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言語は行動に影響するのか?


10年以上前、星景写真を撮り始めたころ、星景写真家の飯島裕先生の撮影会に参加したことがある。飯島先生はドイツの木製の三脚を使っていた。私は機材から入るタイプ。そのころは日本では販売しておらず、インターネットで購入しか方法がなかった。それで、インタネット経由で買ったものの、ネットのカタログで見たものと実感が異なり、何本か次々の購入してしまった。
ある日、先方から、貴方は輸入業者ですか?であれば商工会議所の証明書のコピーのスキャンを送らないと、販売できないと注文を入れた時にメールが届いたのだ。そうは言っても、日本で実物を見て確認できないので、売ってほしいと返信しても、「NO」の返事だった。
仕方なく、ドイツに電話して、どうしてもダメか?確認するも、返事は同じだった。では、1年後には売ってくれるか?確認したら、OKの返事をもらえた。

電話は苦手なのは、言語によるものなのか、SNS普及によるものなのか?

なぜこんな話をしたのかというと、今、月2回1時間英会話教室に行っている。どうも日本人相手に日本語を話すのは気恥ずかしく、相手が外国人というだけで、話しやすくなる。カフェが併設されており、たまたま遭遇した青年が、高校からアメリカに留学しているが、電話で英語を話すのは苦手と言っていたのだ。
私は、学校に通うような留学はしていないが、45年前夏休みの1ヶ月だけ、アメリカ中西部の人口1200人のまちにホームステイしていた経験がある。同じ町に年齢も性別も違う3〜4人がそれぞれの家にホームステイした。
私はその頃も英語の成績も全然よくなかったのだが、飛行機待ちをしているときに、交換(その頃は直接かけられない)を通して自分のお世話になった家族に電話をして、他の家族にも繋いであげた。ホストファミリーが私が英語を喋れないと思っていたぐらいの語学力なのにどうしてできたのか。交換士が、日本人の子からだって言っているのがわかり、相手の名前、電話番号、こちらの名前と必要な内容を繰り返した。まあ、相手にすれば、迷惑なことだけど、移民の多いアメリカでは、英語を流暢に喋れて書ける人ばかりじゃないから、あまり気にしてない感じがした。子供のいる年齢以上は、基本的に寛容だ。高校生大学生はしゃべりの速さや難しさは、容赦しない様子も感じた。

最後まで聞かないと話が肯定か否定かわからない日本語

友人と話していて、電話は相手がなんと言っているのかわからないし、何度も聞くのは申し訳ないという。私は、ホームステイから10年以上経って、筆無精のホストペアレントが手紙を受け取ったかどうか、確認をするために電話をせざる得なくなった。おそらく5分で済むような話を20分かけて話をする。相手の話を私なりに理解し、自分の言葉でもう一度言い直す。You mean that ~みたいに確認をするのだから、長くなるわけだ。移民の国アメリカだからこそ、通用するのかもしれない。

話は飛ぶ。会社員時代に、英語研修を受けたことがある。日本語は「私は〜する/しない」YesかNoは最後に来るので、最後まで話を聞いてから質問をしたり確認をする。

途中でも確認する、質問するのが当たり前なのかな?

でも英語も含めて多くの外国語は、「私は、○○する/しない。誰と何処で、何時」となるので、話の途中でわからないことや確認をしていくことになる。確認や質問を失礼だと思うかどうかは、人それぞれなのです。

私は、日本で暮らし日本語を話していると、途中で口を挟むのを嫌うことが多い。だって日本語の文章が、最後にDoなのかDon’tなのかがわかるから、それを聞かないと質問できない。でないと予測で質問する方が失礼かなと思う。

英語を話すときは、それは変わる。契約とかビジネスの場合は通訳や専門家が必要になるが、そうでないとしたら、話を繰り返すことは、お互いをしり理解する大切のやりとりだと私は思う。相手の言葉の使い方、それってこういう意味かい?いやそうじゃなくてさってね。自分の5感と思考をフルに使ってみようじゃないですか。日本の中の日本語圏の中で、普通という曖昧な言葉でなく、いろんな文化、言葉、価値観を肯定できる寛容さと忍耐力を持っていたいと、改めて思うのです。

SNSでやり取りする年代は電話は苦手?

こんな話を思い出した。新入社員が電話が何回鳴ってもとらないんだよね?SNSで決まったやり取りしかしていない人たちは、不特定多数の人からなんの内容でかかってくるかわからない電話なんて恐怖なんだろうな。私だって、電話に慣れていたけど、不特定多数の予想のつかない電話を受けるのは怖かった。

少なくとも、ある程度想定できるような相手、決まった内容は、全然平気だ。そうは言っても、彼らもまた多様な中の一つ。否定するのではなくて、肯定して背中を押して頑張ってもらいたいと思う。

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