夢幻の魔を除けるtoCodaの行方
鍵のかかった箱が目の前にある。ほのかな既視感。
シンプルな木製の箱。薄い琥珀色。60cm四方の正方形。蓋の境目はぴったりと閉じられており、鍵穴らしきものはない。1ヶ所だけ、境目に不思議な黒いマークが彫り込まれている。重さは1㎏ほど。揺らしても、何かが動く気配は無い。
祖父母の家の倉庫整理は中断。祖父と祖母に尋ねてみたが、まったく記憶に無いという。無性に気になる。祖父母から許可を貰い、箱を開けてみることにした。
何をしてもピクリともしない。解錠業者にも依頼したが、箱は頑と