道端でコケたら肩を借りる?自分で立つ?相互依存、自立、依存。

このnoteは下のブログを元にvoicy / youtubeでお話しした内容を文字起こししているものです。

この話の元記事はこちら!
「相互依存と依存の違い。そして、自立から相互依存への移行しやすくする意識の持ち方について。」

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どうもこんにちは。

カウンセラーの根本でございます。

いつもお聞きくださいましてありがとうございます。

今日はちょっと心理学講座的なお話になるかもしれませんけども、「依存(いそん)」っていうのが正しいみたいですけど、「依存(いぞん)」っていつも呼んでますので依存と呼ばせていただきますけどね。

依存と相互依存という言葉がありまして、その違いをちょっと今日は語っていこうかなと思います。

ちょっと「どういう違いがあるのかな」っていう質問をちょいちょいいただきますので、今日はそれにお答えしていく回にしたいと思います。

よかったら最後までお聞きください。

ということで、依存と相互依存の間に自立というステージがあって、この三つのステージというところで、人間関係とか自分の心の状態っていうことを見ていくっていう、そういうモデルというか、基準みたいなものがあるんですけども。

「依存」っていうのは「自分ではなにもできないから相手になんとかしてもらいたい」っていうことで。

「自立」っていうのは「全部自分でやる。一人でやる」っていう意識の置き方なんですね。

「相互依存」っていうのはそれがうまくミックスされた状態で、「自分でできることは自分でするけど、そうじゃないところは人にお願いしてやってもらう」みたいなところで、Win-Winという、関係性におけるWin-Winな関係っていうのが相互依存っていうところになるわけで。

で、この依存っていう状態と相互依存っていう状態って、言葉に「依存」という言葉が入ってるのでややこしいとか、あと「共依存」っていう言葉があって、この辺になってくるとすごく難しいんですけど。

お互いに依存しあってる状態のことを「共依存」っていうふうに言います。

だから相互依存とは全く別のものなんですけど。

このあたりを感覚的に理解できるようなお話ができればなと思って、今日は今からお話をさせていただきます。

たとえばコケた時、階段とかダンスでコケた時に、膝を擦りむいちゃったと。

で、その時に相互依存っていうのは、「相手に肩を借りる」っていう感じなんですね。

肩を借りて立ち上がるっていうイメージなんですよ。

だから「ありがとう」って言えるし、言ってみればコミュニケーションが取れる状態なんですね。

「重たくない?」とか、「いやもっと力をかけていいよ」って言われたりとか、そういうふうにして力を合わせて「せーの!」みたいな感じで立ち上がっていく。

「ありがとう、ありがとう」っていう状態っていうのが相互依存のイメージなんですね。

自立っていうのは、「大丈夫、一人でやるから」って、一人で膝が痛かろうが一人で立ち上がるっていうところが自立というところのあり方です。

依存っていうのは、コケちゃった時に「もう立ち上がれないからなんとかして~」って言って、「抱っこして」とか「抱き上げてほしい」とか、相手に全部力を委ねるような、委ねるだといい言い方になっちゃいますけど、相手に全部やってもらおうという姿勢だったりするわけですね。

なんとなくわかってきました?

これは自立にも本当は問題点があるんですけども、さまざまな問題点というところが実はこの依存とかで出てきて、結局それは相手の力に全部委ねているというか、頼ってる状態でございますから、一人では立ち上がれないという問題と、あと当然ながら負荷が相手にかかる、相手の腰を痛める可能性がある。

要は重たいわけですね。

うちの子供たちはパパは乗り物だと思ってるみたいで、ちっちゃい頃はよく「抱っこして」っていう状態になって、抱っこさせられたというか、喜んでしてた部分もあるんですけども。

娘がバタバタと床で転がってると「はいはい」って言って抱っこして、「はい行くよ」みたいな感じでいく。

でも娘がまだ軽かったらいいんですけど、今高校生なんでね、高校生の子を抱っこしようと思ったら相当力がいるかなと。

まぁ向こうももうさすがに求めてきませんけどもね。

というふうに、なにが言いたいかって言うと、「負担になってしまうよ」っていうことなんですけども。

今のコケた話っていうのは、比較的イメージしやすいと思うんですよ。

でも、それが心の問題とか、人間関係の問題でやっぱり出てくるところがあるんじゃないかなっていうところなんですよ。

で、相互依存の関係っていうのは、「肩を貸してもらえませんか?」って言ってお願いができるし、肩を借りたら「ありがとうございます」ってお礼が言えるし、それから立ち上がる時に「せーの!」って息を合わせるっていうコミュニケーションというのも大事になっていきますし、「重たくないですか?しんどくないですか?」っていう配慮も多分するでしょうし。

