋駅を出発。雨は降っている。
「こりゃ、富士山は見れないねえ」とのんきなことを言いながら、SNSを見て決勝戦に向けて気分を上げる。
Yちゃんから東京に到着し、増上寺で必勝祈願&絵馬を奉納してきたと連絡がくる。

AM10:00になろうかという頃、静岡市に入ったあたりで新幹線が減速、安倍川の手前で停止した。「信号待ちのため停止します」とアナウンスが入った。
隣の線路を走る在来線が2、3本私たちを追い越したころ、車両が動き出したが静岡駅で再び停止。

「広島~岩国間での豪雨により雨量が規定値を超えたため、山陽新幹線、東海道新幹線は運転見合わせ。運転再開は12時00分を予定」という情報が入ってきた。

「あ~、こりゃしょうがないねぇ」
「まぁ、できることないからねぇ」
「初めて新幹線に閉じ込められたぁ」
「中国地方の影響が関東でも出るって、つながってるねぇ」
「天気には勝てん」
「今、新幹線のダイヤをどう組み直すか裏で必死にやってるよ」
私たちは仕事は別々だが、システムエンジニア的なことをやっていたり、サーバー管理などをしていたこともあるので、トラブル発生時の大変さを身に染みて分かっている。

おまけに私のスマホが固まってしまった。フリックが効かない。
実は最近よくこの現象が起きる。少し前にAppleのショップで診断してもらったが異常は見つからなかった。古いので仕方がないのか。
しばらくすれば復活するので様子見。Yちゃんとのやり取りも旦那さんにお願いした。
そして絶対スマホを買い替えようと心に誓った。

AM11:00頃、新幹線が運転を再開した。止まっていた時間を取り戻すかのように、スピードが上がっていく。
おぉ、予定より1時間も早く復活した。
交通網の連動の脆弱性と日本の技術のすごさを見た気がする!
すごいぞ新幹線!すごいぞダイヤ組み直した人!

ルート変更!

さて、新幹線は猛スピードで動いてはいるものの(ちょっと怖い)1時間以上のタイムロスが発生している。最短で国立競技場へ到着するにはどうするか?
多分品川駅まで行くと駅の手前で新幹線渋滞が起きて、またロスが伸びるのでは?という予測から新横浜駅で降りる決断をする。

新横浜駅で東急東横線に乗り換える。中目黒駅で東京メトロへ乗り、北参道駅下車。徒歩で国立競技場へ。時計はあと数分でPM13:00になる。
同じように国立競技場へ向かう同志たちはチラホラいたが、道はガラガラだった。雨は傘をさすか悩む程度に降っていた。

スタジアムからアルビレックス新潟サポーターのチャントが途切れることなく流れていた。

決勝戦!名古屋グランパス対アルビレックス新潟

カテゴリー5北 3層メイン 303ブロック

スタジアムに到着したものの自分の座席まで遠いよ。だって3層だもん。
やっと着いた頃には試合開始から10分程度過ぎていた。

迎えてくれたYちゃんは少し怪訝そうな顔をしてた。なぜなら
「周りアルビサポがめっちゃ多いんですよぉ」と、小さな声で教えてくれた。

私たちの座席はメインとはいえ、かなりグランパスのゴール裏に近い。後ろはベテランアルビサポの集団。前には一人で来ている人。奥にはアルビサポカップルなど、もしや3分の1くらいはアルビサポなのでは?という印象だ。
多分アルビレックスのゴール裏に近い南側の座席が手に入らなかったのだろう。
それでも現地で試合を見たい人たちが、取れるならどこの席でも構わないと流れ着いたようだ。

試合は白熱していく。
いつもはバックスタンドで「今のパスいいねぇ」などと言いながら試合全体を見たいタイプなのだが、今日はグランパスを後押ししたい気持ちが強い。
チャントはいつも以上の声で歌った。
クラップもいつもより大きく手を振って大きな音を出した。
いいプレイをした選手の名前を大声で叫んだ。
ゴールが決まった時にはガッツポーズをして、隣の人とハイタッチをした。
タオルマフラーをぶん回した。
周りのアルビサポに負けたくなかった。彼らの声をかき消したかった。

