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【Geoguessr 攻略 #2】「日本マップ」タイム短縮への道

前記事(#1)はこちらから。

 こんにちは。Nekorukaです。
 前回のNoteでは,「RTA in Japan Summer 2022 (以後,RiJと表記)」を見て「これからGeoguessrを始めたい!」と思っている方へ向けてゲームのルールや始め方,Rijで走られていたカテゴリについてご紹介しました。

 今回は,実際に「日本マップ」をRTAで走っていくにあたり,タイム短縮のカギとなる知識や操作のコツについてまとめていきたいと思います。
 筆者の備忘録も兼ねていますので,独自解釈のものもありますが,皆様のタイム短縮の一助となれば幸いです。

 なお,読者対象を明確にするために恐縮ではありますが筆者の実力や記事の内容について簡単にまとめておきます。

筆者の実力 (’22/08/27現在)
 ・プレイ歴:有料版購入からは約1年
       RTAとしては約1ヶ月弱。COMPLETED GAMESは約50回
 ・ベストタイム:9分44秒
 ・これまでに詰まった壁
  「①:満点完走」「②:30分切り」「③:15分切り」「④:10分切り」
 ・居住歴等の関係で,関東と九州は比較的知識あり。
  東海近畿中四国はあやふやな部分が多い。
 ・今の目標:「8分切り」「15分切りを安定させる」
本記事の記載内容
 ・上記の壁の突破をした際のポイント,段階別に取り入れた知識
 ・都市部,山間部,海岸部等各ケースにおいての立ち回り方
 ・知っていると便利な操作方法
 既に基本的な遊び方については抑えている方むけの記事になりますので,遊び方が分からない…という方は前回のNoteもご一読いただけると嬉しいです。

攻略チャート①:満点で完走できるようになるまで

 この段階では,時間は気にせず満点を取ることに重点を置いてプレイしていきます。まず必要なのはゲームの仕様の理解最低限の一般常識の習得です。

ゲームの仕様の理解:採点基準と画面情報

 前回記事でも触れていますが,満点完走するためには「約27m以内の誤差範囲で5問連続で正答」しなければなりません。まずはこの採点基準を頭に入れましょう。
 「27m」とは道路の破線約2つ分、車約5台分、家1~2建分です。通り1本の違いが失点(失敗)につながりますので,十分精査してから回答しましょう。

回答画面。拡大すれば建物の形や数もわかるので,よ~く数えて!

 またここで抑えておく操作としては,画面上部のこちらのバー

方角バー。

 ストリートビューは地図をぐりぐり動かせますので,たまにどちらを向いているかわからなくなります。そんな時にこちらの方角バーを見れば自分がどちらを向いているかがわかります。
 また,解答欄となる平面のGoogleMapは北が上となるので,こちらも照合の際に活用しましょう。
 例えば,十字路の交差点に入った時,方角バーに「W(西)」と表示されているならば,自分は交差点に「E(東)側」から侵入している形であると結論を出すことができます。
 海岸や山に出た場合はどちらの方角が開けているかで日本海側か太平洋側かやどちらの山の斜面に居るかなどを判定しましょう。
 また,長~い1本道(絶望)に当たった時,地図をぐりぐりしてその道がどの方角に通っているのか判定すれば,一部の候補を除外することができます。(例外もありますが例えば海沿いで東西に長~く道が通っている場合は南北方向に長い海岸線を持つ秋田・山形・千葉・宮崎等は除くことができますね。)

 もう一つ,画面左下の機能ボタンも有効活用しましょう。

3つの機能を使いこなそう!

 基本的にはマウスクリックで「<」「>」の矢印をクリックして移動しますが,自分の位置を特定した後,元居た位置までクリック操作で戻っていくのは大変です。
 「↩」をクリックするか,Zキーを押すと1つ前の表示位置に戻れます。連打すれば1つずつ前に戻れますのでこれで来た道をたどっていきましょう。
 一気にスタートに戻りたい場合は一番下の「🏴」のマークをクリックするかRキーを押すと,スタート地点に一気に戻れます。(1手扱いなので,探検中に間違えて戻ってしまった場合はZで探検中の道に戻れます。)
 基本はこの2つがあれば完走には十分ですが,真ん中の「チェックポイント生成」ボタンもタイム短縮には便利です。地図上で1点をブックマークできる機能なのですが,例えば長~い1本道に当たった時などにどちらに移動していくかの2択を迫られることになりますが,片方に進んでいって情報がない→スタートに戻って逆に進もう→こっちも情報がない!?やっぱ最初のほうに行きたい!となったときに大幅なタイムロスになります。
 なのでスタート地点に戻るまえにブックマークをしてから戻るようにすると,もしまた戻りたいと思ったときにCキーを押してブックマークした地点に戻れば,移動の時間を短縮することができます。
 また,地図の移動はWキーとSキーでも前後移動ができます。マウスクリック連打は意外と疲れるのでキーボードの移動も活用しましょう。

