見出し画像

ケア日記ーまさかの姉業 7月3日

母のケアに妹のリモート&リアルサポートが加わってひと月半 事故被害者の姉という立場にようやく気づきました

欠陥製品による事故だとか、消費者事故の調査だとか、ケーススタディだとか、もう何年もやってきて、突然事故被害者の家族になると同時に家族ケアの相手が一人増え、母と妹をケアする羽目になったわけです

梅雨時と目まぐるしいのがあわさってここ数日は体調が低迷しがちでした 無理しないようにという体からのメッセージとおもい、雨音を聞きながらおとなしくしていました

いまわが家で一番元気そうなのは母、ケガをしたとはいえつぎが妹、そしてわたしの順です ケアだサポートだと出血大サービスで繰り出しているうちに、知らず知らずくたびれていたようです

これではいけないと考え直し、母に対するケアを3分の1くらいにし、3分の1を妹に、のこり3分の1を自分にあてることにしました おかげさまで母が元気なのでこれでなんとかなりそうです

母とわたしの二人生活では時間を色分けしてやりくりしていましたが、リモートリアル混ぜこぜの妹相手ですと、母よりもずっと時間の予定などどこ吹く風、次から次へなにが飛び込んでくるかわからず、色分けは書くそばからたちまち反故になります

そこで、一日のルーティンのほか、母のためになにかひとつ、妹のためになにかひとつ、自分のためになにかひとつする方法に変えました これですと時間割がなくてもどうにかなります

自分のための3分の1で、小説を何冊か読みました まとまった時間はとれないので一日中家のなかで小説を持ち歩いて細切れ時間に読んでいます

これで意外に読めますし、母に内緒で別世界を味わっていられるのも楽しいです あ、ときどき、面白そうなところを母にシェアしています(笑) 

原稿も押し詰まると家のなかで持ち歩き、家事のあいまに考えたりするので似たようなものです こういうときの貴重な5分は自分でつくりだした宝物でおもわず深呼吸、できるだけゆっくりすごしています

細切れ時間によむ小説は現実から別の世界へ連れていってくれ、そこでだれかと話している気になります あまり外出しないいまの生活でも、いつも誰かと出会い、話し合っているようなものです 

眠る前には好きな音楽を探して聴くのがなんといっても癒しです 

まさかのダブルケアで、おそらく気づきすぎるタイプのわたしはケアのアウトプットしすぎ、ケアインフレ状態となり、あっぷあっぷしてどちらに対しても手が回らなくなるかと心配していました

半分あきらめながら右往左往するうちに、母へのケアが過剰になっていた部分に気がつき、姉業3分の1のほか、自分のための3分の1をつくることができました

これは母にとってもよかったらしいです

家族だからと相手を尊重してケアを第一にしすぎると、後戻りしにくく、自分を後回しにしがちになります

コーヒー一杯飲むのにほぼ1日かかる、朝いれたコーヒーを飲み忘れたまま夕方になり、ゴム手をしたまま冷めきったマグカップを握ってため息なんてこともあります

ケアの相手が二人いるとなるとコーヒー一杯どころかある日バタンと倒れてしまうかもしれません。。

自己犠牲といってみてもダウンしてしまえば元も子もなく、自己犠牲という言葉が現実味に欠け、空疎におもえるのです 

突然降って湧いたこの状況で、どうすれば倒れず投げ出さず続けることができるでしょうか? 

これにはこうあるべきと思いこんだケア、際限なく時間をおおい尽くすケアから思い切って離れ、すこしばかり自分の時間をもつことが必要ではないかしら? 

いままでのケアから卒業してわが家の面々らしいスタイルを探すこと、これこそがいまのわたしの問題です 

とりあえずふと思いついた3分法のおかげで、上昇するばかりのケアインフレで危機感いっぱいになっていたのが壁際ギリギリで仕切り直しができ、自分を見失わずにすんだ気がします 

思いがけない事故で妹本人の生活と家族の生活は一変しましたが、そう、カメレオンのようにこれからも何度でも生活を変えていこうとおもえてきました

読んでいただきましてありがとうございます☆


読んでくださってありがとうございます いただいたサポートはこれからの書き物のために大切に使わせていただきます☆