子どもを今は産まないという選択

1年前までは結婚したらすぐに子どもが欲しいと思っていた。結婚式やハネムーンをしたらすぐ子作りをするのが自然な流れだと思っていた。

けれど今は、夫との時間や自分のやりたいことを考える時間が欲しい気持ちが強くなった。

流産をきっかけに、自分のことを振り返り見直す余裕が出来たからということと同時に、子どもが実際にからだにできてみて自分の時間が無くなるかもしれない恐怖・不安が現実となったからだと思う。

流産をしていてもなお子どもがほしくてつくるという人はたくさんいるだろう。でも私は違った。今このひとりで自由に動ける時間が大事だと感じてしまったし、まだまだやりたいことや欲しいものだってある。それは子どもが生まれてからもできるかもしれないが、きっとそれはもう自分のためだけの人生ではなくなっていて、その子のための私の人生になっているだろうから今やりたいことをやると決めた。

流産したことによって、上司にはそのように報告していたから部長と課長とごはんに行く機会があり、そこで派遣から正社員へならないかというお誘いの話があった。そして11月から社員に実際になれることになった。これは流産がなければ実現しない話だっただろうし、おこめちゃん(胎児ネーム)が導いてくれた結果だなぁと感じている。

つまり産まない選択をして自由でいられる期間を延長する決断をした。

それでも周りの妊娠・出産の話は嬉しいがどこかもやもやする。焦るには焦る。同世代から遅れをとるんじゃないかとか、みんなの話についていけなくなるんじゃないかとか。現に産まれて子育てをしているグループとは話が合わないし、引け目を感じたりする。私は産まない選択をしたのだからそれは自分の責任なのだけれど、それでもやっぱりもやもやする。産まない選択といっているけれど、いざ欲しい時にできるという保障もないのだから。

子どもを作らないからといって欲しくないわけでもない。だからきっともやもやするんだと思う。これはきっと自分が子どもがまた欲しくなった時に産むという決断をして出来た時にしか焦りは改善しないものなんだと思う。

だから子どもをつくらないと言っても、もやもやするのは仕方ないことなんだと思って生きていく。子どものいない期間がいつか自分の人生の中で振り返った時にためになる生き方であればいいなと思う。というか、そうする。

#稽留流産  #多嚢胞卵巣