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音楽の力 ~"Free"LIVE 2021~

「何かでっかいもの」の正体

2021月9月4日 この日を私は忘れない。老いて記憶が消えそうになっても覚えていたい大切なライブパフォーマンスだった。

あの日から二週間以上経つけれど、繰り返し観て聴いて、ラジオのインタビューも繰り返し聞きつつ、ずっと頭の片隅で考えていたことがある。

それは、もしかすると、藤井風氏に出会ってから、
「何なんw」を聴いてからずっと心に引っかかっていた、魚の骨?のような
飲み下せそうで飲み下せない 細くチックとした心に刺さる 【何か】 について。

ライブの中で彼が言った言葉。
「帰ろう」のあと。
ごろんとなって、お昼寝しましょう・・・からの

「目を閉じて、なんか自然を感じて、あの何かでっかいもんと繋がるっていう時間をとってください。」

英語と日本語を交互に話してくださっていて、日本語の「何かでっかいもんと繋がる」の箇所は「connect with higher spirit 」と表現されていた。直訳しちゃうと「より高い精神と繋がる」になるのかな?

風さんの楽曲が好きだ。
それとは別に個人的なことだけれども7年ヨガを続けている。
瞑想やニドラもする。ヨガの八支則は生きていく上での指針として取り入れたいと思っている。それでも、スピリチュアルな世界に警戒心のようなものがある私だ。

けどね。このライブのなかで風さんの意訳によって風さんがほんとに伝えたいことがようやく見えてきた気がした。

我々が生きている世界はきれいごとでは済まないから。
清らかな水でも濁った水でも泳がなければならないから。
私自身、ネガティブな感情を抱くし、ポジティブにもなれるから。
だから、どちらか一方だけではない。

疲れることたくさんある。

疲れたら、でっかい自然、人間の力では太刀打ちできないようなでっかいもの(それは自然なのかもしれないし神様なのかもしれないしヒーローなのかもしれない)と繋がって、行きつもどりつしながら自分の軸を定めていけばいい。揺れも楽しむ。お昼寝も楽しむ。

「何なんw」

「みんなの中のヒーローみたいな人に捧げる ゴスペルみたいな曲かな。」

の箇所は「no matter what you believe or not, this is dedicated to higher-self in all of us.」と表現していたね。何かを信じていてもいなくても、みんなの中にいるハイヤーセルフ・・・

うん、風さんはこの曲を世の中に送り出した時からずっとこのことを言い続けてきたよね。

そう。
真面目に考えれば考えるほど、私にとってここのところが魚の骨だったのだ。でも、今回、「なんかでっかいもん」とか「みんなの中のヒーロー」という言葉で伝えてくれたでしょう。

先日のヨガからの帰り道。

私にとっての内なるヒーローって何だろう?いない・・・?
夫はある時、窮地に追い込まれていた私を救い出した救世主でヒーローだったけど今はしっかりとした現実のパートナーであり、大切だけど違うんだよなあ、などとテクテク歩きながら考えていて、

「あーーー!!!」ってなった。

父方のおばあちゃんだ。

ワタシが3歳の時に59歳という若さで亡くなった。
祖母が大好きで大好きで、退院したばかりの彼女にご飯よ~と呼びに行ったワタシ。

ダイニングに来た祖母は苦しそうに胸を押さえそのまま帰らぬ人となった。

3歳だというのに目の前で起こったことがショックで登園拒否となった。
今でも人生の節目節目で思い出すし、彼女の年齢を超えることへの抵抗感が今もどこかにある。
つまり長生きすることに懐疑的なのだ。よって、自分を大切に扱えない部分がある。ここがいい年して未だにぶち当たる壁なのだ。

でも、すべてがネガティブな感情ではなかった。
彼女から無限の優しさをもらっていた。無条件に愛してくれていた。

その根っこがあるから、今もこうして生きているのかな。
困ったとき、判断に迷ったとき、ここ一番の決断をするときいつも祖母がそばにいてくれている、見守ってくれていると不思議と信じていた。

つまり、わたしのヒーローは祖母だ。そして、私の中に祖母があり続けている。ということは祖母は私だ。私は祖母が喜ぶ顔をみたいし喜ばせたい。彼女が喜んでくれるような良い行いをしたい。祖母のためになら。

私の中に生き続ける祖母、それは私自身でもある。

ということは?つまり?

そうか。そういうことかもしれない。ようやく理解したかもしれない。

「優しさ」「帰ろう」「何なんw」

優しさに支えられて人は成長し、受け取ったものを受け渡して帰っていく、そしてその今生きているその人の中に生き続けて見守り励まし導いていく。

この3曲。

なんちゅう三部作なんだろうか。この3曲をもとに映画が作れそう。
改めて、「HELP EVER HERT NEVER」というアルバムの普遍性にも気づかされる。

そして新曲「燃えよ」

風さん自身はまっすぐ過ぎて恥ずかしい、と。けども、いま、こういった音楽が必要なのかと思い発表に至ったとのこと。
9/19付のJ-WAVE TOKIO HOT100では登場2週目にして2位。数字がすべてではないが、世の中が求めていた曲だったということは間違いないと感じている。

GQ JAPANの取材にて。「2枚めのアルバムはありのままで」と白目をむいて仰っていた。

https://www.instagram.com/tv/CSaxzE-hc7j/?utm_medium=copy_link

セカンドアルバムを引っ提げてアリーナツアーをまわるのかしら?(願望)
楽しみでしかたがない。

とはいえ、肥溜めへダイブしがち

風さんのおかげで自分の中のヒーローに気づくことができた。
けど。
ワタシきっと青さ粉つけて澄まして生活しちゃうと思うんだ。

なので、自分へのリマインダー的な意味で駄文したためました。
リマインダー? 戒めという意味合いのほうが強いかもしれません。

これまた非常に個人的な話で恐縮ですが。祖母の命日は6月13日です。風さんは14日生まれ。一年、365日。その中で亡くなる命と生まれる命。隣り合わせ。たまたまではありますが。あの、哀しい梅雨の日が、輝ける命の誕生でもあると。ワタシだけでなく、世の中にそういうことがそこかしこに実はあるんだろうな。

読んでくださってありがとうございます。


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