最近作った詩(不作)

煙草

昼過ぎに、起きて髪の毛身だしなみ、
整え外へ飛び出した。
赤い太陽青い空、今日が始まる小雀の、
さき居た部屋には数本の、
花がゆらゆらひとりでに、
佇み孤独に唄ってる。
ぽっくり屋根の雀の巣。
昨日歩いたこの道を、
一昨日の足で踏み締める。
向こうに見える、山の裾、
別の色で見てみたい。
鯉のぼりが這う
しろい嘆息で。


自己同一性

おまえを嫌いだという。
嫌いと言った意味が好きだからということに
気づいていないから。
おまえは馬鹿だという。
自らの阿呆さを分かったうえで馬鹿のふりして
その反対を行こうとするから。
ほんとにつくづく馬鹿らしい。
お前の小さいその腕で、
それでも掴めるくらいにも、
頑な強引に引っ張れ。
この気障な糞なエゴイスト。

僕の主張をまるきりわかってるくせに
対峙してくれるやさしいお前が嫌いだ。


山中湖(2/23.23:03)

雪がたくさん降っていました。
純粋無垢の山々の透明な自然を、
やさしいわたがしのような山霧が包んでいたのです。
樹々の葉っぱや湖の縁には細雪が積もり、
彼らに天使の輪っかを被せています。
しかし私の目には、いったい、天使の輪っかが
何を意味するのか分かりません。
縁取りとは、ラベリングであり、差別であります。
純粋というものを差別化しているのです。
型がなければ、敵です。型からはみ出しているならば、
それは的です、不純なのです。
言葉もまたそう。言葉で表せないものなんか、
思想であると言えない。
これも、インテリが行う教養主義の敗北で、自己の肯定なのです。

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