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80代母と二人暮らし。自分の半端なモノサシを母にあてないようにしよう、あてたところでどうしようもないと気づいて一週間。ここまでくるのにざっと5年。気づくのが遅い。 庭の隅で畑の土を作りながらふと浮かんだ。ゆるっとケアで行こう。自分のモノサシを母にあてない。ゆるく暮らそう。それできっと母もわたしも楽になれる。ゆるやかに自由になれる。畑の柔らかい土をいじりながら感じた。 いままで母との際限のないやりとりのなかで眩暈を感じ、気が遠くなることがたびたびあった。ときには日に何度もあ
それとは気づかず母にモノサシをあてていた。モノサシを変えては失敗を繰り返した。モノサシなくていい。落ち残った木瓜の葉から花が咲き、メジロがやってくる。いつもはつがいなのに5羽もいる。他所でも夏に葉が落ちたのだろうか。早速花をつつきにやってくる鳥たち。母は顔ほころび喜んでいる。