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Luppet Cafeにいってきたよ

3月1日、日曜日。秋葉原にあたらしい形のカフェ&バーが開店しました。名はLuppet Cafe

ざっくり説明すると、VTuber等の「バーチャルの肉体を持っている存在」がバーテンダーとして生身の人間を接客してくれるお店です。

VTuberとそのファンが、対面で、一対一でお話しするイベントは既に数多く開かれていますが、Luppet Cafeは常設の店舗運営がなされることが大きなポイントとなっています。その日限りの催しではないんですね。

もともと推しが関わっていることもあり、開業の話がオモテに出てきていた昨年から注目していたお店です。この度とうとうプレオープン(正式オープンは4月)を迎え、いてもたってもいられず開店初日にお邪魔してきました。

僕のこれまでのバーチャル・タイマン・エクスペリエンス

先に述べた通り、VTuberと対面で会話できる機会自体は既に過去例があり、僕も何度か経験しています。それが以下。

VRアイドル「えのぐ」バーチャル握手会
VRアイドル「えのぐ」INSPIX LIVE個別トーク会
新人魔王マグロナ、南国バカンス~とまりとおとまり~DVD発売記念イベント

また、一対一ではなく一対多の形でしたが、Luppet Cafeと同様にカウンターバーで行われるお話し会としては5CC AKIBA(日ノ森あんず回)もあります。こいつアイドルかおじさんしか見てねえ。

現地に赴いてHMD被ったり、自宅でスマホHMDだったり、はたまた現地で大型スクリーンと向かい合ったり、そんなに多くない回数のわりにはいろんな形式のタイマンを経験してきていると思います。これらを踏まえつつ、入店〜退店までの一連の流れを振り返ってみたいと思います。

お店へのアクセス

立地はアキバ慣れしているひとならだいたいわかると思う、ゴーゴーカレー秋葉原1号店が1階に構えている建物。昭和通り口(ヨドバシカメラ側の改札)からなら徒歩1分くらいでしょうか。大きな通りに面しているので、はじめての方もそうそう迷わないと思います。

居並ぶスタンド看板にはセンシティブな香りがするお店のものもありますが、大丈夫、怖いひとは出てきませんでした。

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いざエレベーターに乗り込み7階へ。降りてすぐの右手奥にありました。

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ガラス戸たすかる。若干のアングラ臭漂う狭いビル内において、明るい店内が窺えるオープンな雰囲気はけっこうな安心感をもたらしてくれます。

ちなみに先ほどから要所要所でかわいらしい笑顔を振りまいているこの緑髪の美少女、このお店の技術監修をしているえらいすごいひとです。出勤お待ちしております

いざ入店

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プレオープン期間中は事前予約のチケットを持っている者のみ入店可。1チケットで10分間のお話しができます。価格は下限3,000円からバーテンダー自身が設定できるらしい。チケットを持たない一般来場についてはまた後ほど、とのこと

1on1の予約者のみなので当然他に客はおらず、気付いた生身のスタッフさんが店内から出迎えてくれました。スマホでWebのチケットページを見せて確認完了。そしていよいよ店内へ。

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おるーーーーーーーーーー!!

カウンターのなかには今日、これから僕が接客されんとしているVTuber「くもの上ユメミ」ちゃんの姿が。等身大をまるまる映し出せる大きな縦ディスプレイは存在感抜群です。

実際の予約時間より少しだけ早く到着していたので、カウンター席ではなく壁側のテーブル席へ案内されしばしの待機。……だったんですが、ここで嬉しい誤算

ユメミちゃんが担当している時間帯では、僕がトップバッターだったらしく、つまり前の客との入れ替えがなかったんですね。

そう、ぜんぶ見えるんですよ。僕と同じようにその時を"待つ"ユメミちゃんの一挙手一投足が、テーブル席にいながらにして。

声こそミュートされていましたが、カメラ越しにこちらの景色は見えているようで、パントマイムを披露してくれたりしました。やべえかわいいが過ぎる

そして戦いのゴングは鳴る

そうこうしている間に"ほんとうの"接客時間がやってきます。スタッフさんに促されてカウンターの小高いバースツールへ、ユメミちゃんのガチの目の前へ。近っか。距離近っっか。ここで僕の緊張は最高潮を迎えます。

交わされる挨拶。始まる会話。いかん緊張しすぎて汗かいてきた。ていうか首筋に滴ってる。ユメミちゃんには気付かれてないだろうか。あっスタッフさんどうかしましたか、え、注文?

