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ペンタゴンは中国の脅威を真剣に考えているのか?

国防総省の首脳陣は北京の脅威を警告しているが、予算を見るとそうではないようだ

エレイン・ルリア
2021年7月5日 12時51分(米国東部時間)

 米国の国防指導者達には問題がある。それは、彼らの発言と行動が一致していないことである。このミスマッチは最新の国防総省予算で明らかになっており、『言ってることと、やること』のギャップが議会やアメリカ国民の信頼を損ねているのだ。

 軍の指導者達は、中国を我々の第一の課題と考えており、統合参謀本部議長のマーク・ミリー元帥が警告しているように、中国政府を『ますます有能な戦略的競争相手』、あるいは『ペースを乱す』脅威と呼んでいる。しかし、今回の予算要求では、──西太平洋での紛争で大きな役割を果たす海軍と空軍の──脅威への対応能力が低下している。一方でこの予算では、『投資のための売却』戦略によって、艦隊に導入されるまでに数十年かかるかもしれない未開発の兵器が約束されているだけである。

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