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「メタバース進化論」とは一体何なのか??

はじめに

私は、バーチャル美少女ねむちゃんという存在を知ったのは、2017年の冬頃だと思います。渋谷に降り立つ彼女の姿を、Twitterのタイムライン上で見かけ、それからのバーチャル美少女の大活躍は皆さんも知る通り。

今回はバーチャル美少女ねむちゃんの「メタバース進化論」を読んだ感想を書くイベントがあったので、丁度読み終えた気持ちのままでつらつらと書いてみようと思います。


1.観光ガイドブックとしてのメタバース進化論


あなたが手にしようとしている、この本は、あなたが今まで行ったことのあるどの世界とも異なる、いま流行の「異世界」と言う言葉では到底説明がつかない場所への観光ガイドブックです。

日本人のアナタが、最も近いであろう国外である「台湾」に行くのでさえ、初めて訪れる際は、きっと観光ガイドを購入したことでしょう?その理由は「エンタメ」「グルメ」はもちろんのこと、「文化」「信仰」「価値観」などなど、別世界に行くうえで最低限のマナーを知ることは、己を守る意味でも、現地を尊敬する意味でも重要な要素だからです。

ここにVRデバイスがあるとして、それを装着することで「無料」で彼女の言っている世界に移動することが出来ます。でもほとんどの、アナタは、まだその経験がないと思います。

私もそうでした。オキュラス(現メタ)クエスト2の発売当日にそれを購入したのにも関わらず、対人との触れ合いが苦手な私は、自己完結型のゲームなどをするだけで、メタバースの中へ入ることをためらってました。何か怖さを感じていたのです。日常で例えるならば、二郎系ラーメンを食べてみたいけど、ルールとか厳しいらしいし、、、失礼になったらいけないし、、、また今度にしよう。と中々足を運べないような感覚に似てます。分からない恐怖が好奇心に勝ったのです。

でも、このメタバース進化論という名の観光ガイドを手にすることで、その壁がすべてなくなりました。それほどまでに、本書はプラットフォーム毎「文化の違い」「価値観の違い」を丁寧に説明してくれます。それも押しつけではなく、学びの中で教えてくれます。バーチャル美少女ねむちゃんは「ワードチョイス」がずば抜けている為、一見理解しがたい感覚も、脳直撃で理解させてきます。(次の章でも話しますが、これが非常に面白いです)

さらに、その文化で生きる「メタバース原住民」の方々のことも丁寧に、客観的な調査資料をつけて説明してくれます。これは島国の我々が気を付けなくてはいけない「世界には多種多様な人種や、考え、信仰、そしてジェンダーがある」という部分です。まして、「メタバース原住民」の皆さんの多種多様性は物理世界の比ではなく、さらにジェンダーもまた多様となります。それに加えて、物理世界での国籍や文化の違いも加わるわけです。それが1つの空間で共存しているのですから、こんなにエキサイティングなことはあるでしょうか?

もちろん、エキサイティングだからといって、何をしてもいいわけではありません。ですので本書では先人を尊敬しつつ、なによりあなたがこの世界を最高に楽しむ方法が書かれています。既に何年もの蓄積された、先住民の皆さんの知恵と歴史、文化に敬意を示しつつ、自分たちもその仲間に加わっていくことは、とても素晴らしく大切なことだと思います。それを決して上から目線で教育のように押し付けるわけではなく、読んでいるうちに「そうした方が絶対にいい。」と感じさせてくれる本書は、近い未来の観光ガイドブックにして、子ども達が学ぶべきメタバース教材になると思います。


2.物理と仮想の狭間体験をさせるメタバース進化論


これは非常に不思議な感覚でした。私は紙の物理本で、本書を読んだのですが、「フルダイブ感」があったのです。本書で言うところの「ファントムセンス感」があったのです。どこか、隣でバーチャル美少女ねむちゃんが語りかけてきているような?一緒にその世界で、読書をしているような?不思議な感覚でした。

書籍と言う世界は、言うまでも無くその世界に「フルダイブ」させる力があります。それは作家さんの技術以外の何ものでもないのですが、不思議な話で、メタバース進化論は「物語」ではないのです。ある意味技術書なのです。誰かが誰かを救ってエンディングを迎えるような、誰かと誰かが恋をするような、そんな「物語」ではないのです。

ですが、彼女の口から紡ぎだされる、さまざまなメタバースの中の歴史や、出来事、この話が余りにも物理世界とはかけ離れているがあまりに、たくさんの「驚き」やまだ見ぬ「新世界への希望」でこころは踊ります。

本書の中で登場する「ココロコスプレ」というバーチャル美少女ねむちゃんが生み出した、素晴らしい言葉があります。その意味を今は知らなくても、本書を読み進めるうちに、いつの間にか自分が物理世界から、仮想世界の狭間にある「メタバース進化論」という名の中継ポイントで「ココロコスプレ」をし始めていることに気が付くでしょう。それはもうすでに、アナタの「ココロ」がアナタに「答えた」瞬間だと思います。


3.すべてを容認するメタバース進化論


全編を通して、あなたは気が付くと思います。バーチャル美少女ねむちゃんはこの物理世界から、あなたのすべてを容認してくれようとしています。あなたが抱える様々な、物理世界ではどうにも越えられない壁を、そのまま受け入れて、そして翼をくれようとしています。

「分人」という言葉が出てきます。「個人」の逆をいく言葉で、私はこの言葉に救われて、最後の扉を開けるカギをもらった気持ちになりました。物理世界での顔、考え、その中でも、プライベートでの顔、考え、会社での顔、考え、恋人といる場合の、、、人は既に多くの「個」を抱え、そしてそれに押しつぶされてしまうことがあります。自身に自身が耐えられないのです。

その理由は、物理世界には越えられない壁があるからです。それは身体であり性別であり年齢であり歴史が作った可能性です。バーチャル美少女ねむちゃんは言います。「大丈夫」だと。「それがこの世界のパスポート」であると。本書で明確にそのような記述はありませんが、すでに狭間にいる私ははっきり彼女からそう伝えられた気持ちになりました。

全編を通じて、あなたのすべての個性を容認してくれるこの世界。仮想世界ではその個性が「超個性」としてあなたを救ってくれるかもしれません。「メタバース進化論」とう名のパスポートを片手に、出かけようではありませんか??


おわりに


先述したように、私はどちらかというと個人活動が得意で、交わるのが苦手でした。でも、「メタバース進化論」を読むことで「ココロコスプレ」をお守りにこのようなイベントで登壇したり出来るようになりました。

バーチャル美少女ねむちゃんと言う名の電撃美少女は、今もきっとメタバースの世界を縦横無尽に駆け巡り、沢山の方を笑顔にし、繋ぎ合わせ、更なる進化に向けて走り続けていることでしょう。いつかその世界で、彼女と偶然すれ違う日を楽しみに、これからも仮想現実の世界で「分人」としての自分と「ココロコスプレ」をお守りとし「メタバース進化論」を方位磁石として生きていきたいと思います。


バーチャル美少女ねむちゃんに最愛の敬意を込めて


Thank you

ねむぐま


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