最低限の一般常識:知識情報まとめ

 ここでいう,最低限というのは義務教育レベルの地理の一般常識のことです。都道府県の名前と位置関係,県庁所在地の市名は誰もが小テスト等で「新潟が書けねえ!」とか言いながら通る道だと思いますので,この辺りは頭に入れておきましょう。

筆者の出身地はよく隣県同士で左と右を間違えられます。さてどこでしょう?

 余力があれば全国クラスで有名な市や,政令指定都市くらいは位置を覚えておいてもよいかもしれません。特に政令指定都市には「区」が存在しています。町看板等で「○○区」と出ていた場合は,どこかの政令指定都市で確定です。特徴的な区名なら一気に答えを出せそうですね。

政令指定都市は現在20市。

 あとは,家の様式や地域性のあるアイテムも抑えておくとヒントになります。
 小中学校で各地方の気候などについて学ぶと思いますが,例えば雪国は寒さを防ぐためコンビニ等の入り口が2重になっていたり,雪下ろしがしやすいよう屋根の斜面が急だったりします。道沿いには積雪時に道路の端が分かるようにポールや矢印看板が付いています。
 また沖縄は台風が多いためコンクリート製のかっちりした建物や,石垣で周りを囲った家が多いなどの特徴があります。
 最初はもともとの知識量に依存したり勉強したけど忘れてしまったりしていることが多いと思いますが,プレイしながら「あぁこんなこと習ったな」と思い出しながら知識を定着させましょう。実際に知識を使う場所がないとなかなか脳は覚えてくれないものです。ぜひ「小中学校の復習」も楽しみながらプレイしましょう。

小手先の知識をフル活用する:情報のすり合わせ方

 情報の照合・精査が大事と先ほどから説明していますが,照合・精査に使用できうる情報とは何でしょうか。
 Googleストリートビューから画像としてとれる情報もありますし,解答欄のGoogleMapから文字やアイコンでとれる情報もあります。この辺りをうまく擦り合わせることが満点を取るコツです。

GoogleMapから拾える情報は例えばこんなものがあります。
 店の名前(料理店名,アパート名,施設名など。市役所や学校等の公共施設もちゃんと名前が出ます。)
 道路番号(国道・県道は青いアイコンが出ます。)
 高速のインターチェンジ(緑色の背景に白文字) 
 交差点名(信号についている交差点名は大ヒント!)
 駅名・路線名
 町字名(○○町X丁目など)
 建物形状

 このあたりの情報を「カンペ」にしてストリートビューから情報を拾い,満点を目指しましょう!

解答欄にこんなに情報があるなら特定は余裕かな?

攻略チャート②:目標設定

 実際に完走(クリア)できたらいよいよ目標タイムを設定しましょう。
山道などで沼る可能性もあるのであくまで目安ですが,5ラウンドあるので1ゲームあたりの所要時間の目標を決めると全体の目標が決めやすいです。
 自分がスムーズに満点が取れたラウンドの所要時間を参考に決めてみましょう。例えば…
 1ラウンド15分なら,15×5=75分(1:15:00)
 1ラウンド10分なら,10×5=50分(0:50:00)
 1ラウンド6分で,6×5=30分(0:30:00)
です。
 30分を切ろうとする場合は,スムーズにとれるところは3~5分程度でとれるようにして,ハズレを引いた際には他で浮かせた時間を活用して何とか頑張るといった作戦が有効と思います。

攻略チャート③:目指せ30分切り!スムーズな特定に必要な知識

 具体的目標が決まったら,あとは先ほどの「完走」に必要な知識のブラッシュアップ+追加知識が必要になってきます。
 位置把握やすり合わせに必要な情報を素早く取得する必要がありますが,RiJでも触れられていた情報を大幅に絞り込める以下のレアアイテム達を見つけていきましょう。

レアアイテム①:青看板・緑看板(道路案内標識)

アオカンはいいぞ(は?)[Google画像検索より]

 RiJにて「SSR」と呼ばれていたこの標識は,近郊の地名や大都市までの方向,高速のICや駅ロータリーの入り口,国道県道の番号を軒並み拾える大当たりアイテムです。
 大体大きな通りにあるので,まずは看板がありそうな大きな通りを見つけましょう。チェーン店や高い建物を目指すと良いかもしれません。