試合は意地と意地のぶつかり合い

私が見始めた頃はグランパスの時間だった。
このチームのハイプレスオールコートマンツーマンディフェンスは大きな武器だ。
相手チームのビルドアップを阻害し、恐怖を植え付ける。
パスの出しどころがなく前線へ大きく蹴り出しても、中盤や最終ラインが容易く回収できる。

しかしアルビレックスも負けていない。このチームのボール回しには毎回惚れ惚れする。相手チームのプレスを数人で動いてかわし、パスコースを作る。ボールキープも意表を突くリズムのパスも全員で意味のある動きをする。美しささえ感じる。

前半グランパスが2点を取って終了したが後半アルビレックスが追いつく展開となった。
初タイトルに向けたアルビレックスの執念を感じる展開だ。
そしてスコア2-2のまま延長戦に入る。

過去のグランパスならこのまま相手の勢いにのまれて、やられるのを待つようなパターンが多かった。

が、3点目を取ったのはグランパスだった。
後半終了間際にミスをした中山が意地で取り返した。
『Never Give Up for the Win』
新しく制定したグランパスファミリーステートメントを体現した瞬間だった。
正直勝ったと思った。

しかし、またしてもアルビレックスが追いついてきた。これも速くて美しい崩しだった。
アルビレックスの意地も消えていなかった。(チクショー!!)

延長戦も3-3のドローのまま、PK戦突入となった。

PK戦

我慢していたトイレから戻るとグランパス側のゴールでPK戦行われる準備がされていた。
少しほっとした。
ベンチ横のスペースにベンチ外だった選手たちがいた。
名駅で見た選手たちもいた。彼らは試合前にスタジアム入りできただろうか。

PK戦は淡々と進んでいく。
でもそれは表面だけ。
心拍数は上がる。息を潜める。
一人キックが終わるたび抑えていた感情が雄たけびとなって爆発する。

アルビレックスが1本だけ失敗。
5-4でグランパスが勝った!ルヴァンカップ優勝だ!
選手、監督、スタッフがピッチの上で喜び合った。

雑感1 タイトルに向けて

2024年グランパスはJリーグ優勝を目指してシーズンをスタートさせた。
ところがケガ人が続出し、思うようなチーム運びができなかった。
そんな中で試行錯誤しながら、なんとかチームのスタイルを浮かび上がらせてきた。
私たちが進んでいる道は合っているのか?このまま進んでいいのか?
それを証明するためにこのタイトルが欲しかったのだ。

もちろんランゲラックと一緒に。

雑感2 アルビレックス新潟

決勝の相手がアルビレックスでよかったと本当に思った。
グランパスは風間さんが監督だった頃、アルビレックスと同じようにパスサッカーを目指していた。
しかしいつしか断念し、ボールを持たない、守備を主体とするチームになった。
それはそれでいい。今のプレッシングサッカーも見ていて面白い。
ただグランパスができなかったパスサッカーをアルビレックスはやり続けている。

私はそれが羨ましいのだ。
リスペクトと少し嫉妬が入っているかもしれない。
だからこのまま突き進んでほしい。

試合後

とりあえず千駄ヶ谷駅へ

優勝セレモニー、チームの歓喜を見て、一緒に喜び合い、スタジアムのテンションが落ち着いた頃、「じゃあ、私たちも出ようか」となった。
外に出て雨がしっかり降っていることに気がついた。

帰りの新幹線の切符は取っていたもののすでにダイヤが崩れているため、まずは東京駅へ向かうことにした。
が、雨の中、千駄ヶ谷駅に向かう人の列がぜーんぜん進まない。
さすが観客数6万2千人越え。満員の豊田スタジアムの帰りと変わらないじゃないか!

雨はひどくなり、混雑は増していく。傘をさすがパーソナルスペースが保てない。前も見えない。傘の下にいるのに雨に濡れる。ジーンズの裾がビッチャビチャになった。
ただティンバーランドのブーツのおかげで靴の中が濡れることはなかった。
紆余曲折ありながらなんとか駅に到着、電車に乗ることができた。

正直この1日の中で一番ツライ時間だった。

東京駅を堪能

疲れがどっと出てきた。ひとまず休もうと、東京グランスタの常陸野ブルーイングに入った。
旦那さんは出張で、Yちゃんは旅行で東京駅のことは詳しいのでお任せする。

ビール一杯とおつまみで軽く祝杯を挙げた。その後お店を出てお土産を見る。
さらにラーメンを食べることにした。
東京ラーメンストリートの「塩らーめん専門ひるがお」に並ぶ。前には5組くらいが待っていた。

どうやって帰ろうか?

