結婚記念日と診断
前回の妊娠の診断から2週間が経ち、4月21日。この日は夫との結婚1周年記念日だった。偶然にも、心拍を確認する日がこの日となった。
つわりと言える症状もなんとなく出てきたのか、食べ過ぎると気持ち悪くなり、食べなかったら食べないで気持ち悪い。胃がずうっとムカムカしている。吐くまではいかないが、なんとなくオエッと出そうな時もある。基本的には夜がめちゃくちゃ体調が悪くなりやすかった。夜はコンビニで食べれる範囲のものを買い、夫が作った晩御飯をちょびっともらう日が多かった。ただ想像したよりはひどくないな、とも感じていた。そして相変わらず眠気がものすごく、土日は必ず昼寝するありさま。
つわりについて触れたので、食べやすかった食材・ダメだった食材について記録しておく。
【食べやすかった】
・りんごデニッシュ
・ポテト
・食パン
・おにぎり
・グラノーラ
【匂いからアウトだった】
・豚肉
・にんにく
・しょうが
・ねぎ
さて話は戻るが、元助産師としては心拍確認が出来るまでは妊娠と言えないと思っていた。念のため分娩したい病院は決めて、この日は紹介状を書いてもらおうとしていた。不安も半分楽しみも半分で診察室へ足を踏み入れる。この日夫にはクリニックへ同伴してもらうも、診察室には入れない仕組みだったらしく待合で待ってもらう。
一緒に診察室に入れないので、エコーの動画を撮ろうと思っていた。なのに携帯を診察台に持っていくのをすっかり忘れてしまった。慌ててももう遅い。すでに膣に超音波のプローブが入ってきていた。
ぐいぐいっ ぐいっ ぐいーっ
子宮内を見るためにプローブが動かされている。
見えないな、と思った。エコー写真を見慣れていたので直感でそう思った。そして先生もずっとあるべきはずの胎芽、心拍を探している。これはそういうことだな、と。
医師「胎嚢は前回よりも成長しているんですが…赤ちゃんの心臓とからだになる部分がちょっと見当たりません。最終月経からみてもそろそろ赤ちゃん見えてもいいはずなんです…。可能性として考えられるのは、稽留流産です。胎嚢部分はしっかりと育ったけど、なんらかの原因で赤ちゃんになるべきところが育ってない可能性があります。」
流産、か。
気持ちが追いつかない。「稽留流産」という言葉だけが空虚に残る。そんな感じだった。だからその場で涙は出なかった。
医師「紹介状は書きますのでそれで診てもらってから、でもいいと思います。現段階で確定とは言えないですがおそらく、稽留流産になると思います…」
それから紹介状を書いてもらい、病院をあとにした。待合室には妊婦健診に来ていた妊婦さんがたくさん居た。
夫には淡々と流産かもしれないって、と説明した。次の診察まで何もかも分からないけど、きっと先生の話からの感じ、ほぼ稽留流産で確定なんだと思った。
なんだかうまくいかないなぁ。
これが正直な感想だった。
多嚢胞卵巣と診断され、妊娠したと思ったら流産。こんなもんなのかもしれないが、波乱万丈だな、と思った。でも、15%は流産するわけだし、仕方ないな。わたしはそのうちのひとりにたまたまなってしまったのだな。流産する人も少なくはないし、もし流産だったら夫と海外旅行しよう、できなかったことやろう、と前向きにさえ捉えていた。
と思っていても紹介状書いてもらった病院で心拍が確認できる可能性も少しは期待している自分がいた。
結婚記念日のでディナーを食べたのだけれど、その診察もあってか、つわりなのか、夜は胃が最高にキリキリ痛み、吐き気もすごく全くメインのごはんが食べられなかった。とてもいいお店だったのに。精神面がからだに影響を及ぼしているとさえ思う。
ここに書き起こしてみたけれど、どうにもあのとき思ったことをうまく表現できない。この日について書くのにすごく時間がかかってしまう。
紹介先の病院での診察は次のノートで。
#稽留流産 #多嚢胞卵巣