 また,後述の国道県道番号にも絡みますが,青看板の交差点の両方に国道県道の番号が記載されている場合は基本的に場所が1点に確定されます。
 この交差地点を見つけたら勝ったも同然でしょう。

レアアイテム②:国道県道標識

国道県道の標識。[出典]

 国道と県道の看板も道端によく立っています。たまに下に市町村名や字名が入っているので,青看板と並んで当たりアイテムになります。
 国道は逆三角形,県道は6角形の形をしています。
 国道・県道について抑えていたほうが良い知識は各2点ずつ。

国道の場合①:国道の番号について
 今は昔の区分ですが「1級国道」「2級国道」という概念が昔はありました。(今はすべて「一般国道」といいます。[出典])江戸時代の街道など重要な道路に当たる道は「1級国道」に割り当てられていたのですが,名残が番号に表れており1級国道は1~2桁,2級国道は3桁となっています。1級国道は1号~58号まで存在し,日本列島の「骨」のように分布しています。2級国道の採番は101号からになるので59号~100号は欠番となります。
 基本的に若い番号ほど重要な道路であるという認識でOKです。

国交省のサイトに解説のQAがありました。

質問
国道の路線数はいくつあるのでしょうか?

回答
全国の国道は459路線あります。現在の国道の路線は1号から507号まで存在していますが、このうち48路線が欠番となっています。
欠番となっているのは59号から100号で、昭和39年の道路法改正後から一般国道の追加指定には3桁の番号が付けられているためです。

そのほかにも、路線の統合や変更により、109号(国道108号に統合)、110号(国道48号に変更)、111号(国道45号に変更)、214号、215号、216号(統合し国道57号に変更)が欠番となっています。

国道の番号については、以下のページもご覧頂き参考にして頂ければ幸いです。
http://www.mlit.go.jp/road/soudan/soudan_01a_01.html

https://www.mlit.go.jp/road/soudan/soudan_10b_04.html

国道の場合②:1~10号線はできれば暗記したい
 国道のうち1~10号線は,国内でも特に重要な幹線道になります。一般常識の延長で覚えておきましょう。

   国道1号(東京-大阪)   国道2号(大阪-北九州)国道3号(北九州-鹿児島)
 国道4号(東京-青森)   国道5号(函館-札幌) 国道6号(東京-仙台)
国道7号(新潟-青森)   国道8号(新潟-京都) 国道9号(京都-下関
  国道10号(北九州-鹿児島)国道11号(松山-徳島)国道12号(札幌-旭川)

県道の場合①:必ず県名が書いてある

県道看板の情報量の多さよ…[出典:ねとらぼ様]

 県道は6角形のパネルで表されますが,数字の下に必ず県名が書いてあります。これで山奥でも県名が特定できますね。そして多くの場合その下には市町村名や字名が書いております。ここから市町も特定できます。
 また,当然ですが東京都なら「都道」,北海道なら「道道」,京都大阪は「府道」となります。

県道の場合②:県道の番号について
 国道と全く同じ話ですが,基本的に若い番号の県道は重要な道です。県により差はありますが基本100号までの県道は主要地方道になりますので,県内の市同士をつなぐ幹線道である場合が多いです。若番を見つけたら大きな市と市の間をたどりながら探してみましょう。

レアアイテム③:カーブミラー

カーブミラー。[出典]

 もし,青看板も国道県道標識もない山の中に落とされてもあきらめないで…!山の中ならお助けアイテム「カーブミラー」がたくさんあります。
 カーブミラーは市町村が維持管理しているものが多いので,ポールに「○○市」と名前が書いてあります。持ち物に名前を書くって大事。

レアアイテム④:市外局番

 Rijでも話題に上がった,「市外局番」。こちらは知っていると知らないとでは問題の難易度を大きく左右する重要な知識の1つです。
 界隈であまりにも有名な,地理人様(Twitter)が作成した市外局番を色分けして表示した以下の地図があります。

きれい。

ざっくりまとめると,
 ・北から順に011から始まり南に行くにつれて番号が大きくなる。
 ・人口が多い大都市部ではその市部のみで完結する番号もある。
ということが分かります。

 電話番号はお店のノボリや,道路の立て看板などあらゆる場所で拾える情報なので,知識として持っておくとタイムの大幅短縮のカギとなります。

 ただ,47都道府県分をすべて覚えるというのは,脳のリソース的にもなかなか厳しいです。なので,私は一部厳密でなくてもよいので大枠でざっくりとらえるという方法をとっています。

