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内気浴か外気浴か、それが問題だ(限定サウナコラム)

サウナ・水風呂・外気浴。
これらは聖なる三位一体だが、問題は外気浴をどこでするか、である。

一番一般的なのは、浴室内に置いてある椅子(いわゆるととのい椅子)に座って外気浴をすることだろう。
もしくは、露天スペースなど、外にある椅子に座ってもいい。リクライニングやインフィニティチェアなら最高だ。
後者は外の空気に触れるので疑いようもなく外気浴だが、そうすると室内での休憩は「外」ではなく「内」なので内気浴ということになる。

問題は、外も内も両方使える時、どちらで休憩するか、ということだ。我々サウナーにとってこれは避けられない問題だ。(筆者調べ)

①外気浴のほうがおすすめの時

まず、外気浴のほうができる施設が少ないので、チャンスを活かすという意味では外気浴の方が「正解」ではある。

また、外気浴のメリットとしては、適度な風がある。よほど風のない日でなければ、露天スペースには風があり、空気の流れがある。外気浴においては、この空気の流れが大事だ。体から発散される熱を優しくさらっていく風。 
さらに、景色が見られるというのは外でないとできない楽しみ方だ。空を見上げながらのリラックスは、ものすごく気分が良い。
個人的には、外で合法的に裸になれるというのも、日常ではない点で見逃せない。

②内気浴のほうがおすすめの時

内気浴のメリットは、基本的に水風呂やサウナからの導線が近いこと、季節や天候に左右されないことがある。
外気浴スペースがある施設でも、水風呂から離れていたりすると、そこまで向かうのが結構億劫になったりする。水風呂を出てから休憩に向かうのは時間の勝負なのだ。階段を上り下りしたりとか、そんなことをしている時間はない。
また、風が強すぎたり、冬場寒すぎ、夏場暑すぎといった状況のときは、外気浴にこだわるとうまくリラックスできなくなる。
あと、これは施設にもよるのだが、椅子のおいてあるポイントによっては、常にエアコンとかで風が動くようになっていたりして、外気浴よりもちょうどいい風が当たるということもある。他にも、換気用の窓があいていたりして、実質外気浴になっていることもあるし、雨の日なんかはそういうところのほうがちょうどいい。
内気浴のイスが用意されていない銭湯だと、洗い場のイスや風呂のヘリに腰掛けて休憩することもあるが、周囲の環境音や時々流れてくるお湯の感触なんかも、外の景色に負けない風流さがある、とも僕は思う。
外気浴スペースがあるからといって、内気浴が絶対に選択肢にならない、ということはないのだ。

③こだわりの外気浴・内気浴施設

外気浴にこだわったサウナはけっこうある。ビルのベランダに出られる笹塚「マルシンスパ」や、外気浴特化の西荻窪「ROOFTOP」・高円寺「サウナリウム高円寺」など。最近では、リノベ銭湯なんかにも外気浴スペースがあったりして侮れない。
内気浴はこだわりポイントがないかというと、それは違う。錦糸町「ニューウイング」はわざわざイスの上にエアコンを設置していたりするし、赤坂「金の亀」はデイベッドやハンモックも備えるこだわりっぷりだ。「サウナ東京」も空間作りと風の流れが良い。
そして、どちらもできる施設が最高なのは言うまでもない。おすすめは東京近辺なら川崎「朝日湯源泉ゆいる」、他なら大阪「なにわ健康ランド 湯~とぴあ」。特に「なにけん」は、内気外気含めて最高の施設となっている。ぜひ言ってみてほしい。


サウナに行きたいです!