がんになった友人が遺したもの

2017年夏、一人の友人ががんで亡くなりました。
病気が判明すると「いろんな人にこの経験を伝えるんだ」とすぐにブログを立ち上げ、
その経過を亡くなるまで書き綴っています。
情緒豊かな文章は何度読んでも胸に響くものがあります。  

彼女は当時30代前半。たくさんの方に響く視点で日常が描かれています。
是非お時間のある時にお読みください。  

・彼女のブログ

尚、彼女の闘病生活中期にはグループを上げて医療資金のための募金を募るなどの活動も起こりました。
そして、後期に彼女はなんと復職も果たしています。本当にすごい人でした。  

ちなみに病気が見つかってから三か月後、当時私が主催していた「がくとら!」にも寄稿いただいています。
合わせてご覧ください。  

▼以下本文
――――――――――――――――――――――――――――――――
今回は、ご厚意で寄稿の機会を頂きました。ありがとうございます。
早速ですが、皆さん、元気ですか?実は、わたしは、今年7月にスキルス胃ガンと宣告されました。
既に転移している状態で見つかったため、現在、抗がん剤の治療を受けています。
見つかったきっかけは、1週間出張になり、何かちょっと調子悪いなー、念のため、病院行こうかなと思ったこと。
かかりつけの町医者に行ったところ、すぐに大きな病院を紹介され、その日のうちに、胃がん、卵巣ガン、乳ガンが判明しました。
わたしは、その時、とても元気だったんです。でも、下腹部が少しだけ、ポッコリしていました。
だから、便秘?やだ、恥ずかしい。くらいの感覚で、病院に行きました。でも、実は、卵巣が腫れ、腹水が溜まっていたのです。
繰り返しますが、わたしはいたって元気でした。熱もなく、痛みもなく、怠さもなく。
3月に胃が痛くて胃カメラ検査をし、胃の細胞も取っていたんですが、検査の結果、ガンは見つからず、胃炎の薬を処方されていました。
(スキルス胃ガンはガン細胞が出ないことも多いので、誤診ではないです)
自分が病気になるまで知りませんでしたが、ガンそのものは、痛くも痒くもないのです。
それが、健康な細胞を侵食し、臓器の正常な働きを妨げることで、いろんな症状が出てきます。
軽い感じで書いていますが、病気がわかった直後は、本当に死を覚悟しました。(実際はまだ死にそうもありません)
そして、一番に思ったのは、自分がいなくなった後の家族のことでした。意外にも、自分がやり残したこととかではなかったんです。
病気になると、世界が変わります。抗がん剤の副作用はやはりけっこうきつくて、動けない日もあります。
できないことが増えて、それが悲しくもありましたが、逆にたくさんのことに感謝できるようになりました。
普通の生活が送れることに。家族、友達、会社の上司、メンバー、そして頑張って生きようとしている自分の体にも。
自分が日々、どれだけ多くの人に繋がれながら生きているのか。元気な時は、考えてもみなかったことです。
ガンは今、2人に1人がかかる病気と言われています。交通事故より、ずっとずっと高い確率です。
何か変だな、と思ったら病院に行ってください。
その診断、ほんと?と思ったら、別の病院を受診するのも大事だと思います。
特に、体温(平熱)が35度台の人、気を付けてください。
わたしを含め、30代でガンになった知り合いの多くが体温が低かったです。これは病気になってから知りました。
早く言ってよ!と思ったことの一つです。
それと、女性の方(特に若い方)、乳ガン検診はマンモグラフィーよりエコー検査の方がよいそうです。これも早く知りたかった。。
今回、病気になったからこそわかったことを、少しでもお伝えできればと思いました。(決して不安を煽る意図はありません)
本当はもっともっともっとたくさんお伝えしたいことがあるんですが、、とりあえず、声を大にして言いたい。
たいていの病気は予防できるはず。大きな病気になると、いろんな人を悲しませます。何か変だな、と思ったら、その感覚を大切にしてください。
ガン患者になって、まだ3カ月ですが、気になること、知りたいことがある方はご連絡ください。
現在休職中の身ですが、、皆さんの健康と、ハッピーな毎日を心からお祈りしています。  

本ブログによる売上は福祉&学生支援に活用しております。賛同やご支援いただけたら嬉しいです。