手術当日

 8時頃から検温、洗顔などを行い、その後先生と改めて手術の確認をしました。
「、、、いよいよ今日か」
と当日も少し緊張しながらも冷静でした。

点滴を入れ、そのまま手術室へ歩きました。

 初めて見る手術室、たくさんの機械に手術台、、、思わず一瞬硬直しました。
ナースさんに促され、手術台へ。何人ものナースさんが私を囲ってテキパキと作業を進めていく。

「一秒でも早く全身麻酔にかかりたい」
ずっとそう願ってきたが、いざ直面すると抗ってみたくなった。

点滴に「麻酔いれますね~」と言われ酸素マスクをかけられ「大きく深呼吸してくださいね~、吸って~吐いて~吸って~、、、」身体が重力で引っ張られるような感覚と、瞼が重くなりストンと眠りに落ちました。

 目が覚めると息ができず目も見えずパニックになった記憶がうっすらあります。
自室に運ばれている際だったと思います。

「ううっ」という声を出し、ナースさんたちの声掛けは良く聞こえませんでしたが、
すぐにまた眠りについたんだと思います。

 そしてまた気が付いた時には、ぼんやりとしてほとんど動けない状態でした。
口に溜まった血を吸引してもらってまたすぐ眠りにつきました。

3回目に目覚めたとき、力を振り絞りなんとかノートに文字を書くことができました。汗をかくほど体中が暑く、「ふとんがあつい」「なんじ?」と伝えることができました。その時は14時と教えてくれました。熱が38度あり、翌日の夕方まで続きました。

常に口の中に血が溜まる
   ↓
ナースコールを押して吸ってもらう
   ↓
1時間ほど寝る

というのを夕方まで繰り返しました。

17時頃にやっとスマホを触る元気が出て、みんなに「終わったよ」と連絡を入れました。術後5時間後くらいです。
トイレも点滴を持ちながらひとりで少しふらつきながら行けました。


 それからは自分で口の中の血を吸引したのですが吸っても吸っても止まらず血と唾液が溢れ出し、3分に1回の吸引をひたすら繰り返しました。
それに加え、喉の奥に「たん」が詰まるのが苦しかったです。
咳ができず、うまく飲み込むこともできず、吸引することもできない。

先生には「何もせず、眠れなくてもいいからじっと目を閉じて過ごしてね」と言われました。
でも目を閉じると寝てしまって、たんがさらに奥に詰まって呼吸ができなくなり死にそうになってすぐ目が覚めます。

寝ることを諦め、スマホをいじりながら溜まり続ける血の吸引と、たんと戦う夜を過ごしました。

21時頃になり点滴が終わり、血が止まってきて唾液のみになりましたが、相変わらず溢れ出てくるので常に吸引していました。

 大変ではありますが、恐怖や不安、痛みがほとんどなく、想像していたより辛くなかったです。体がだるい感じと、顎に鈍痛があるくらいです。
ただ時間が全然進まず、「早く時間が経って、たんと唾液が止まってくれ🙄」とだけ願い続けていました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?