並んでいる間にこの後の予定を3人で考える。
新幹線は動いているか?
雨の強さは?雨雲の動きは?
東京に留まるか?宿はあるのか?
名古屋駅から自宅までの電車はあるのか?
帰れるのか?
スマホで雨雲レーダーとJR東海のサイトとスマートEXを見比べる。

結論
強い雨雲は今がピーク。
3連休初日の東京にちょうどいい宿があるとは思えない。
新幹線はダイヤ調整がされて動きは整っていくはず。
東京より名古屋の方が土地勘があるため安心感がある。
豊田まで行けなくても、地下鉄赤池駅までは行けそう。

と、いうわけで名古屋駅までの新幹線のチケットをスマートEXで購入。
これでOK!!

ところがどっこい、取った新幹線がダイヤ調整のため数分後に運休になる。
ま・じ・かー!
再度チケットを買い直す。今度こそ安心したい!!

やっと勝ちラーにありつけた。

さあ、帰ろう

新幹線は動く

PM9:00過ぎに名古屋方面行きのホームに上がった。
今日の新幹線は混乱しまくって、1周して落ち着きを取り戻した感じだった。混んではいるが秩序はある。
さすがに疲れたな。新幹線の中では3人とも静かに過ごした。
案の定、スマホも固まったので、ぼーっとするしかなかった。
SNSでのみんなの投稿が見たいのになぁ。
ぜってー、スマホを買い替える!
ルヴァンカップのQRチケット見せるとき、スマホ動いてよかった。

名古屋に到着

「新幹線は定刻より2時間4分遅れまして三河安城を通過しました。」というアナウンスが入った。

そんな細かい遅れを紹介してくれなくてもいいのに。と、思っていたら、
「この便は払い戻し対象となります。」と続いた。
新幹線のルールをよく知らない私は、大雨でダイヤが遅くなるなんて誰のせいでもないのになんか大変だなぁと、感じてしまった。
無事名古屋まで帰って来た。

赤池駅まで

名古屋市民のYちゃんと名駅で別れ、地下鉄で行けるところまで、日進市の赤池駅まで行く。
そこからはタクシーを拾うことにした。
赤池駅に到着し、地上に出た時には日付けが変わり11月3日になっていた。

タクシー乗り場はまあまあ人が並んでいた。暑くも寒くもないのが救いだ。
タクシーは1台入っては人を乗せロータリーを出て行く。少しするとまた1台。という感じで、流れて行く。
20分くらいの待ちで乗ることができた。

タクシーで帰宅

赤池から自宅までの距離は自分の感覚で18kmくらい。自分で車を運転すると大体30〜35分くらいかかる。

運転手に目的地を言うと、すんごい勢いで出発した。ちょっと怖い。
行きの静岡を過ぎてからの新幹線を思い出した。

無事に家の前まで着いた。タクシーを降りると運転手が「私の知っている一番早い道できました」と、にっこり。
時計を見ると20分で帰って来た。マジデスカ!
あ、ありがとう、運転手さん。

最後に

帰宅して荷物の整理をし、お風呂に入り、布団に入ったのはもうAM3:00を回っていた。
疲れてはいたが、今日一日のインパクトの強さを日々の経過とともに薄れさせてしまうのはもったいないと思ってしまった。
どこかにまとめようと、このnoteを書いた。
おかげでたいそうな写真もなく、ただひたすら体験したこと、感じたことを羅列している記録になった。

日常が帰ってきて、ふと気づくと「ア・イ・シテル、ニイガッタッ!」が脳内再生されることが多く、慌てて「名古屋~俺らの~風を起こそぉう~」を上書き再生しています。

あ、あとスマホ機種編しました。
データ移行とか大変ですが、スマホの動きそのものは快適です!

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