そしてうまく立ち上がれた時には、ずっとその状態じゃないですよ、立ち上がってちょっと歩いてみて「あぁ、大丈夫です」ってなったら手を離しますよね。

で、一人で歩いて行きますよね。

このプロセスっていうのは相互依存の関係においては非常に典型的な例で、この「お願いする・頼む」ってことだったり、「気遣い・配慮する・コミュニケーションする・感謝する」、細かく言うと「受け取る」っていうのも入るんですけども、こういったさまざまなアプローチっていうところが、コミュニケーションっていうか、関係性っていうのがここに発生しているっていうところが、実は重要なことでございまして。

自立っていうのは、それを一切せずに、一人でなんとかしようと自分の足が痛くても一人で頑張って立ち上がって、足を引きずりながらも歩いていくというようなことをやります。

依存というのは、誰かが助けてくれるまで動けない状態っていうことになりますね。

相互依存っていうのは、そういうふうに細いっていうか、感謝であったり、お願い事であったりとか、コミュニケーションであったり、いろんなものが入ってくるんですけども、それはいわばコケた自分も助けてくれる相手も「対等性である」ということです。

お互いがお互いをリスペクト・尊重してる状態だからできるっていうことなんですよね。

だからたとえば仕事の進め方にしても、パートナーシップにおいても、言ってみればコミュニケーションというのはすごく重要なんですけども、でも僕たちは時に全部相手任せにしてしまって、「私はわかんない、興味ない、できない」っていうふうに依存してしまってたり。

逆に「誰も助けさせない」「手を触れさせない」っていうふうにして、自立しちゃってる部分がけっこうやっぱりあったりすると思うんですね。

そこでやっぱりなにがポイントになってくるのかっていうと、もちろん少々膝擦りむいたぐらいだったら自分で立ち上がれますわと。

それなら問題ないですと。

ところがその後に、立ち上がるっていうところでやっぱりしんどかったら、「助けを求める」っていうこと。

これは自立的な人にとってはすごく苦手というか、屈辱的というか、恥ずかしいというか、惨めな感情が出てくるものだったりするわけですね。

で、なんか助けてもらうとか、頼む・お願いするっていうことに対してすごく抵抗があったりとか、あるいは相手の人が「ちょっと手を貸しましょうか?肩を貸しましょうか?」って言ってきてくれた時に、自立的な人は「いいよいいよ」って断ってしまう。

申し訳ないような感じがしたり、迷惑をかけるんじゃないかと思ったりとかして、「いいよいいよ」って断ってしまう。

これ受け取れないっていうことなんですよね。

で、そういったお願いしたり、受け取る、好意を受け取るっていうことが、やっぱり自立的な場合だとちょっと難しいわけですね。

それがゆえに、相互依存っていう状態に自立から移っていくわけですけど、自立から移る時におすすめしてるのが、「助けさせてあげる」っていう表現なんですね。

これはちょっと言い方を間違えたら上から目線で言ってるみたいな感じがするんですけども、上から目線から言ってるわけではなくて、助けるっていうことを与える、助けるチャンスを与える。

なんかこれも上から目線かな、まぁ意識の仕方なんですね。

要は自立の人って、与えるのは大好きなんですよ。

つまり逆の立場でコケた人がいて、その人に肩を貸すなんていうことはむしろ「喜んで!」っていう感じだと思うんですけど、自分が助けられる立場になってくると「あ、すいません、結構です」って言ってしまうので、そこは「助けさせてあげる」っていうことで、受け取ることも与えるっていう行為に変換するということができるんですね。

厳密に言えば、「与える」と「受け取る」というのは=(イコール)で同時に起こるものっていうふうに解釈できるので。

だからこういうふうに与えさせてあげるとか、助けさせてあげるっていう表現っていうのは、必ずしも間違ったわけではないんですよ。

だから「自分を誰かに助けさせてみませんか?」とか、「もう一度誰かに自分を愛させてみませんか?」っていう表現っていうのをカウンセリングの中でもけっこう使ったりするんですね。

そうして与えるっていうふうな意識にいくと、自立的な人も助けを受け取りやすかったりとか、お願いがしやすくなったりするのかなと思っておりまして、今日は参考にしてもらえればと思います。

今日は依存とちょっと自立も含めて相互依存の違いっていうことで、おんぶにだっこと、肩を借りるっていうところの違いというのをお話させていただきました。

参考になりましたら幸いです。

ということで、ありがとうございました。

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