というわけでドリンクのオーダーです。差し出されたスマホにメニューが表示されています。アルコールはビール生レモンサワーハイボールで、あとソフトドリンクが3、4種並んでいたと思います。僕は生レモンサワー(¥800・税別)を注文。

お話し再開。ユメミちゃんは現在台湾で暮らしていて、日本のセンパイ(リスナー)に合わせて配信してると時差のおかげで生活リズムが健康的になる気がするとか、キノコ苦手なんだ、実は僕もです、みたいな会話を繰り広げました。「キノコ嫌いだけどミートソースにスライスされて入ってるマッシュルームなら平気」という僕の言葉に共感してもらえて嬉しかった。

気付けば当初の緊張もだいぶ和らいでいて。はじめは気にしていた生身スタッフさんの存在もすっかり忘れ……というか、話している間に次のお客さんが背後のテーブル席についていたことにもまったく気付かず。完全にふたりの空間に入り込み、楽しんでいました。

宴もたけなわ(?)、スタッフさんから間もなく10分が経つ旨が伝えられ、そして「記念撮影しましょうか」との申し出をいただきました。もちろん、是非に、とカメラを渡すと、ユメミちゃんから突然のサプライズが

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しっ…………色紙……ッ!!

実は事前に、当日来店する人間はあらかじめ時間帯を連絡しておく旨ユメミちゃんから要請を受けていたのですが、まさかこういう形で回収してくるとは。うれしい。めっちゃうれしい。

(Luppet Cafeシステム外のTwitterでの呼びかけなこともありますし、これはあくまでユメミちゃん独自の、個性溢れるサービスだと思います。バーテンとしてカウンターに立つ他の方が同様のことをしてくれるかは定かでない)

こうして無事ツーショット撮影も終え、お話しタイムは幕を閉じました。

安心のアフターケア

上記写真を見てお気づきの方もいるのではないでしょうか。

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サワー超残ってる!

会話に夢中になるあまり、ドリンクにほとんど手をつけていなかったのです。しかし心配には及びません。このまま放り出すようなLuppet Cafeさんではありません。隣席に場を移してもらい、ちゃんと飲み終えさせてくれます

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コースターにもきっちりLuppet Cafeのロゴが。KODAWARI。

また来るぜ……

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あとは一般的な飲食店同様、入り口そばのレジにて会計を済ませて退店。ごちそうさまでした。

実際に体験してみて、今までの対面イベントと違うと感じたのはやはり持ち時間10分という長さ。来店前は「10分とか大丈夫かな……話もつかな……デッキ枯渇する未来しか見えねえ」って思ってたんですが、これが案外なんとかなるというか。むしろ10分あるから余裕を持って、少しずつ波長を合わせていけるというか。1分間のお話し会だと"あるある"な、なに話そうかパニくってる間に終わってしまう、みたいなやつ。あの心配がないです。もちろんユメミちゃんが話し上手だったということが大きいのですが

大型ディスプレイによる「目の前にいる」感はなかなかのもの。がっつりした「実在感」で言えばそりゃVRHMDのほうが強くはなるんですが、あっちはあっちでアンバランスなウェイトを頭に装着してるストレスとか、視界の問題でできることが限られるとか、そういうのがあるので取捨選択の話だと思います。

また、Luppet Cafeのもうひとつの特徴はバーテンダーとしてカウンターに立つ人員をVTuberに限らず、バーチャルに生きる住人に大きく裾野を広げていること。VR界隈で活躍しているひと、技術畑のひとなども参入している模様です。そういう方々のお話も聞いてみたいですね。

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これからの展開がなんとも楽しみなお店です。

そしてくもの上ユメミちゃんも。推せます。ジト目かわいい。

今後こうなったらいいなって思ったとこ

バーテンダーご本人に注文とってもらいたい。生身スタッフの方に横から若干申し訳なさそうにススッ...と来ていただくのもなんか、こう、アレなので。ただのお話し会ではない、Vの者が働いてるお店に遊びに来てる感の演出にも一役買うと思う。

●生身スタッフの方がドリンク作るときの、氷をガランガランする音がけっこう大きく響いて会話が遮られる。プレオープン中は予約客しかいないからほぼ1回、多くても2回くらいしか出くわす機会はないと思うのだけど、予約客以外にテーブル席を開放する正式オープン以後は他人の注文でこれが増えてくるんじゃないかなと。(でもどうにかできる問題なのか?)

●先述の通り、途中からは目の前の彼女に夢中で次の予約客が来ても全然気付かなかったとは言ったが、いざ正式オープン後、テーブル席が埋まって最大12人の視線がいっせいに自分の背中に向けられると思うとやはり怖気付いてしまいそう。同時間帯に接客するバーテンダーの人数(=ディスプレイの枚数)を増やして、視線を分散させたり、「お前はひとりじゃないんだよ」感を出してもらえると助かるかもしれない。でも人増やしたら会話混線しそうね。マイク/スピーカーの指向性を調整して解決できる?

カウンター席用に荷物置きボックスがほしい。カフェやファーストフード店でだいぶよく見るようになったアレ。店内めっちゃ清潔で床に直接置いても別に汚れないとは思うんだけど。ごめん、ごめんて……潔癖症なんだ。

●今後のドリンク/フードメニュー拡充に期待。

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