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「大変。ビッグバウンスが起きてしまう」 月に1回、いつもの喫茶店のいつもの席で待ち合わせ…
改札機の前の行列はどんどん進んでいく。早くこの出張用の重いスーツケースから解放されたい。…
「おはようございます」 「……ああ、おはよ……ふぁ~ぅい……」 目の前の男性患者の大きな…
「一、十、百、千、万、……万?」 ずらりと横に並ぶゼロ。思わず口に出して桁数を数えてしま…
フロア中の照明が一気に落ちた。真っ暗になってしまうかと思ったら、意外と明るい。大きな天上…
完成間近のショートケーキが、目の前で宙を舞う。 あ、と言う間もなく、手作りのスポンジとク…
パソコン画面に文字を増やしていく作業に疲れ、窓を開けてベランダに出ようとすると、突然の強風で目が乾いた。ああもう少し、真っ青な空を見ていたかったのに。 慌てて窓を閉めて、両目を抑える。じんわり眼球が潤うまで待って、両手を離した。なんとなく、爪先を見た。 鮮やかなオレンジ色だ。両手の爪がオレンジ一色。朝からずっと。私の爪の色は毎日、朝になるとランダムに変わる。もちろん、マニキュアを塗っている訳ではない。数人の医者に診てもらったが、爪の病という訳でもないらしい。 床に座り込
モォ~モォ~、ヴォ、モォ~ 突然の牛の来訪で、寝起きの頭に一気に血が通った。素早くドアを…
三m四方の大きなスクリーンに映し出された、荒野に生えるアガベの葉をよく観察する。 葉の先…