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アジャイルの人でもスクラムの人でもない私が、スクラムフェス金沢のプロポーザルを書いてみたわけ

先日ひょんなことから、スクラムフェス金沢というイベントにプロポーザルを提出をしてみました。

スクラムフェスとは公式サイトに記載の通り、どちらかといえばエンジニアの方が多く集まるコミュニティです。

スクラムフェス金沢2024はアジャイルコミュニティの祭典です。
金沢にアジャイル開発・スクラムの実践者、これから実践しようとしている人たちが集い、対話し、つながる場をつくります。

スクラムフェス金沢より

元々存在は知っていましたが、エンジニア出身でもない人事の私がプロポーザルを出してみようと思う日が来るとは、全く思っていませんでした。そんな中、ちょっとした縁をきっかけに「今だ!」と思い立ち書くことにしたのです。

この記事を書いている5月12日時点では、カンファレンスでの採否は全くわからず、プロポーザルを出したというだけです。ただシンプルにとても良い経験だったと感じたので、この温度感が残っているうちにnoteにしてしまおうと思います。

※ここでいうプロポーザルとは、カンファレンスで登壇したい人が主催者に対して提出する文章のことを指します。

「わたしなんか症候群」からずっと抜け出したかった

業界+職種チェンジ+コロナ渦リモートというハードモードの転職から3年が経とうとしています。激しい変化をなんとか乗り越えてきましたが、あまりの変化の激しさに社内のイベントでネタとして供養したことがあるほどです。

10年以上人材系のセールスとして、それなりに努力を積み重ねてきた自覚はありました。しかし井の中の蛙大海を知らずだったと言わざるを得ないことの連続です。SNSでは人事界隈の猛者、若手でバリバリとチャレンジをする同じ人事のみなさんにひたすら気遅れしていました。「わたしなんかが感じたことを口にすること自体、おこがましいのではないか?」「持論を口に出した瞬間に、誰かを傷つけるのではないか?」そんな恐怖感もあったし、そもそも自分の中に考えがあるのかもわからないことも多かったです。そんな「わたしなんか症候群」からさっさと抜け出したいとずっと思っていました。

この記事を書いているいまも「人事とはこういうものだ」とか「〇〇という出来事に対して自分はこう考えている」ということを力強く語れる所にはたどり着けていない自覚があります。
一方で、自分の中にある何かを表に出したいという気持ちは、ずっとどこかにあったように思います。。

とはいえ、持論を展開する怖さが払しょくされているわけでもないので、どうしたものかなぁと思ってモヤモヤし続けていたのです。

きっかけはイベントで「ねこやなぎさんは、めっちゃ面白い話があるんですよ」と話を振ってもらったこと

そんな思いを抱えるなか、縁が重なる瞬間に出会います。

4月に開催された、ふりかえりカンファレンス2024の会場スポンサーとして、自社の会場を貸し出したときのことです。イベントの運営上、会場に自社のスタッフが必要でしたが、最近はすっかりふりかえりが大好きになっていたのでふたつ返事で引き受けることにしました。
このカンファレンスに参加される方は、スクラムフェスとつながりが深い方も多く、なんとなくSNS上では認識していたスクラムフェス金沢の実行委員の方も参加者として顔を出されていました。

そしてイベントの打ち上げで一緒にスタッフをしていた社内のメンバーが「ねこやなぎさん、めちゃ面白い話があるんですよ。(スクラムフェスに)プロポーザル出せばいいのにって思ってるんですよ!」と話題に挙げてくれました。相変わらずですが当日の私は「いやいやいやいや」と固辞してしまいました。

しかし以前からスクラムフェスは、勝手ながら好意的に捉えていたコミュニティです。社内で録画の視聴会で学びをもらったり、その視聴会をきっかけに尊敬する人と知り合うこともできた場でもあります。そのため、金沢での開催自体が初であること、ちょうどプロポーザルを募集をしていることも知っていました。

当日は固辞してしまったものの、実行委員の方や周辺の方はどなたもとても素敵な人柄だなぁと、改めて自然とスクラムフェスについて目で追うようになっていきます。

いろいろそれっぽいことは考えたけれども、アジャイルコミュニティ自体がなんか好きだしシンプルに今なんじゃない?という縁があると思えた

自分自身が「今年は学びを外に」というテーマを掲げていたことや、人事なのに人前でプレゼンの場が少ないことにコンプレックスを抱えていることなど、チャレンジするそれっぽい理由はあります。
でもそれよりも、シンプルにアジャイルコミュニティそのもの自体を好意的に思えていること、アジャイルというものに詳しくないのに実は結構助けられてきたこと、実行委員の方のお人柄に触れることができたことなど重なり、これは今だ!と思えたんです。

とはいえ、初チャレンジは勇気がいります。
でも縁を感じただけありますね。「スクラムフェス金沢は初登壇者さんを応援します」と言ってくれていることを何度か見かけまはじめました。さらに改めて社内で「スクラムフェス金沢のプロポーザル書かないんですか?」と声をかけられました。
気づいたら「そうなんだよね。noteも書きたいしプロポーザルも出しちゃおうかな」と口に出していました。

「スクフェス金沢にプロポーザルを出すことに興味がある人たちが集まってわいわいする会」を通して、自分が話したいことが浮き彫りに

初めて登壇を応援してくださっている事もあり、実行委員の方がプロポーザルを出した人やこれから出す人、単純に興味がある人を集めてワイワイとサポートする場を用意してくださいました。
既にプロポーザルは出し終わっていたのですが、みなさんからの問いに答えているうちに「あれ?これは自分が話したいことのそのものではなかったわ」という気持ちになったり、「その話のこの部分をもっと知りたい!」というコメントや「20分じゃ足りないよ45分で出しなよ」と言っていただき嬉しくなりました。

ワイワイ会を通してプロポーザルで何を書くべきなのか、どんな視点で枠を埋めていくと良いのかなど学びが深まったことはもちろん、「自分の発表なんて面白いんだろうか?」とあまり意味のない卑下をしなくなっていました。

ワイワイ会でのフィードバックを持ち帰り、プロポーザルを書き直したら自分自身がめちゃくちゃ楽しくなった

プロポーザルのフィードバックをプロポーザルに反映しなおす中で、自分が伝えたいことが腑に落ちた瞬間が訪れました。その瞬間、自分の中でめちゃくちゃ楽しい!という感情が湧き出てきました。深夜にもかかわらず、その楽しいという感情で夢中になって書き出しました。

そして採択されたら嬉しいけど、されなくても何か違う形でこのアウトプットを活かしたいという気持ちになっていたのです。

そんなわけで、アジャイルの人でもスクラムの人でもないのにプロポーザルを出してみました。
自分を変えるきっかけって、案外そういう縁が大事なのかもしれません。また何かの縁につながったら嬉しいなぁと思っています。


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