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欧州における気候政策と冷たい現実との遭遇

再生可能エネルギーへの移行を急ぐあまり、エネルギー価格の高騰や不足が深刻化している。バイデン氏の政策は、アメリカでも同様の事態を引き起こすであろう。

アリシア・フィンリー
2021年9月27日午後12時40分(米国東部標準時)

 先週、国連総会に出席した欧州の指導者達は、CO2排出削減量を倍にするという公約を相次いで発表し、自らを賞賛した。英国は「環境を世界的な議題として取り上げ、世界的なグリーン産業革命のための発射台としての役割を果たし、率先垂範するだろう」と、ボリス・ジョンソン首相は述べている。欧州がグリーン産業革命によってもたらされた、深刻なエネルギー不足と価格高騰に直面している真っ只中で、このような炭素削減の誓いをするとは、なんとも皮肉なものと言えるだろう。

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