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来月、大好きな人とお別れする。

5年前、その人は突然、私の目の前に現れた。
笑顔と愛くるしい表情、だが、その表情からは予想できないストレートな言葉と、とんでもなく頑固で猪突猛進に努力する様がとてもとてもエネルギッシュで、そんな唯一無二の「ヒーローの必殺技の様な人」と形容するのがぴったしだと思うその人は、その日から私のエンジンになった。

出会いから数年後、その人はあるゲームにハマった。
3人で一致団結して、誰よりも強くなり、その頂点に立つ。そんなゲームだ。
その人が始める少し前に私も遊んでみたが、イマイチ理解できずマイクラに戻ってしまった。
そんな事もあり、薄い知識でその人のプレイを見ていた。
最初こそ、歩き方もアイテムの持ち方もわからなかったその人は、たくさんの仲間と出会い、そのゲームの面白さと魅力にハマり、誰よりも努力する人となっていた。
その姿を見て、私も強くなりたい。あの人が見る景色に立ちたい。
そこから、eスポーツを知り、その人の仲間やその仲間の仲間…と、たくさんの人と世界を知った。
私が見ていた世界は、とんでもなく狭いものだったのだと痛感し、そして、気がついたら私もその人並みとは到底いえないが、深くそのゲームとその世界にハマっていた。

一度走り出すと、絶対にその決意を曲げないその人は、時には仲間を巻き込んで突っ走っていった。しかし、昔からそういったゲームで遊んでいた仲間との差を感じ、さらにもう特訓をする。そして、それに感化された仲間がその人に噛みつき、共に駆け抜けて行く。
その様は、まさしくドラマだった。
その人からしたら「自分のやりたい事」をやっているだけかもしれない。「自分が望んだ事」を叶えるためのその結果かもしれない。そして、それに伴って得た成果なのかもしれない。
しかし、その成果に、私の様な人間が感動し、エナジーに変換する事こそ、その人の武器なのだと思っているし、5年間追いかけて来たが故に断言できる。
その人は、確かに「勇気の魔法」を持っていた。

人間と言葉というのは、どうしてこうもまどろっこしいのか。
伝わらない、届かない、理解されない、出来ない、傷付いて、悲しくて、怒って、壊れて…こんなにも恐ろしいもの、手にしなければ良かったと思う時もある。
しかし、言葉は思いを伝えられて、それを届けられて、理解を得られて、得れて、手を繋ぐきっかけとなって、涙を止めて、笑顔になって、また一歩を進む事ができる。
それを知ったのも、その人の言葉だった。
言葉は怖い。しかし、同時に愛おしい。
こんなにもまどろっこしく、面倒なものはない。しかし、唯一無二の武器と魔法である。
一度、自分を辞めようと何もかもを捨てた私が、その人を見てようやく理解した。これが、偶然だったとしても、私はその人『勇気ちひろ』との出会いを運命と、いつまでも断言しようと思っている。
これが、私の約5年間の結論だ。

にじさんじ所属の勇気ちひろちゃんは、同じくにじさんじ所属の安土桃ちゃんと共に、来月1月31日付けで卒業する。
そして、今月の31日付で同じくにじさんじ所属の相羽ういはちゃんが卒業する。
たくさんのライバーが所属する以上、去るライバーが多い事も然り、となってしまった。
こんなに悲しい事を、これから先も何度も何度も何度も体感する事となる。
もしかすると、次はもう決まっているかもしれない。
それを恐れる事は、極々自然の事だ。
だが、と私は思う。なぜなら、こんなにも私は「あの人達」が好きなのだから。
今回綴った、勇気ちひろちゃん…ちーちゃんの話は、極々一部だ。
全ての出会いに別れがある様に、全ての事柄に意味があるのだと思っている。
私が、ちーちゃんと出会いまた歩ける様になったように、この悲しみには価値があると思うのだ。だから、大切にしたい。思い出も、この心も、全てを大切にしたい。

明後日、病院行った後、来月と諸々のスケジューリングをしたら、ちーちゃんと桃とういはろのウェルカムグッズだけでも購入しようとおもっている。
ぬいぐるみも欲しいが…金銭的に厳しい…。
だが、出来る限りの事をしようと思う。悔いは残ると思うが、努力はしたい。

昨日、卒業の一報を聞いてからずっと悩んでいたが、こうして言葉にまとめられて良かった。
今日は、早めに寝ようと思う。
おやすみなさい。

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