アポロガイストは上から見てた
マンホールのフタに太陽のようなギザギザをつけたような武器を持っているあいつ。両耳の位置にギザギザがついている。
平成ライダーを見ていた子どもにねだられ、ブックオフで中古の仮面ライダー図鑑を買ったことがあった。そこで見覚えがあるあの怪人を見つけた。
赤い怪人は平成の仮面ライダー・ディケイドにも登場していたようだ。
ちなみにディケイドは2009年ごろのライダーで、子どもが生まれるだいぶ前のヒーローだ。
すでに中古本だったが、うちの子はぼろぼろになるまで見ていた。子どもの興味が離れてからは、ウルトラマン派だったからいらないか、と処分した。これを処分したことは、今の自分が後悔している。
そして令和の今、東京MXテレビで再放送されている昭和のライダー、仮面ライダーエックスで、彼がアポロガイストという名前だと知る。
円形のマンホールは盾だった。これをブーメランのように投げる。
取られてしまった後は武器なしで戦うしかない。でも強い。最初から武器なんて持たなければいいのに。
一旦エックスに倒されたが、上司の期待に応じてすぐにまた蘇った。
アポロガイストは中間管理職だ。グループの長だ。
まずはエックスが、毎回新しく登場する敵(新人)が戦う。
舞台が広い場所へと変わる。するとアポロガイストが高いところから、急に現れる。例えば崖の上にいる。青い空、高い崖に映える。自分は高いところが似合うと知っているようだ。
アポロガイストは、
『お前に仮面ライダーエックスを倒せるわけがない』
みたいなことを言いながら、敵(エックス)の前で部下をののしる。叱る。邪魔をする。
そんなアポロガイストのことをあちら側の仲間は誰も止めない。
働き者のGOD部員(ショッカー的な立場の人)も一旦離れて、怒りが収まるのを見守る。自分が部下だったら、みんなの前で怒鳴られるなんて、やる気をなくすだろう。
番組終盤で、新人が倒されたあと、決着がつかないまま、アポロガイストは消えるというか、逃げる(ことが多い)。中間管理職として、問題を保留にして、一旦本部に持ち帰る、ということだろうか。
アポロガイストはライダーシリーズに何度か登場しているそうだ。
そのため私は、昭和、平成、そして今回と、何度も苦手なものを見てしまったような気持ちになったのだろう。
アポロガイストに変身する前の人の姿を演じる役者さんは変わった。
が、上司を変えて、部下を変えて、戦う相手も変えて、何十年も同じような立場を続けているのだとしたら、彼は奇跡の中間管理職だ。
何を考えているのかわからないような姿でいつも上から見ているという設定は、子どもの自分にとって、いっそう怖かったのだと思う。
令和もきっとどこかで登場するのだろう。
今も高いところにいて、我々の背後で、何かを本部に報告していてもおかしくない。
以下メモ:
第15話 ゴッド秘密基地 Xライダー潜入す! アジトの東京支部が登場する。アジトは、上空から見つからないよう、霧に包まれている。
建物に入り、エレベーターで地下10階に降りて行く。
そこで、GODの精鋭部員たちが紹介される。
身体能力の優れた部員たちが鍛える体育館の窓からは日が射している。そこは地下10階のはずなのに。
死神クロノスの変身する前の役者さんの表現がうまい。演技が妖しげで、プライドが高そう。この人がしゃべり始めると一気に魔法使いの出てくる、ファンタジー映画のようになる。
13話のゴッドラダムスの大予言 繁華街に預言者が登場する。昭和の不気味な部分がよく出ていた回だった。
最近、元気な女性が二人出てきた。チコさんとマコさん。大学生だ。
マコさんが持っていたブリキで出来ているあのランチボックス。
お姉さん達がよく持ってるのを見かけて、なんとなく欲しかったなあ。と思い出した。
上に水筒を入れるのは知っていた。留め具が付いている。
下にはリンゴや、ピーナツバターサンドなどのお弁当を。
もしも自分が持っていたら、それを持ってどこへいったらよいのかわからなかった。学生がお昼ごはんを入れて持ち歩くのが正解だったのか。
好奇心旺盛な二人は毎回事件に足をつっこみ、おやっさん以上に、すぐ捕まってしまう。
気を付けて! アポロガイストが見てるよ。
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