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77.犯罪夢
2017.11.29
私の愛人は殺人鬼だった。
私は彼に呼び出され、新幹線で東京に行った。
そして、彼が殺した男女を始末するところを見た。
洗濯機に死体を入れて回し続けると死体が崩れてグシャグシャになり、更に回し続けると果物をミキサーにかけたようにドロドロになり、そのまま排水に流せると言う…。
彼は私にそんなに大きくないスーツケースを渡して来て、持って帰って中の死体を私に始末するように言う。
中の死体は今朝首を絞めて殺した12歳の少女で、私の部屋の小さな洗濯機でも処分出来る大きさだと言う。
スーツケースをゴロゴロと引っ張りひとりで暮らすワンルームマンションに帰る。
お茶を飲んだり何やかや用事をしたり、後回しにしてしまったけど早く死体の処分をしなければ腐敗してしまったら大変。
ああ嫌だ嫌だ。
取り返しのつかないことをしようとしている。
洗濯機の前までスーツケースを引っ張って行き、蓋を開けると丸くなった少女の遺体。
今朝首を絞めて殺したと言ってたけれど、まだ生きているみたいに見える。
もしかしてすぐに病院に運べば蘇生するかも、と思っていると、少女がゆっくりと目を開けた。
良かった! 生きてる!
パニック状態になり逃げ出そうとする少女。
「大丈夫! すぐに警察呼ぶから!」とスマホから110番通報する私。
110番して、向こうから何か聞かれる前に「私、人を殺しました」と言う。
そう言えばいろいろ説明しなくてもすぐに駆けつけてくれると思ったから。
「でも死んでないみたいなんです!」と言ってパニック状態になって逃げ出そうとしている少女に「警察だから! 自分で話す?」とスマホを差し出した。
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