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手放す#3 「褒める」と「楽しい」は大事

4歳になると当たり前のようにピアノを習い始めました。
母がピアノ教室をしていましたが、別の教室に行っていました。

これがまた嫌で嫌で仕方なかった。
ピアノが嫌というより練習が嫌。
よその教室に通っているのに、家での練習中は母がぴったりと付きっきり。
とにかく怒られるわ叩かれるわ、ひどい時なんて弾いてる最中にピアノの蓋を閉められる。
楽しいなんて1ミリも思ったことがなかった。
怒られるから練習する。
出来るまでご飯を食べさせてもらえなかったり、「こんなことも出来やんなんて恥ずかしい、お母さんの子じゃない」と言われ、泣きながら練習してました。
そりゃ上手くならんわ。

発表会なんて地獄。
1つでも間違えようもんならもう大変。
人目なんか気にせず説教。

同じ年齢の子より全然上手だったと思うんですけど、母の中ではそれは当たり前。
1つのミスも許せない、恥ずかしい、だったみたいです。

1つすごく覚えていることがあって、幼稚園で先生に聞いて聞いてー!ってピアニカを弾いて見せたことがあったんです。
私はすごいねーって言ってもらえると思ったのに、先生が言ったのは「maiちゃんのお母さんはピアノの先生やもんねー」でした。

え?それだけ?
他の子は褒めらるのに私はそれだけ?

ピアノの先生の子どもはピアノが上手で当たり前。
教師の子どもとかもこんな風に思われるんですかね?
お父さん先生やから勉強出来るんやねーとか。

家に教えてくれる人がおるっていうのは他の人より有利かもしれんけど、だからって出来る訳じゃないからね。
本人が努力しとるからやよ。

なんて幼稚園の私は考えたりしてないけど、すんごいもやもやしたし、悲しいというかすごいショックでした。

なんでもいいからすごいねって褒めといてくれたらいいのに。
そしたら「褒められたー!私すごいんやー!もっと頑張ろー!」ってならん?
人間褒められたらたいがい何でも出来るようになるのでは?という実験的な感じで甥っ子(妹の子ども)をめちゃくちゃ褒めてます(笑)

我が家は、出来たことより出来なかったことに注目される傾向があるんですね。
甥っ子の運動会を見に行った時、50m走では女の子にも負けてビリから2番目やったんです。
でもダンスはすごい楽しそうに嬉しそうに踊ったし、すごい動きも大きくて上手やったんです。
ダンスには順位ないけど。

そしたら、妹も母も50m走の話ばっかりするんですよ。
女の子にも負けた、とか、よそ見して走っとるから、とか。

いやいや、ダンスよ。
ダンスあんな楽しそうに上手に踊っとったのに、そこ触れやんの?

50m走なんて1位がおったらビリもおるのは当たり前やん?
あの手ぐるーって回してジャンプするとこ!
1番おっきかったし1番ジャンプしとったやん!
さいっこう!!!(。-`ω-)b
とか言ったら、いかにそこを頑張ったかを鼻息荒めに語ってました。

そんなんでよくない?
みんなが人の悪い所よりいい所に注目すれば、もっと優しい世界になるのに。

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