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将棋アマ初段です。

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宝くじ花吹雪 あらすじ

#週刊少年マガジン原作大賞 #連載部門 数字選択式宝くじマニアの高校生三人は、抽選会に行く途中、落雷に撃たれ意識を失う。 気がつくと、落雷に撃たれた翌日にタイムスリップしており、三人は昨日、死亡していたことがわかる。 意識だけ未来に飛ばされた三人は、購入した覚えの無い1等当選の宝くじを持っていた。 一方、三人の担任教師である吾妻は、未来の自分から明晰夢により支配され、1等当選の宝くじを買わされる。抵抗心から破り捨てたことに激怒した未来の吾妻は、過去の吾妻との入れ替わりを企む

    • 宝くじ花吹雪 第3話

      ガヤガヤと騒がしい… やたらとテンションが高い女性の、わざとらしい声が聞こえる。 「今日のゲストは人気漫画『それでも桂は逃げていく』の監修をされた女流棋士のねこやしきさんにお越しいただきました…」 続いて女性のか細い声。 「…桂馬の高跳び歩の餌食と言いまして…桂馬は威勢よく跳ぶことが出来るのですが…」 かチャカチャとした雑音が混ざる。 続いて水がシャアシャア流れ… よく耳にするこの音は、何だっただろう。 「…桂をいかに上手く逃すかがこの漫画の…」  キュッと言う音

      • 宝くじ花吹雪 第2話

        「これだけ状況が揃っているから、今日は8月13日でおそらく間違いない。俺たちは8月12日の11時すぎの記憶が無くて、気づいたら13日になっていた。それは未来に飛ばされたから…なのか…?」 伊吹が顎に指を沿え、ゆっくり瞬きをする。 「確かに、それなら辻褄が合う。落雷に打たれて、私たちの肉体は死んだ。でも、意識は未来へ飛ばされた。」 高崎も呟く。 「これは俺たちから俺たちへのメッセージってことか。過去に戻れば落雷を避けられる。それを伝えたかったんじゃないか?」 優が二人の顔を

        • 宝くじ花吹雪 第1話

          「1、3、9、10、29、40 あぁ、くそぉ! 今回も『前寄り』か!」 優は6つの数字が印字された小さな紙切れをクシャっと握り潰した。 この紙切れ…これは『ポト6』の購入券である。 ポト6とは宝くじの一種で、1から43の数字の中から6つの数字を当てるものである。 一口200円で購入でき、当てた数によって当選金額が決まる。6つ全ての数字を当てた場合の当選金は2億円、キャリーオーバーとなる場合は最高6億円の当選金額となる。毎回、総掛金が10億円を超えることもある人気商品だ。

        宝くじ花吹雪 あらすじ

          不思議な力

          私は小学校高学年の一時期、不思議な力がありました。 当時の電話はダイヤル式の黒電話で、10桁の数字を一数字ごとに指で回し、10数字すべて回し終えると電話がかかるというものでした。 最初に不思議なことが起こったのは、私が自宅の階段で妹と遊んでいる時でした。 突然、私の脳裏に、黒電話の映像が浮かびました。 誰かの指が黒電話の8をダイヤルし、5をダイヤルし、次は8… 「あ!うちの電話番号だ!」 映像の中の指が全ての番号をダイヤルし終えると、電話がかかるまでの数秒間、映像は黒電話の隣

          不思議な力