#ほんのひととき ちゃん、お母さんだよ【#わたしの旅行記 番外編】
《※参考文献》
ほんちゃん、お元気ですか。
お母さんです。
お仕事は忙しくないですか？
ばぁばから #わたしの旅行記 のこと、聞きました。
今日が最終日ですね。たくさん素敵なお話が集まりましたね。
旅行記を読むと、お母さんも一緒に旅をしている気持ちになれて嬉しいです。
冬になると、ほんちゃんと動物園に行った日のことを思い出します。
ほんちゃんはまだ3才だったから、覚えているかな。
小さいほんちゃんが、動物園のフードコートで、ほっぺをふくらませて、ご機嫌ななめのお顔で写っている写真は見たことがあるかもしれません。
ほんちゃんとお母さんが、初めて二人っきりで旅行に行った時の写真です。
あの頃のお母さんは、翻訳の仕事が忙しくて、お母さんらしいことが出来ているかな、ばぁばのおうちで待っているほんちゃんを寂しくさせてないかな、と、頭の中でぐるぐる考えてしまう日々でした。
たまたま1日だけ、お休みの日が出来て、
小さい頃のほんちゃんは、フラミンゴが大好きだったから、二人で動物園に行きました。
毛糸のニットの帽子を被って、もこもこになったほんちゃんを抱っこして、二人でお出かけしましたね。
電車の中も、おりこうさんにしてくれました。
でもね、冬の動物園は、フラミンゴさんはお部屋の中にいて会えませんでしたね。
しんしんと静まり返る冬の動物園で、お母さんはほんちゃんと二人っきりなんだと思いました。
ほんちゃんは大好きなフラミンゴさんに会えなくて、泣き出してしまいました。
お母さんは情けなくて、ほんちゃんごめんね、と言いました。
もう帰ろうね、と言うと、ほんちゃんが
「にゅうにゅう」と言いました。
小さいほんちゃんは、フラミンゴと、牛乳がとっても好きでした。
近くの売店を探してみても、なかなか牛乳は売っていませんでした。
わんわん泣いているほんちゃんを見て、売店のお姉さんが「フードコートで少し分けてもらえるかも」と教えてくれました。
フードコートに着くと、厨房のお兄さんたちが、ほんちゃんをあやしてくれました。
お代はいりません、と、ストライプの紙コップに、ホットミルクをいれてくれました。
『ほんちゃん 3才』
動物園で撮ったあの写真は、泣き疲れてホットミルクを飲み終わったほんちゃんです。
冬になるとあの日の動物園を思い出します。
ほんちゃん、もうすぐ仕事納めですか？
お母さん、大人になったほんちゃんとまた動物園に行ってみたいです。
パパは、毎朝、ジョンとお散歩を始めてから、とっても元気になりました。
最近は、朝ごはんを食べながら、ジョンに
「ほんちゃん、お餅は何個食べるかなぁ？」と相談しています。
ジョンは、おりこうだから良いものの、毎日同じ話を聞かされて、ちょっとかわいそうです。
ばぁばは、最近、社交ダンスを習い始めました。
じぃじと豪華客船に乗って、世界一周するのが、新しい夢だそうです。
ほんちゃん、今年はどんな一年でしたか？
来年も楽しいことがたくさんありますように。
来年の夏休みは、家族旅行が出来たらいいね。
年末は、みんなで美味しいもの、たくさん食べようね。
ばぁばのおうちで待っています。
お母さんより
🐈🐈
《※すてきイラスト》
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