吉田 ねこ

過去の話

吉田 ねこ

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マガジン

  • 喫茶店

    綺麗なカップとおいしい珈琲を求めて

  • 吾輩はねこではない

  • お花

    おうちに飾る一輪の花たち

最近の記事

🐾トムネコゴ その2

その2と書いたが、3回目のトムネコゴ。 案内役の彼が、今日は一緒に行くと言う。 私語禁止/撮影禁止の喫茶店。 だから私は今日も構わず筆を取る。 万年筆のインクは残り半分。 だけど予備だって持って来た。 前回はインク切れによって何も書けなかったのだ。 同じ失敗は繰り返さない。そう、決めている。 しかしこの万年筆、カードリッジから卒業したいと思い続けてどれくらい経ったのだろう。 これでは出した手紙もポストに舞い戻ってしまう。 そうさ「まるで ひだまりでした」 そういう人間に

    • 🐾ブルースター

      ブルースター 幸福な愛/信じ合う心 駅からいちばん近いお花屋さんをいつものように物色するねこ。 ねこのおうちには花瓶がないから、いつもティーカップに入れられるようなおっきなお花を見てしまうのだ。 うーんと… かわいい! 小さくて可憐なたくさんのお花… 絶対にカップでは飾れない… でもこれにする! いちばん蕾が多いやつを。 できるだけ長く楽しめるように。 花瓶のようなものは浮かれたおじさんのラベルが貼ってあるワインボトルしかないから、ねこメモと一緒にパシャリ。

      • 🐾ダリア

        ダリア 華麗/優雅/気品/移り気/不安定 飲屋街の角にお花がざくざくと刺されている露天のようなお花屋さんがある。 そしておじさんがこちらをちらりとも見ずに事務作業をしている。 近寄ると背の高い一輪挿しに似合うような可愛らしいお花、それも色とりどりの大小様々な薔薇ゾーンが。 ねこ、薔薇が好きだ。 だけど今おうちで待っているのも薔薇だから、他のお花にしようとジロジロ観察。 ねこの家の花瓶は、まっしろなティーカップだから、それに合うのはなんだろうと考えていると、大きな牡丹

        • トムネコゴ つづき

          白いソーサーと小ぶりのカップが薄暗く静かな店内にぽつりと置かれる。 縁取られた金色と同じ色の持ち手。背景となった机に浮かぶカップの美しさ。 珈琲は熱すぎず、苦すぎず、後味があまりにもすっきりしていて、それなのに物足りなさはない。 店主が「いりますか」と言うので「お願いします」と言ったきり忘れられているお砂糖やミルクがあったとしても、入れることはないだろう。 余談だが、ねこはブラックで飲めない味のものにはドバドバとお砂糖とミルクを入れてしまうのだ。 そしてケーキよりも先にな

        🐾トムネコゴ その2

        マガジン

        • 喫茶店
          3本
        • 吾輩はねこではない
          1本
        • お花
          3本

        記事

          トムネコゴ

          今、井の頭公園を歩いていてなぜか目に留まった不思議な喫茶店にいる。 トムネコゴ その看板を見つけるのは、空ばかり見ているねこにはハードルが高い。 目線より上にぶら下がっている「ト」と書かれた小さな木の板と、どこかから雑に引かれた電源ケーブルに繋がっているアンティークな照明。灯りなし。 吸い寄せられるように近づくと黒板にメニューが書いてあり、やっとそこが珈琲屋であることが分かる。 閉じられた扉からはどこか人を拒む雰囲気があり、電話NGと写真NGのステッカーが貼ってある。

          トムネコゴ

          薔薇

          白い薔薇 純潔/私はあなたにふさわしい/深い尊敬 白い薔薇の蕾 恋をするには若すぎる/少女時代 綺麗で清楚で迫力のある白のみで作られた大きなスタンド花からいただいた白い薔薇。 おうちにお花を飾るのは初めてである。 愛を謳うのに使われる薔薇。 咽せ返るような大きな花束より、ふわりと差し出される一輪の薔薇にねこはきっと優しさを感じるだろう。 大きな大きなスタンド花は、送られた人へのお祝いの気持ちの大きさだ。 「好きだけ持って行っていいよ」と言われて目に留まった一輪を

          方向音痴のねこの記録 好きなお店に気ままに出向く 空ばかり見て歩くねこ 知らない街がちょっと苦手なねこ 綺麗なカップの喫茶店とおいしい珈琲と可愛いお花が好き 最近ワインが飲めるようになった 大人のねこの記録

          方向音痴のねこの記録 好きなお店に気ままに出向く 空ばかり見て歩くねこ 知らない街がちょっと苦手なねこ 綺麗なカップの喫茶店とおいしい珈琲と可愛いお花が好き 最近ワインが飲めるようになった 大人のねこの記録