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短編 新規事業あるある

大企業で新しいする事は大変である。
「許可」「承認」と言ったハンコおよびGoサインをもらわないと何も進まない。

ある時、社長が来る社内技術品評会があった。
社長およびお付きの数名が順番に新技術だったり新サービスの卵の説明を聞き、何らかのリアクションや言葉を残す。

がっくりうなだれる者もいれば
なんだか嬉しそうな者もいる。

ある製品に対して周囲の予想に反して「面白いじゃない」というコトバをもらい、歓喜している部署があった。新興ベンチャーが複数社、海外ならコモディティとなり価格破壊が起こっている分野の内容だった。

・・・きっと彼は数か月、歓喜している彼は「社長が後押ししてくれた」というショートケーキがまるで結婚式のケーキになったかのように社内で自慢するのだろうな・・・と思った時に気づいた。

彼にとって顧客はどうでもよくて、いかに今日 社長に良いコメントをもらうか?の戦いをしていたのではないか?そして、切り取られた5分で得たコメントが彼を何故かまるで上場の鐘を鳴らすかのような気分にさせているのではないか・・・。

本当にあるこわい話である。

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