ガンだったらどうしよう2(心の記録)

健康診断でのレントゲン異常にはじまり何やら異常な肉の塊が体内にできていることが判明。あれから一週間後紹介を受けた病院を訪れた。総合医療センターというあらゆる分野の専門家が集結している大きな病院だ。検査室やら診察室やら部門別にもたくさんの部屋があり階数も多く迷いそうだった。1人一台持たされるタブレットを通じていつどの部屋に行くのかを指示されるため、待ち時間は院内のどこにいても良いと言うのがストレスが少なくてよかった。呼吸器内科の紹介状を受付でわたし、呼ばれるまで待機。エスカレーターも自動精算機もカフェもコンビニもあってハイテク!お昼には病院の職員さんがロビーでバイオリンとピアノでJAZZを演奏してくれた。普通の病院では見ないものばかりだし、天井は高く天窓があり、病院特有の陰気のこもる狭苦しさがない施設だった。おかげで不安よりも興奮が優って精神的に助かった。

長い時間待ったがやっと呼ばれて診察室に入る。住んでいる場所や体調、親族に病気の人がいるかなど色々と質問に答えたのち、あらためて腫瘍ができると何が問題なのか、この先の検査についても説明を受けた。わかったことは、
腫瘍はピンポン玉級の大きさ。
場所は心臓の後ろで、背骨との間。
良性か悪性かは不明。
良性か悪性かを調べる必要があるため、三つほど検査を受けてもらう。(腫瘍マーカー、造影CT、PET検査)最終的には検体検査(体を開いて腫瘍の一部を切り取って調べるプチ手術)が必要。
良性であっても大きくなると心臓が圧迫されたり食べ物が通りにくくなるなど害が起こる可能性があるため恐らく摘出は必要。

あんまり大事に感じていなかったので、親も連れてこないで1人で病院に来たが普通に深刻な話で驚いてしまった。検査もなかなか辛そうだ。病人だらけの空間である病院で数時間を過ごすだけで正直疲れるのに検査のためだけにあと3回もここに来なければならないのか。担当のお医者さんは私の母親と同じくらいの歳で優しそうな男性だった。内蔵にできる腫瘍のうち悪性のものがどれくらいの割合なのかよく知らないが、症状もないのにこんなに腫瘍が大きいのは良性でしかないだろうとポジティブに考えている。しかし可能性はゼロではないし自覚症状のないがん患者も段階によって存在するようだからはっきり良性と分かるまで不安である。それに心臓も背骨もある難しそうな位置を手術というのが体に負担をかけないかも不安である。その日は検査のために腎機能がまともである必要があるという事で血液を抜かれるだけで帰った。あまりあてにならないらしいが腫瘍マーカーと言うやつも出すらしいので多めに血液を取られ、ただでさえ生理中で血が不足気味なのでフラフラだった。次回病院に行くのは5月10日。その時腫瘍マーカーの数値が分かる。15日にもまた検査のために病院を訪れた後、検体以外の全ての検査結果がわかるのが18日。ちなみに16日には大学でゼミの発表があるし、19日にはバイトの飲み会がある。報告によっては落ち込んで何も出来ないかもしれない。良性だとは思うが。人に心配を掛けたくないが、バイト先やゼミの先生には欠席やシフトの事で迷惑をかけるかもしれないのであらかじめ話しておくことにする。もう良性だろうと楽観的に考えているのであんまり不安もなくなってきたが、検査をするたびに不安が再来するだろう。

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