見出し画像

#おえかき教室(2)腕と恥骨

タイトルにギョッとする単語が入ってますが、気にしないでね。

絵のお悩みを一緒に考えるシリーズ。まずはちょこさんからのお手紙です。

一コマダイアリーを描いているのだけれど、毎度毎度、腕が上手く描けなくて凹みます。

ちょこさんの絵、かわいくて味があってしかも上手いと思うんだけど、そんなお悩みがあったんですね。腕が苦手とのこと。じっくり拝見しましょう。

元絵のコピー

あっ!ご主人が手にかかげている猫の絵、リサ・ラーソンさんの作品ではないですか。

不敵な笑みがかっこいいですよね〜。ご主人からちょこさんへのプレゼントかしら。いいなーいいなー。

さて、腕の描き方ですよ。腕はどこから伸びているでしょう?ズバリ肩です。肩から伸びていることを意識すれば、腕を描くのはわりとカンタン。


描き方1


まず肩がどう動いているのかを考えて、そこから腕を伸ばせばいいわけです。ついでに肘の角度も意識すると、いろんな腕が描けます。こんな感じ。


描き方2


ね?肩と肘さえ押さえておけば、どんな形の腕でも描けます。

関節を考えるのがめんどくさい場合は、こういう裏技もある。私もよくやります。

描き方3

秘技、軟体化!

no関節のタッチしてる腕なんて、ありえない曲がり方をしてますが、いいの。マンガ絵だから。

ちょこさん、参考になったでしょうか?
迷ったときはカーブ作戦。おためしください。



続いて、坂るいすさんからの相談です。

描きたいシーンがあって。
それは、娘が私の恥骨に頭蓋を振り下ろすシーン。

娘が私の恥骨に頭蓋を振り下ろすシーン。

正気か。

しばらく股間を押さえて呻いた。ヒビ入ったんちゃうかコレと思ったくらい。
あれから5日が経ったけど、まだ痛い。
私としてはなかなか衝撃的な出来事だった、恥骨事件。せっかくだし絵日記にしたいのに、なんせ難しくてうまく描けない。

絵日記にせんでええやろ。と思いましたが、よほど描きたかったようで。るいすさんの苦闘ぶりをごらんください。

画像5

さんざん悩んで迷子になった末、

もしかしたらサラさんの手を借りて成仏させられるかも知れない。

丸投げされました。

しかしね、娘ちゃんを想うるいすさんの愛の深さったらないんですよ。

「痛い!痛いよ娘ちゃん!ねえ」
と訴えるのをじっと見つめ、
「ねえ。ごめんなさいは?なでなでは?」
と言われると、

画像8

こんなきゃわいい顔を至近距離にもってきて、きゃわいすぎるおててで母の頭をなでなでしてくれる。
そんなことされちゃったら、母は、「ハア…許す…!好き…!」となって、また身の回りの世話にいそしんじゃうわけです。

なんと麗しい母娘愛!
猛烈に感動したので、愛娘に恥骨を強打された母の絵を、私も真面目に考えることにしました。

こういうストーリー性のあるシーンは、4コマ漫画にすると表現しやすいんですよね。

1コマめ・・・娘ちゃんのアップ。

picture_pc_208c8155a00098e18af99c3983ee8e5dのコピー

(このひょうたん顔がたまらなく好き)

2コマめ・・・娘ちゃんに見とれるママのアップ。

3コマめ・・・娘ちゃんの頭がママの恥骨にぶつかる。ゴン!

画像7

4コマめ・・・ママ泣きながら、

「ハア…許す…!好き…!」

Fin.

これでバッチリです。ほっこり4コマ漫画大賞の特別賞にノミネートされること間違いなし。

ただね。
これを絵日記で描きたいとるいすさんはおっしゃっている。絵日記とは大抵1枚絵です。「赤ちゃんがママの恥骨に頭蓋を振り下ろすシーン」を1枚の絵で表現するにはどうすればいいか。

眉間にしわを寄せ、私のマンガ脳を総動員して考えた構図がこちらです。


描き方1


下絵から真剣に取り組みました。恥骨の位置を読者の目に的確に示すにはどうすればいいのか。るいすさん、授乳中だしボインだろう。強打されたら魂抜けるよな。


描き方2


なにやらすねん。

るいすさんの恥骨事件が成仏できたなら幸いです。


みなさんも、絵に関するお悩みがあったら、ハッシュタグ「#おえかき教室」をつけて記事に書いてくださいね。私も一緒に考えます。お気軽に〜。

最後まで読んでくださってありがとうございます。あなたにいいことありますように。