自動運転が普及した先に起こること
自動運転技術が日々ニュースを賑わせてますね。実用化も進んできており、私達の日常に完全自動運転の車が登場するのも近いように思えます。
トヨタが去年のCESで以下のe-Paletteのコンセプトを発表した際には大きなニュースになりました。
「サービスとしての移動」が十分に生活に浸透すると様々なことが変わってくると想像出来ます。今回はあまりニュースなどでは言及されることがない、不動産分野への影響も考えてみます。
いや、そうはならないだろう。こうなるんじゃないか。などの議論や新しい視点のきっかけになればと思います。
■自動運転が普及した未来の予測
1.東京の地価が下がる?
2.車が家になる?
1.東京の地価が下がる?
駐車スペースの有効活用で地価が下がる
東京には数多くの駐車場スペースが存在します。それらは自動運転が普及した未来では不要になります。常に移動を続けてサービスを提供し続けるか、不要な台数は郊外の安い土地まで自動的に移動させればいいのです。
すると、今まで駐車スペースとして使われていなかった土地が新たに利用出来るようになり、供給が増えるので、地価は下がるのではないかと想像しています。
郊外への転居で地価が下がる
また、移動にかかるコストが減るため、東京に住む理由も減ってきます。今までは電車移動を中心として、通勤時間を考え、通勤圏内の路線駅近くに建てられたマンションの値段が高いという状況でした。
しかし、自動運転であれば、現在電車が通じていない、郊外からの通勤も現実的なほどまで時間とコストが下がると予想しています。これが普及すると、新興都市をまるごと設計することまでも、可能だと感じています。
今まで、鉄道会社がやってきたような、路線を敷く先の不動産を買い、駅前を発展させることで、不動産の価値を上げる。ということを今後は移動サービスを提供する会社が行うことも出来るのです。
こうして、郊外の価値が上がれば、東京から郊外へ転居する人も増え、地価は下がるでしょう。ただし、これを推し進めるためには、金銭的なコストの問題だけでなく、通勤時間が増えるという時間的なコストの問題を解消してあげる必要があるとも感じます。
しかし、それは自動運転が普及すれば、簡単なことで、移動時間も勤務時間に含めてやればいいだけだと思っています。e-palletのコンセプトの中でも出てきますが、オフィス型の車の中で、移動中に仕事をすることは自動運転であれば当然可能です。後は、企業が移動サービスと提携し、移動時間も勤務に含むと認めてしまえばいいだけなのです。
2.車が家になる?
そもそも、自動運転が実現したら、車は家として売ればいいんじゃないかとさえ思ってます。現在でもキャンピングカーは十分に住める広さです。ワンルーム家賃くらいで十分借りられる金額になるのではないかなと思ってます。しかも、車なのでもちろん、移動もそのまま出来るので、起きて準備をしながら家から出た瞬間に目的地。という未来が実現出来ると思います。これは、ほぼワープに近い事が実現出来るのではないでしょうか。
キャンピングカーの広さじゃ狭いという人は、郊外の家にドッキングするような形にしておけば部屋の一部として使えますし、家族が居る人も問題ないでしょう。
トイレ、キッチン、お風呂などの水回りだけ共有で利用できる場所があり、勤務地や学校まで迎えに行った家(車)が戻ってくるというカーアパートみたいな場所も想像出来ます。
まとめ
まだまだ、自動運転が実現して普及するまでは少し時間がかかるでしょうけれど、いろいろと想像することは楽しいことですね。移動サービスと言う新しい分野の可能性はとてつもなく巨大だと思います。
今回は、自動運転と合わせて論じられることが少ないと感じた、不動産との関わりを中心に想像を巡らせてみました。
皆さんは、移動のサービス化がどのような分野に革命を起こすと思いますか?
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