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心理的に正しいWBSの作り方【CCPM】

ITプロジェクトにおけるスケジュール

あなたが今までアサインされたプロジェクトはスケジュール通りに進み、きちんと完了したでしょうか。たとえ、スケジュール通りに行ったとしても、それは、一日に何時間も残業して、無理やり終わらせたものではなかったでしょうか。

プロジェクトはそもそも、外的要因が多く、未知の作業ばかり。すると、どうしても以下のようなスケジュールを建ててしまいがちに。

1.たっぷり余裕をもったスケジュールを申告する。
2.期限ギリギリまで仕事を延ばす。
3.たくさんのタスクをかかえる。

1.たっぷり余裕を持ったスケジュールを申告する。

こうすれば、余裕を持って、スケジュールを守りながら仕事が出来ますね。でも、全体で見れば、非効率な部分が発生してしまい、生産性は落ちていきます。だって、もし早く終わっても早めに終わりました。なんて言いたくないですもんね。新しい仕事をやらされるだけですから。。

2.期限ギリギリまで仕事を延ばす。

余裕をもってスケジュールを組んでいれば、仕事中ちょっとぼーっとしてたって大丈夫。まだ余裕がある内は、やる気も半減。ギリギリになってから頑張るタイプ。と人は思ってしまうもの。結局、ギリギリにやる気を出して、トラブル発生。するとすぐに、スケジュールが遅延。

3.たくさんのタスクをかかえる。

そんなこんなで、仕事が片付いて行かないので、だんだんタスクが同時並行に進むように。これやって、次はこれやって。と頭を切り替えるだけで人は生産性が落ちていきます。マルチタスクはなるべく避けましょう。

と、これらの問題を避けるために考えられたのが、CCPM(Critical Chain Project Management)というスケジュールの建て方。ポイントは以下の3つ。

CCPMの建て方

1.ギリギリで終わる日数を出す
2.その分のバッファはまとめて置いておく
3.タスクを細かく分けすぎない

1.ギリギリで終わる日数を出す

一つのタスクにバッファを設けず、最短でこのくらいで出来ますの日数をだしてもらいます。「この日数で終わるのは、上手くいって半々位だな。」という日数にしてもらいます。ただし、超えそうになったらすぐにアラートを上げて、対策を考えます。でも、半々って、最初っから言ってるので、怒ったりはしないというのが大前提。

2.その分のバッファはまとめて置いておく

でも、半々の確率でスケジュール遅れていったら、どんどん遅くなっちゃうじゃん。ということで、バッファはある程度のまとまりの後にまとめて置いておく。マイルストーン毎に何週間とか。そこから割り当ててバッファを使っていく。でも、みんな最初に立てたスケジュールはなるべく守りたいから、結果として効率は上がるよね。

3.タスクを細かく分けすぎない

スケジュールを管理するタスクは細かく分けすぎないこと。一つ一つのタスクまでスケジュール管理しても複雑になるだけで関係性が見えづらくなっちゃう。細かいタスクはスケジュールとは別でTODOのような形で管理しよう。

ITベンダとしてスケジュールをたててると、どうしてもCCPMのようなスケジュールは課題が沢山出てしまって、お客さんに安心感を与えづらいかもしれない。

でも、スケジュールというのは、本来、一度建てたらそれに沿って進めて行くものではなくて、もっとダイナミックに、柔軟に、変化しながらゴールへの「シュミュレーション」をしていくものだと考えるべきものなんだよね。


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