具体的には情報を3段階に分けています。
2桁完結の市(東京23区は03,大阪市は06)だけ覚えて,東京・大阪との南北関係だけでとらえる。
 →05…東京と大阪の間!,02…東京より北!など
②2桁単位でざっくり地方でタグ付けする。
 →01:北海道・北東北 02:南東北と北関東 03:東京23区
  04:南関東     05:東海      06:大阪市
  07:北陸と近畿   08:中四国     09:九州沖縄
③地方中核都市の3桁目は札幌以外は「2」!(※)
 →011:札幌市(例外)022:仙台市     042:東京市部
  052:名古屋市   072:大阪府(大阪市以外) 082:広島市
  092:福岡市
 (※実際には周辺市も含む場合があり,参考としてとらえる。)
大体①の知識でまで30分切り,②の知識までで15分切りまでは行けました。おすすめです。

 この辺りは自分なりに整理して情報の「引き出し」を作っていくというのがポイントです。記事を読んて頂いているのに本末転倒なことを言いますが,どこかで読んだことより,自分で構築した知識のほうが100倍頭に残ります。
 地理人様のサイトも参考にぜひ,情報を整理してみてください。

レアアイテム⑤:学校

 皆さん,昔自分が通っていた小中学校の正式名称を思い出してみてください。私立を除き「○○市立」や「○○区立」「○○村立」といった接頭辞が付いているのではないでしょうか。これはストリートビューなら校門側に回ることで確実に回収できる情報ですし,当然GoogleMapにもピンが立って名前が出ます。
 学校は校舎や体育館が周辺の建物と比べて目立ちますし,大きなグラウンドがあり一定以上の敷地面積があるので,ストリートビュー上でも発見しやすいです。
 おすすめは市区町村立の小中学校。市町が確定できます。高校は県立が多いので正直微妙です。

 これらのレアアイテムをスムーズに引ければ,早ければ1問当たり1~3分台での特定も夢ではありません。

攻略チャート④:15分切り/10分切りを目指して

 30分切りを達成できた方はさらに上(沼)を目指しましょう。1問平均3分でクリアできれば15分,1問平均2分でクリアできれば10分です。
 正直,15分あたりからは運が多分に絡むのでいい場所を引けるよう所謂「お祈り」も必要になってきます。日頃から徳を積んでおきましょう。
 ストリートビューの情報を素早く引き当てられるように,「引き出し」の情報をスムーズに出せるように練習しましょう。

 あとは,より細かい仕様の理解や地域性のある情報を「引き出し」に追加していくのも良いと思います。
 例えば私は以下の情報を「引き出し」に入れています。

ズームを引いた状態でも見られる情報

 GoogleMapの仕様理解として,地図をかなり引いた状態でも見える施設として「病院」や「主要駅」があります。病院は赤くて目立つので,なかなか位置が特定できないときにGoogleMap側から捜索するときに使えます。
 また,地図の彩色について,学校は周辺より暗い灰色,公園や緑地は緑色,水部は青色で目立つのでこの辺りもざっくり目視で検索する際にヒントにします。

病院はすごく目立つ。

さらに少し拡大すると,高速のICなどの情報が見えてきます。

ICも緑で目立ちます。

地域性のある施設の情報

 地域を絞りこむ方法の一つとして,ローカルチェーンショップの名前やエリアを覚えておけば知識として活用できます。
 スーパーやコンビニ,家電量販店などは特徴的なのでいくつか覚えておくとよいと思います。例えば…
 ・コンビニ:セイコーマート(北海道と茨城・埼玉にしかない)
 ・ゆめタウン(イオンのような商業施設):西日本のみ・特に九州に多い
 ・エディオン(家電量販店):大阪を中心とした西日本中心に展開
意外と多いので「ローカル ○○」などで検索してみましょう。地元に普通にあるから意識していなかった店舗でも実はローカルだった!?みたいなことがあるかもしれません。

知らない知識が来たときに疑う場所

 冒頭でも触れたとおり,私は関東・九州に知識が寄っているので,知らない市町名が出たときには基本東海・近畿あたりを疑います。あとは標準語から離れた読み方をする地名が出た時ほど,北海道か沖縄を疑うようにしています。困ったらここから見るか…という部分を決めていくと迷いがなくなります。(が,固定観念が生まれるデメリットもあります。)

まとめ

 知識はやりながらついていくものなので,何度もプレイしながら慣れていきましょう。自分なりに目標設定して遊ぶのがおすすめです。
 もしこんな「引き出し」があるよ!という方がいましたらコメントで教えていただけると嬉しいです。

最後に宣伝

筆者の Twitchです。時々記録更新目指して Geoguessrをプレイしています!
もしよろしければ遊びに来てください~

https://www.twitch.tv/nekoruka96


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