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【親切な果物と言えば】

subtitle~バナナが1本あったとさ〜


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この前、

『バナナ』を買って、


食べながら思いました。


「なんで、『バナナ』は、こんなに親切なのかな?」と。


まず、


ちょうど良いグリップ感、


おおらかなカーブは、


南国育ちの彼の(あるいは彼女の)、


開けっぴろげな明るさを、よく表しています。


日本に昔からある果物には、あまりない色である、


鮮やかな黄色。


ビタミンカラーの元気な色は、


見るだけで元気になりそうです。


最初にバナナを、見た日本人達は、


こう言ってバナナを侮辱したそうです。↓


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「なんて、破廉恥な黄色でせう!


普通、果物とは赤く色づき、


その内面の豊かな実りを周りに知らしめると云ふのに、


黄色と云えば、『まだまだ未熟ものですぅ。』と、


自分から、云っているようなものではこざんせんか?」・・と。


公衆の面前で嗤われたバナナの中には、


悔しさのあまり、


一瞬にして黒く変色した物もあったそうです。

(このお話は、フィクションです。)


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皆さんの中に、


今までに、


バナナを持ったけれど、


食べなかった方はおられますか?


たぶん、いないでしょう。


もし、バナナを、その手にとって食べなかった人がいたら、


その人はきっと『地球人のフリをしている宇宙人』の、


可能性が強い。


バナナが『食べ物』だとわからずに、


何かの道具だと思い、


スルーしたんです。


それほど、バナナは、


地球人にとって、


その構造上、


「剥かずにはいられない」果物だからです。


スイッチを、見ると押したくなりますね?


それはなぜか?


「アフォーダンス原理」というものが働いているからだそうです。


物の形が、人間に『行動』を、促している事。


スイッチを見ると押したくなる。


バナナを握ると剥きたくなる。


夫を見ると愚痴りたくなる。


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バナナを握ると、


てっぺんに、


泡だてたメレンゲのようなツノがありますね。


「ここから、スタートだよ。」と、教えてくれています。


3歳の子供でも、


バナナは、そこから剥き始めます。


そのツノを、


下へと、滑らかにむくこと3回。


3回ですよ!


それで、もう食べられる。


ベルベットのような表面に、


中は、「しっとり」「もっちり」「ねっとり」の三拍子揃って、


甘さと、栄養たっぷりで、


しかも、コーヒーと合わせて


朝食にとると、高血圧に良いそうです。


そして、値段も安い。


パーフェクト!


キングオブフルーツ!



「バナナ」を見つけて、むいて、食べ終わる、


この全行程、ものの3分ほど。


なんて、親切な果物ですか!


果物界広しと、言えども「バナナ」ほど、


親切な人はいないでしょう。


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台所で、バナナを食べていると、


息子がやってきて、


「あ、バナナ・・・」


と言って、房から一本抜き取りました。


そして、皮をむきながら、


「バナナって、なんなんだろうね。」


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「息子よ、お前もか!」

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バナナほど、見たらすぐに、


その名前を言いたくなる果物、


「バナナ」の他に、知りません。



『バ』で、口を開いて、ストレッチ、


1回目の『ナ』で、声を鼻にかけて鼻の粘膜を整える。


2回目の『ナ』で、


今から頂く『バナナ』に、感謝の祈りを捧げる。


『あ、バナナ』と、言い終わる頃には、


口の中が、


すでに、ほんのり甘い・・・。


ゴチです。


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最後まで、お付き合い頂きありがとうございました。


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